こんにちは。
人と組織を咲かせる人財育成コーチ
吉田裕児です。
冬季オリンピックも終盤戦。
選手のインタビューで必ず出てくる言葉
「支えてくれた人に感謝しかないです」
苦しいときも、支えてくれた人が
いるからこそ今の自分がいる
そんな思いを感じます。
みんな支え合って生きています。
一緒に誰の花を咲かせていきましょう。
今回の物語にふさわしい名言。
彼を知り己を知れば、
百戦して殆(あや)うからず。
-孫子-
理想ではなく
いま起きていることを
勇気をもって見つめ
見えた現実から立て直す判断が
次の現実をつくる
そんな思いと自戒を込めてお伝えします。
災害(トラブル)を防ぐ、リーダーの持つべき目とは!?
~「こうあるべき」でなく「今、どうなっているか」~
部下に仕事を任せた後、
上司のあなたは、どんなフォローをしていますか?
「任せたのだから、あとは信じて任せる」
「いやいや、心配だからちゃんと管理しないと…」
どちらも、よくある考え方かもしれません。
でも、今回お伝えしたいのは、
「信じるか」「管理するか」という二択の話ではありません。
大切なのは――
任せた仕事が、今、どんな状態にあるのか。
その“現実”を、正確に見ること。
そこからしか、
無理のない立て直しも、
トラブルを防ぐ判断も、生まれません。
では、そのためにリーダーはどんなフォローをすればいいのか。
今回も、悩める加藤職長と吉田部長の対話から、
一緒に考えてみましょう。
■現場でどんなフォローしていますか?
加藤職長
吉田部長、相談があります。
作業員たちが、どうも私の思った通りに動いてくれないんです。
教えてもらったように、作業内容は具体的に伝えているつもりなんですが……(汗)
吉田部長
そうか。具体的に伝えても、思った通りにならないんだね。
加藤職長
はい。どうしたらいいでしょうか。
吉田部長
ところで加藤職長。仕事を任せた後、どんなフォローをしているかな?
加藤職長
フォローですか?
現場に行って、伝えたことがちゃんとできているか確認しています。
吉田部長
その「ちゃんと」って、具体的にはどんな確認をしている?
加藤職長
「できているか?」と聞いて、
「できています!」と返ってきたら、OKにしています。
吉田部長
なるほどね。
でも、職長に「できているか?」と聞かれて、
「実は遅れています」と正直に言うのは、なかなか勇気がいるものだよ。
もしかしたら、正確な状況が見えていないかもしれないね。
加藤職長
……たしかに、そうかもしれません(汗)
■労いを伝え「できているところ」に意識を向ける
吉田部長
進捗を確認するときは、まず「おつかれさま」と労い、
たとえ遅れていても、「ここまではできているね」と、できている点を認める。
そうすると、作業員は安心して、今の状況を話しやすくなる。
ここで、
「なんでできていないんだ」と責めてしまうと、
人は焦って、無理をして、かえってトラブルを起こしやすくなるんだ。
加藤職長
……それ、やっていたかもしれません。
できていないところばかりを指摘していました。
今回の災害も、そこが原因だったのかもしれません(涙)
吉田部長
そこに気づけたなら、大丈夫だよ。
大事なのは、現場の状況を知ろうとする姿勢と
“そのまま”受け止める勇気。
予定通りに進まないことは、現場ではよくあることだ。
そんなときは、無理に押し切らず、もう一度、計画を立て直してみる。
それが、トラブルを起こさないリーダーの判断だ。
加藤職長
今までは、「何が何でも予定通り終わらせる」ことばかり考えていました。
その場その場で、見直していくことが大切なんですね。
■「今、どうなっているか」にフォーカスする
吉田部長
そうだね。もちろん、仕事を終わらせることは大事だ。
でも、現場の状況に合わせて柔軟に組み直せば、
無理のない形で、結果的にちゃんと挽回できる。
加藤職長
現場に行ったとき、
「こうあるべき」ではなく、
「今、どうなっているか」。
トラブルを防ぐリーダーは、
まず“現実”を見るところから始めているんですね。
そして、勇気をもって、もう一度予定を見直す。
それなら、作業員も無理がなくなって、前向きに動いてくれそうです。
吉田部長
きっと、そんな加藤職長についていきたくなるよ。
もう一つ大事なのは、
そこから「この作業には、これくらい時間と労力がかかる」と見えていくことだ。
それは、次の計画にも必ず活きてくる。
加藤職長
なるほど……。
現場を正確に見ることは、今を立て直すためだけじゃなく、
次を良くするためでもあるんですね。
職長として、しっかり身につけておきたい視点です。
■ 今回の問い
「現場が遅れていたとき、
あなたには現場がどのように見えていますか?」
「あるべき姿」ではなく、
「いまの現実」に、きちんと目を向けられているでしょうか。
次回もお楽しみに。
