誕生日を迎え17歳になったミシェルの様子がおかしくなったのは
丁度孫が入院する頃からだった。
この孫は生後半年にもならない子だが、
何重もの心臓疾患を持って生まれてきた。
一年後には手術と言われてきたが、それも待てない状態だった。
医師には今夜が峠と迄言われたが、この子には生きる力があった。
神様もこの子を生かそうと考えられたようで、無事に退院する事が出来た。
ミシェが一番好きな娘の子だ。
一方、
誕生日前のミシェは他の若者達と同じものを量こそ少なめだが
同じように喜んで食べていた。
ある朝、私の差し出した餌を「要らない」と言って拒否した。
この時期で、この年で、食べなくなったらその先はもう目に見えている。
何とか食べてもらおうと、色々な物を試してみたが
なかなか思わしくない。
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ミシェルは私のベッドで眠るのが好きだ。
いつもはベッドの上で、私に撫でられながら眠る。
しかし本当に具合の悪いとき、猫は人の手が煩わしいのだ。
この頃のミシェは私の手の届かないところで眠る。
私はミシェに触れない様にベッドの端のほうで小さくなって眠る。
「猫は死ぬときに姿を隠す」
昔から言い古された言葉だ。
しかし猫は死ぬために姿をかくすのではない。
猫はさわられたくないのだ。
具合の悪いときは誰にも触れられたく無いのだ。
一人でじっと回復を待つために眠っていたいのだ。
回復を待って直れば出てくる。
直らなければそこで死んでしまう。
それが実態だろう。
ミシェを見ていて、私のこの説が正しいことを確信した。
何日もほとんど食べずに過ごしているミシェ。
そうだ!レメディを与えてみよう。
あの手この手を試して見たけれどレメディを忘れていた。
ヤギのミルクにちょっとレメディを垂らしてみた。
その後、心なしか顔つきがはっきりとしてきたように感じた。
昼間息子から「ミシェが肉を少し食べた。顔つきもはっきりしてきた」と
メールが入った。
夜、レメディ入りの栄養たっぷりスープを飲んでくれた。
今朝、細かく刻んだ蒲鉾を食べてくれた。
何も受け付けなくなっていたミシェが、ほんの少しでも食べてくれたのだ。
どんな状態でも諦めない。
今ミシェは私にこのことを教えてくれている。
医者さえも諦めて居る風だった。
でも私は諦めない。
無駄な延命措置は止めよう。
しかし私に出来ることが有れば端からやってみよう。
「ミシェ、颯太の身代わりになろうなんて考えたらダメよ。
みんなはミシェも颯太も元気になってくれなくては嫌なのよ」
我々のこの思いが、ミシェにも通じていると信じよう。
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