生れながらに人に飼われている子は人が怖くない。
ほんの短期間でもノラをしていた子は人が怖い。
先代のシャム猫は訪ねて行った家にいた子。
借りてきた猫の様におとなしく座っていた(猫でなく)私の所へ
親子3匹で寄って来た。
それがとても珍しいことだったらしい。
飼い主さんが「この子達がこんなに寄っていったのは
あなたが初めて。今まで何度も譲って欲しいと頼まれたけれど、
心配でお断りしてました。でもあなたなら是非貰って欲しい。」と言われ、
全く予定外に突然私の家にシャム猫が来た。
その家一番の美人猫。
気位が高く、まるでマリア・カラスの様。
私は常に彼女に仕えるメイドの様だった。
しかし、この子は人を疑うことを知らなかった。
家に来る人はだれでも受け入れた。
わたしは猫に人見知りが有ると思ったことも無かった。
その後様々な子と暮らしてわかったことは
赤ちゃんで貰われてきた子は人が怖くない。
しばらくノラでお母さんに色々教わっていた子は
なかなか人を信じない。
2ヶ月ノラをやっていたら、人慣れするのに
その3,4倍の期間がかかる。
仔猫の大きさを見て、あ~この子はあと何日くらいで
私に心を許すな…と予想がつく。
それまでは辛抱。猫だって怖さをこらえて辛抱しているに違いない。
「ご飯の為だ、暖かいベッドの為だ」と。
あんなに小さい生き物がお母さん猫に色々教わって
必死に生きていたと思うと、
おいでおいで、うちの子にしてあげるからと、
思わず言ってしまうのよね。