以前、Cさんという方を担当していたことがある。
男性。脳梗塞後遺症。元会社経営。要介護3
奥様、認知症で要介護1。
キーパーソン。長男嫁という状況。
もともと会社経営で各地を飛び回る生活。二号さんもいる。
家にはほとんど帰らず。
そんな中、脳梗塞を発症。
ある日、見るとあちこちにあざを作っている。
どうしたことかとカメラを設置すると、奥様が夜中に本人を殴っている。
それで寝室を別にするなど対応。
私が担当したのは、そのあとの頃。
そんな時、息子夫婦から話がある。
どうも食事を摂らないとの事。
食事の時間に、食卓に連れてきても殆ど食べない。
ほとほと困っているとの事。
そのかわり夜中にはパンケーキなどをペロッと食べるとの事。
状況としては昼夜逆転もしている。
そこで医師に相談。
確かに、夜中に奥様が来て殴ったりすれば警戒心も強くなるだろうと。逆に夜中に一人でいる時間が本人にとって安らぎの時間であれば、その時間を奪ってはかわいそうだ。
という事で、昼夜逆転を受け入れるように助言。
食事は、夜に食べそうなものを用意する事。
そうして戸締りだけはしっかりすることで家族の負担を減らした。
最後は病院に入院したが、家族には感謝された。
ちょっとした工夫。
家族が後々言うには、私の「別に一緒に食べなくてもいいじゃないですか。栄養とか考えないで、食べそうなものを食べてもらいましょうよ。」という言葉に救われたとの事だ。
おそらく、こうすればいいという事は山ほどある。
辛くてどうにも亡くなる前に相談をして欲しい。