「介護はこのままじゃいけないと思っている」政治家から何度この言葉を聞いただろう。
そして選挙のたびに介護の事がどう書かれているか気になってみてみても、本当にこのままではいけないと危機感を募らせるような公約を見たことが無い。
野党は野党で「どうせ通らないよね」という姿勢に見えるし、与党は与党で「他の業界だって大変なんだ。介護ばっかり構っていられないんだ」と言われたこともあった。
いずれにせよ介護保険が始まって以来、高齢者が増え、介護が受けられるハードルが上がり、事業者にはどんどんルールが厳しくなり、当初掲げていた「様々な視点」からの援助は効率化の名のもとに会社の協働化、大型化が進むようになり、私のような個人で行うケアマネ事業所は追い出される方向になっている。それに人不足と言われ続けながらも「質の確保」の名のもとに訪問介護のサービス提供責任者は介護福祉士などの資格が必要になり、ケアマネ事業所の管理者は主任ケアマネの資格が必要となる、それで行けるんなら人不足じゃ人じゃないの?と思ってしまうような扱いである。
それで記事だが、利用料増額反対の訴えは結構。
でも、財源難をどこでカバーするの?という事。
それに本気でこれを訴えるなら、何でもっと大規模に多政党で行わないのかなという事。要するに自分の手柄にしたいというパフォーマンスに見えてしまうのだ。
政治の劣化とか言うつもりはない。
野党でどんなに良い案を出しても、手柄にさせないために他の党は全力で潰すと言っていた。
政治家にすれば自分の損になる事を行うつもりはない。
自分の評判を高められることに全力で立ち向かう。
介護というのは、その能力を遥かに超えたところに諸々の問題がある。
そもそも政治とはそういうものだと思っている。だから利権とか会う力団体とか、正義とか程遠い力でも必要になる。
要するに票を盾に政治家を脅すという事でしか、話を聞いてもらえない。
そういうものだと言いながらも、なんか割り切れない純粋無垢な自分がいて、なんか笑ってしまう。
自分もまだまだだなと思う。