(1)初恋のいた場所
子供の頃に「○○ちゃんが好き!」とか言っていたころが懐かしい。一番最初に人を好きになるっていう事、それ自体が尊いし純粋だし、何も汚れていない。出来ればそのまま初恋の人と結婚できるのが良い。
思えば初恋というのは幼稚園の頃だったと思う。
あの時の何か特別なものを見て立ち尽くしたかのような呆然とした気持ち。初めて「人を好き」になった感情だったと思う。
(2)汚れていく心
それから小学校や中学校。
女と口をきくなんてダサい、という声もある時代だった。
多分好きになった人はいたはず。しかしその子を見て呆然と立ち尽くすという事は無かった。
高校、予備校そして大学。
恋人もいたが友達の延長だった。なんだろう、思っていたのと違う。なんか楽しくない。
そして社会人になり結婚し、離婚もし。
なんだろうな、こんな人生だったかと違う意味で立ち尽くしている。それが現実を受け入れつつも。
(3)帰りたくなる場所
この年齢になっても恋愛が出来るだろうかと思う時はある。それも目的の持たない純粋な恋愛を。
好きな人がいつもそこにいるというのは幸せな事なんだ。
たまに「あの場所」に行きたくなる時がある。
あの「初恋のいた場所」は形を変えてもそこにあると思う。
それは青春の甘酸っぱさと共に。