BBCで調査報道番組「中国の“汚染された”コットン」(くすり×リテラシー2020年12月16日2021年1月13日1月26日)の制作に携わったジョン・サドワース氏が、中国政府から圧力を受けて台湾に移ったと報道されました(BBC2021年3月31日)。BBCの記事によれば、サドワースさんと彼の取材クルーは、撮影しようとうすると常に「監視、法的措置の脅し、妨害、脅迫に直面した(faced surveillance, threats of legal action, obstruction and intimidation)」そうです。

 

この番組は、ウイグル人に対する中国の行いを広く(西側)社会に知らせる意味で、大きな影響力があったはずです。以前も書きましたが、日本でも(翻訳して)放送してほしい番組です。

 

米国務省が3月30日に公表した、各国の人権状況に関する報告書の中国版には、「新疆ウイグル自治区において、主にイスラム教徒であるウイグル人およびその他の民族的・宗教的少数民族に対して、ジェノサイドおよび人道に対する罪が発生した(Genocide and crimes against humanity occurred during the year against the predominantly Muslim Uyghurs and other ethnic and religious minority groups in Xinjiang. )」と記載されました(日本語訳はDeepLのお世話になってます)。今年1月、トランプ前政権の最終日に、ポンペオ前国務長官がジェノサイドという言葉を使っていました(米国務省2021年1月19日(前政権サイト)くすり×リテラシー2021年1月13日)が、「バイデン政権の正式な見解となった」(日経2021年3月31日)わけです。

 

もちろん中国は猛反発しています(日経2021年4月1日)。

 

(2021年4月4日追記)

サドワースさんの記事です(BBC2021年4月2日日本語版)。メディアが中国と西側諸国との戦場になっているという指摘は恐ろしいです。