人間関係というものは二人以上いればどちらが上でどちらが下という優劣がつく。当然、立場が上の方が気分が良い。そして下の人間に逆らわれないようにする。それは体力の面も頭脳の面でも。
かつて第2次世界大戦の時、ドイツがポーランドを併合した。西尾幹二先生はテレビで「ドイツがポーランドに行った行ったことはすさまじく、子供は小学校4年生以上の教育は許さない。500まで数を数えられて、自分の名前が書ければ良い。あとはドイツ人に従順な奴隷を作るために高等教育を受けたものは粛清されるべきだとして100万人以上の指導階級が粛清されている。それでもポーランドとしてはロシアよりは良い。それが世界の歴史の凄まじい現実である」と言っている。
これを毒親に当てはめれば、教育の問題を除けば、自分に従順な奴隷であって欲しいという点では同じであろう。
ではどうすればその呪縛から逃れられるのか。
親を越える事しかない。
言い方は違うかもしれないが、「勝つ」しかない。
親がいなくても自分は生きて行けるんだという自信。親の遺産を目当てにしなくても良いという財力も必要だ。
だからそこまで行けるだろうか。
そこにたどり着くまでの困難を一人で乗り越えらるだろうか。
傷つくことを恐れず、未熟で至らなかったことを認められる素直さがあるだろうか。
そしていつの日か、なぜ親がそのような態度を取ったのか理解できる日が来ればいいな、と思う。