部下との面談は、部下を成長させるためにとても重要なことだとわかっているのに、いつの間にか一方的な面談に終わってしまっているということはないでしょうか。

 

今回も、自戒を込めて上司と部下の面談が有意義なものになるように、面談の進め方について、吉田部長と情熱課長との対話から教えてもらいましょう。

 

では、今回のはじまりです!

 

|多くの上司が悩む上手くいかない面談

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情熱所長
吉田部長、そろそろ部下との面談がはじまるんですが、
いつも上手くいかないんですー(涙)

 

吉田部長
そうか。面談の季節だよね。
どんな風に上手くいかないのかな?

 

情熱所長

例えば、部下に自分の考えを聞いても、
“別にありません!”とかこちらの質問に“はい”とか“いいえ”で答えるだけで、一方的に私が話してしまうことが多いんです(汗)

 

吉田部長

そうか。それは困ったね。
でも、情熱所長だけでなく多くの上司が同じ悩みを抱えているようだね。


情熱所長は、まだ一方的に伝えていることに気づいているから良い方だよ!
一方的に伝えることが面談だと勘違いしている上司もいるからね!

 

情熱所長

そうですか、少し安心しました。

 

|そもそも面談の目的は何か?

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吉田部長

ところで、情熱所長、何のために面談をやるのかな?

 

情熱所長

えーと、部下の評価をするためにやるんではないでしょうか。

 

吉田部長

評価も大事だけど、何のための評価かな?
一番大事なことは、面談によって部下が成長することだよ。
成長するためには、部下の行動変革が必要だ!

 

(※行動変革とは目標達成のためにより相応しい行動に変わること)

 

情熱所長

なるほど、部下の成長、つまり部下の行動変革のために面談が必要なわけですね。

 

吉田部長

そうそう。部下の行動変革のために面談をするんだ!
ところが、多くの上司が査定するための面談だと勘違いしている。

 

情熱所長

(ドキ)

私も、部下を査定するために面談を行っていますね。(汗)

|面談では部下は防御態勢になる!

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吉田部長

そうなると、部下はどうなるか。
だいたいの場合、部下は身構えてしまい、本音を語ってくれなくなる。
余計なことを言って、自分の評価を下げたくないからね!

 

情熱所長

そうなんですねー。
だから、部下は上司の話を“はいはい”と答えるばかりになってしまうんですね。

 

吉田部長

ここでちょっと、情熱所長が部下役になって、私と面談してみようか(笑)

 

情熱所長

え、私が吉田部長と面談をやるんですか?

 

吉田部長

そう、実際にやってみると分かるよ!
じゃ、面談をはじめるよ。
情熱所長、今年はどこまでできたかな?

 

情熱所長

去年よりは、よくできたと思います!

 

吉田部長
そうか、去年より良くできたんだね。
でも、もうちょっと上のレベルに行って欲しいな!

 

情熱所長

えっ、上のレベルですか?

 

吉田部長

今、情熱所長はどう感じたかな?

 

情熱所長

いきなり、吉田部長の要求を言わられて思考停止してしまいました。
それに、昨年より良くできたことを無視されて少し悲しくなりました!

 

吉田部長

そうだろう。

上司の伝えたいことをいきなり伝えると部下は思考停止してしまうんだ。
これでは、部下の行動変革にはつながらないよね。

 

情熱所長

では、どんな風に面談を進めたら良いでしょうか?

|面談は部下に考えてもらう時間

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吉田部長

一方、こんな風に聴かれたらどうかな?
去年より良くなったんだね。
それはいいねー!
ところで、良くなったのは何が良くなったのかな?

 

情熱所長

そうですね。
部下とのコミュニケーションの取り方が良くなったと思います。
答えやすいですねー!

 

吉田部長

そうか、部下とのコミュニケーションの取り方が上手くなれたんだね。
どんなことが部下とのコミュニケーションの取り方で上手になったと思ったのかな?

 

情熱所長

それは、部下への小まめな進捗管理ができるようになったからです。

 

吉田部長

じゃ、それをやり続けると、これからどうなっていくと思う?

 

情熱所長

部下の成長支援ができると思います。
さらに信頼関係を築くことができ、組織の一体感をつくことができます。

 

吉田部長

いいねー。情熱所長は部下を成長させ、
信頼関係を築いて組織の一体感をつくりたいんだね。
だとすると、これから必要になってくるものは何かな?

 

情熱所長

そうですね。なんでしょうか?

 

吉田部長

ここまで、やってきてどんな感想かな?

 

情熱所長

そうですね。自分のやってきたことを振り返ることができました。
例えば、何を持って成長できたのか。
これからどんなことが必要なのかも考えさせられました。

|面談のポイントは部下の振り返り

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吉田部長

そうだろう。考えさせられるよね。
これが面談のポイントだ。
部下が自分に何が必要かと考えたとき、上司のアドバイスも受け取りやすくなる。

 

情熱所長

そうか。

面談では、部下に今まで起きたことや経験をベースに振り返ってもらうことが大切なんですね!

 

吉田部長

そうそう。部下が経験したことを言葉にしてもらい、
それで、どこからそう思ったの?
どう感じたの?
じゃ、これってどうなの?と部下に質問して、
考えを言語化して掘り下げていくことが面談では重要なんだ。

 

情熱所長

そうか、わかりました。
面談では、部下の経験の振り返りを支援して行動変革につなげるようにします!

 

では、今回の質問です。

 

「部下が経験を振り返るために、どんな質問をしますか?」

 

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次回に続けます!お楽しみに!(^o^)v

 

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