昨日のエントリー「ケアマネの話を聞いてくれ!~その1」と合わせて読んでいただきたい。
昨日はケアマネ同士での座談会で、良かった例を挙げた。今回は悪い例を紹介する。
とかく介護事業者では「この仕事がどれだけ大変なのか、政治家や役所は体験してみたらいいんだ!」という話が出る。
その気持ちは分からなくはない。高齢者に怒鳴られたり、セクハラにあったり、その割に安い給料で、そんなでも実地指導が入れば何のかんのと言われて返戻させられたりで、やってられないという事は理解できる。
でも政治家も役人に限らず、介護の仕事を選ばなかった人はそもそも関心がないからで、別に介護従事者の苦労を自らの体で分かろうなんて思うわけがない。
大変なことは自分ではやらない。やってくれる人がやればいい。
そういう立ち位置であるという事を理解すべきだと思っている。
いつか、我が区のケアマネ連絡会が区議会議員に対して研修会の参加を申し入れたことがあった。しかし申し入れの内容は「区で活躍しているケアマネの話を聞くことができるチャンスです!」みたいな、まるで教えてやるよと言わんばかりの態度。
ある議員はとりあえず行ってみると参加してくれたが、殆どの議員は参加しなかった。中には「いかないよ、そんなもん」とバッサリ切り捨てる議員も。
そして参加した議員数人に話を聞いたら、風当たりが強く責められっぱなしだったと言う。特にものすごい細かい事を聞いてきて、議員が知らないというと「そんなことも知らないんですか」とバカにしたように見下して来るやつがわんさかといたらしい。
結局、議員の側も何のためのグループワークだったかさっぱり分からないと呆れ顔だった。
そのケアマネの態度、分からないでもない。この仕事をしているというプライドもあるのだろう。どれだけ嫌な思いをしているのか聞いてもらいたいというのあるだろう。
その言ったケアマネはスッキリしたかもしれない。
でもそのあとに残るものは?
そう、行政にしても政治にしても、我々介護事業者の立ち位置というのはびっくりするほど低い。
そんな話を明日しようと思う。