こんにちは
とても良質なノンフィクションでした
旦那さんから今年一番かも、読みなよ!と
熱心に勧められて早速読み始めましたら
自分の男性脳部分の嗜好にピタッとハマり
一気に読了
何と言っても全部事実なのが凄い
1970年代後半から80年代前半
マグロ漁にまだまだ活気のあった
少し昔のお話です、ロマン溢れてました
『 まぐろ土佐船 』斎藤健次著
28歳、東京でフリーライターをしていた
著者は不健康な生活に終止符をうち
遠洋漁業の船に乗る夢を抱いて
高知へ向かいます
ただし素人が突然漁船に乗れるはずもなく
安芸の町で1年半暮らすことになります
そして、晴れて船員採用決定!
最初の航海では作業員として
2回目と3回目の航海ではコック長として
乗船した著者
計3度のマグロ延縄漁の様子を
淡々と明るく湿気無く綴ってらっしゃいます
・船員達一丸となったマグロ漁の描写
・コック長ならではの悩みや苦労
・個性豊かな船員達のこと
・尊敬する漁労長が下船するまで
・抗えない自然の猛威について
・マグロ漁を取り巻く世界の情勢
・寄港した先の国々の様子や女性達の話
・漁師とその家族のこと
時系列でなく行きつ戻りつ
様々なエピソードを織り交ぜて
最後の航海を終え帰港するまでのお話
クロマグロの漁に
規制がかかる前後のエピソードは
読み応えありました
今はマグロ漁、制約だらけですからねぇ
こちらの作品は2000年刊行です
船を下りた斎藤氏は
なんと千葉県の船橋で居酒屋さんを
経営されているそうです
まだお店があるならば
ぜひ行ってみたい!
この本を読んだ読者が斎藤さんに
会いたくてお店を訪れるそうです
あとがきも良かったです