ニュースや事件を新聞からネットで見るようになってから、介護の事件をよく見るようになった。
確かに、虐待をした介護職員は論外である。
しっかりと償う必要があるし、その責任の所在は事業所にある。
では、それがすべて事業者の責任として片付けて良いのだろうか?
答えは違うと思う。
ハッキリ言えば、施設が人を選べる立場であればこんなことは起こらないとまでは言わないけれど、少なくはなるはずだ。
現状はどんな人でも人を取らないと、施設としての基準が満たせなくなってしまう。だから、多少の難ありと思っていても「片目つむって面接し、両目つむって契約し」とならざるを得ないのだ。
職員の質にこだわり、施設を潰して良いのか
難ありの職員を雇って施設を継続するか
この究極の選択の場面なのだ。
特養や老健でも、人が雇えずワンフロア使わずに運営している施設だってあるようだ。
そもそも、ダメな奴はどんなに教育したってダメなんだ。
厳しいけれど、これが現実。
大学だって入学試験があるでしょう。
例え試験をパスして入学しても、勉強が嫌いな奴は途中で退学する。卒業したって、ダメな奴は使えない。
福祉系の大学に行ったって、全員が福祉の仕事に就くわけじゃない。
介護の専門学校だって、定員割れを起こしているのでしょう。
そもそも介護現場における人材不足なんて、もう何十年も続いているんだから、その原因を追究し、政府に対策を提案し、業界を支えるのも教育・研究機関の役割ではないのか。
もし、それを行っているというのであれば、結果は全く出ていない。
記事にある表では、施設での虐待が増えているとの事。
それをどのような危機感を持つか。
まず、施設職員は正社員が中心である。
世の中、派遣やパートしか仕事が無く苦しんでいる人が多いのに、介護職員は正社員になるチャンスのあるのに人が足りない。しかも無資格でのいいのに。
これを見ると、介護の仕事が避けられる原因が給料の問題だけじゃないってことが分かるでしょう。
要は、高齢者の世話なんかしたくないのだ。
介護の仕事をするくらいなら、経済的に不自由でも派遣やパートで良いと思っているのだろうか。
この記事を読んでいる限り、大学の先生って楽でいいなって思う。全然苦しそうじゃないんだもん。
人の苦しさを分からないやつが、人様にどんな教育するのだろうか。