個人的にはPerplexity.AIが気になっているのですが(くすり×リテラシー2023年2月5日)、世間的には対話型AIのChatGPTが、昨年11月30日のリリース以来ものすごい勢いでユーザー数を増やしており(日経ビジネス2023年2月7日)、話題にならない日がないくらいです。もしやと思って2月7日にPubMedを「chatGPT[au]」で検索したら、なんと1件ヒットしました(Nurse Educ Pract. 2023; 66: 103537.)。さすがに論文ではなくエディトリアルのようですが。

 

世界医学雑誌編集者協会(World Association of Medical Editors: WAME)はChatGPTを含むチャットボット(chatbot)に関して、以下の4項目の推奨を発表しています(WAME2023年1月20日ケアネット2023年2月7日)。

1 チャットボットは論文の著者にはなれない(著者の条件を満たさない)

2 論文の著者は、チャットボットの使用や、それがどのように使用されたかについて透明であるべき

3 論文の著者は、論文中でチャットボットが行った作業(表示内容の正確さや剽窃がないことを含む)およびすべての出典(チャットボットが作成した資料を含む)の適切な帰属に責任を持つ

4 ジャーナルの編集者は、AIが生成または改変したコンテンツを検出するための適切なツールを必要とし、これらのツールは支払い能力によらず利用可能でなければならない

 

そりゃあAIは論文の著者にはなれないでしょうが、人間がAIの助けを借りて文章を作成するのはすぐに当たり前になるはずです。英語はすっかりDeepLのお世話になっている(くすり×リテラシー2021年1月24日4月1日4月10日11月20日)のですから、既に当たり前になっているとも言えます。でもAIはあくまでツールで、考え、書くのは自分です。