(1)ケアマネというのは能力のある人が多い。
自分で言うのもなんだが、ケアマネという職種、利用価値は多岐に渡ると思う。振り返ってみれば様々な相談を受けてきた。介護というフィールドは生活全般にわたる事もあるから、そのコーディネート力はケアマネ一人一人の力量とも言える。勿論、人生経験が少なく、そこまでの手配がみんなが出来るわけではないから、その為に地域包括などが後方支援したりもするのだけれど。
そんなこんなでケアマネというのは能力が高い人が多い。この能力とは、介護においてはとりあえず何でもできるという意味である。だからサービス事業所も何かあればすぐに報告や相談が入る。つまりは利用者からもサービス事業所からもアテにされ、頼りになる存在なのである。
(2)利用者からケアマネへの期待
そんな何でもできるケアマネだから、悪用しようと思えばそれも可能。お願いしますと言えば何でもやってくれると思っている利用者もいる。一番ひどいのは犬の散歩をしているケアマネがいた。ケアマネとしても利用者との人間関係を作るために、という気持ちだったのだろうと思うが、そうしたつまらない感情論がケアマネの権威を落とし、仕事に対するモチベーションを下げた一因と思っている。
ただこれはケアマネの「業」としての見方であり、利用者からすればこれが「必要で頼みたい事」なのだろうと思う。
(3)行政からケアマネへの期待
今、ケアマネの事業所の管理者は「主任ケアマネ」となっており、資格保持者がいない場合は令和9年3月まで経過措置期間となっている。
そして、この主任ケアマネだが、取得要件が区からの推薦が必要となる。そしてその推薦要件では「数年、同区で働く事」「区のイベントに協力すること」などの誓約事項が盛り込まれている。
ケアマネという職種が地域での活躍を期待しているものであるとは思うからそれは理解できなくもない。
というより、ケアマネに期待する事がどんどん増えている。
ハッキリ言えばこうした行政からの協力要請も「シャドーワーク」ではないだろうかと皮肉に思うのは私だけだろうか。
