緋の河 / 桜木紫乃 | 我が家の本棚

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大好きな読書について書いてます。
お酒や音楽、趣味のバレエ、鉛筆デッサン、ナンタケットバスケット関連話も時々。



おはようございます
息子の通う施設で
コロナ陽性者が出たために
早めの夏休みが始まりました

濃厚接触者で自宅待機、の期間が
やっと終了したばかり
なんだかずっーと家にいる次男 笑
高校野球と読書の日々です


読みたかった本を購入しました
物語の主人公は
ゲイの世界のパイオニア
カルーセル麻紀さんがモデル
桜木紫乃さんとは出身地も
通った中学校も同じだとか
今回は芸能界に入る前までのお話


『 緋の河 』桜木紫乃著



美しく生きようと駆け上る秀男の
凄まじいエネルギーに圧倒されました

釧路で過ごした子供時代
「なりかけ」と周りにからかわれても
厳しい父と兄に見下されても
自身の中にある女性性を否定せず 
この世にないもの、になろうと
上を向いて生きる強さが清々しいです

優しい姉、章子の存在と
あいのこの孤児、文次の存在が
秀男を支えます
やがて釧路を出て
夜の街でゲイボーイとして働き始め
人気者になっていきます、が
まぁ気の強いこと強いこと笑
啖呵を切る場面では
麻紀さんご本人の男言葉を思い出し
スッキリ!気持ち良いー!

先輩であるマヤさんの
生き方、節度ある暮らしぶり、
秀男へのアドバイス、
「枯れ葉」を唄い上げる姿、
なんと格好良いのかと痺れました

ゲイとして生きていく者の苦悩も
きちんと描かれています
自殺の多さや
身内とのトラブルなど
煌びやかなだけではない世界
今後の秀男が気になって仕方ありません
続編『孤蝶の城』読書仲間のマダムM様が
購入して貸してくださるとのこと
モロッコで性転換したその後が
描かれているとか、、早く読みたい!