やっと読了しました
まず真っ先に思ったのは
『ゴールデンカムイ』を読んでいて
良かったー! です
アイヌ文化を丁寧に描写した漫画のお陰で
サハリン(樺太)が舞台、
アイヌが主人公、の小説に
入り込むことができました
★人物名、地理、慣習、風習、歴史...
あまりにもアイヌを知らなかったので
漫画で得た少しの知識でも
有ると無しでは大違いだと感じました
何がどこで役に立つか分かりませんね
それにしてもグッドタイミング👍
第162回 直木賞受賞作
『 熱源 』川越宗一著
ざっくり要約しますと
1880年代から1945年までの
サハリン島を描いた壮大な物語
ロシアと日本が領有権を争う中で
先住民のアイヌの人々は暮らしを
脅かされ両国に翻弄されながらも
辛抱強く生きぬく逞しさと知恵を持っていて
その姿に胸を打たれます
北海道に移り
長い年月の末に得た村での生活を
疫病であるコレラで失い
サハリンへ戻ったヤオマネフク
一方
帝政ロシアの大学生
リトアニア育ちのポーランド人
ブロニスワフは
反政府活動の濡れ衣を着せられ
政治犯としてサハリンへ
この2人の人生が物語の主軸です
故郷を理不尽に追われた挙句
移住先で全てを失い故郷に戻ることになった
ヤオマネフクと
故郷の言語を使うことさえ許されず
罪なき罪で囚人となり
島へ流されたブロニスワフ
彼らの邂逅も読みどころですが
その地で生まれ
その地で生きていく
たったそれだけのことが
いかに困難な時代であったのか
いかに困難な地であったのかを
私はあまりに知らなすぎました
史実にそったフィクションとのことで
二葉亭四迷さんや
南極探検隊の白瀬さん
言語学者の金田一京介さんなどが登場
ただし意外とあっさり退場してしまい
あまりに有名な方々なので
もうひと息、関わりを
深掘りしてもらいたかったような
そんな気持ちも湧いてきました
昨年あたりから
特に興味のあるアイヌの歴史
この本だけでなく
関連本に挑戦したいです!