雪舞い / 芝木好子 | 我が家の本棚

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大好きな読書について書いてます。
お酒や音楽、趣味のバレエ、鉛筆デッサン、ナンタケットバスケット関連話も時々。



おはようございます〜


お友達が貸してくれて
久しぶりに不倫の話を読みました
初読みの作家さん
昭和62年刊行、古いです
円地文子さんや瀬戸内晴美さんと
印象が重なる文体です
日本語が美しく表現が細やか
花柳界で生きる儚げな主人公の人生を
流麗な文章で綴った長編小説



『 雪舞い 』芝木好子著


Amazonの内容紹介より

説明

築地の料亭“花巻”で働きながら、地唄舞いを心の支えにして生きている30歳の有紀は、日本画家の香屋雅伸と知りあい、香屋の妻の敵意と嫉妬をよそに運命的に結ばれた。激しく愛しあった10年の歳月、香屋は50歳の男盛りをガンに冒され、有紀を残してひとりで逝った。それから1年、有紀は、永遠に愛する男のために舞台に上がり、幽艶な女の情念を秘めて「雪」を舞う…。





結核を患う弟の療養のために鎌倉の閑静な

庵を借りて、勤める築地の料亭とを行き来

する有紀。鎌倉で偶然出会った画家の香屋と

あっという間に恋に落ちるのですが

ストレートな表現はほとんど登場せず

「匂わせ」る描かれ方で話は進みます。

香屋にはハーフのような豪華なルックスを

持つ妻の蔦子がいて、類を見ない猛妻。

有紀への嫌がらせが半端ないのです。 


要約すると10年に渡る不倫関係の話。


日本画を探求する香屋と

日本舞踊を極めようとする有紀。


刮目すべきは日本舞踊の世界、でしょうか

お話に出てくる日舞の演目

「鉄輪」とか「雪」など

YouTubeで観ることができます。

全く知らない分野に触れられて新鮮でした。


有紀は控えめで美しくて真面目で

色っぽくて申し分ないのですが

本妻さんから見ればイヤな相手だなぁ、、

いくら悪妻で夫婦仲が悪くても

離婚せずに一緒に暮らしていたら

なにか2人で積み重ねたものがあるはず

ラストの方で本妻vs不倫相手が

対峙する場面がありまして

蔦子のセリフは強烈な上に正論でした。



貸して下さった先輩が

刺激が強いかも、と心配してくれました 笑

いえいえ私もすでに

どっぷりおばはんの胸中

刺激どころか充分堪能致しました。

この手の話の登場人物も最近は

みんな歳下なんですよね、ありゃりゃ


でもやっぱり不倫する女性よりも

元凶の男性側が苦手です

両手に花を欲しがるって何なんだろう?



面白く読みましたがお腹いっぱいです