大好きな宮部みゆきさんの
三島屋変調百物語シリーズ
第5弾を読了しました
三島屋の黒白の間で
お客が語る摩訶不思議な話の聞き役として
大活躍のおちかちゃんが
ついに幸せを掴みます
出先で読んでいたのですが
あまりに良い話すぎて
感動のあまり あぁ!ほんとに良かった!と
呟いてしまいました
こんなに素晴らしい本と出会えて
なんと幸せだろう!
宮部みゆきさん、本当にありがとう!
そして今回がシリーズ最終巻と
思い込んでいた私に朗報が!
義母が
「聞き役がおちかちゃんから
いとこの富次郎さんになって
続編、毎日新聞で連載してるよー」と
教えてくれました、嬉しいーー
『 あやかし草紙 』宮部みゆき著
全5話収録
◆開けずの間
飯屋の平吉が語る生家の話は
平吉の姉、おゆうの願掛けが災いし
行き逢い神という疫病神を
家に招き入れてしまったために
家族全員が亡くなるという悲劇
心の隙をつかれ
面妖なものに狙われてしまう恐ろしさを
ひしひしと感じました
◆だんまり姫
美濃屋の婿、房之助の老母おせいの昔話
亡者を呼び起こす不思議な声を持つおせいは
恵比寿藩からお呼びがかかり
声を発しないお姫様の世話係となります
なぜ声が出ないのか
おせいが城で出会った小さな亡者に
原因がありました
恵比寿藩の陰の歴史、なんとも切ない 涙
◆面の家
素行の悪い小娘、お種が奉公先で
体験した薄気味悪い出来事とは?
女中として雇う際の条件が
悪事を働いたことのある
育ちの悪い娘であること!!
えー??一番雇っちゃダメなタイプでしょ!
お種はピッタリだったのですが
あまりの恐怖に耐え切れず逃げ出します
毒は毒を制す、なのでしょうか
嫌なお話でした
◆あやかし草紙 ※ネタバレあり
三島屋にも出入りしている
貸本屋の瓢箪古堂の勘一は
おちかちゃんとも従兄弟の富次郎さんとも
仲が良く、飄々とした爽やかな青年
彼が語った奇妙な物語は
彼の悟ったような眼差しの
真の理由でもありました
これ!このお話が素晴らしかった!
見てはならない写本を実は見ていた勘一
何が書かれていたのかは読んでのお楽しみ
嫁入りするおちかちゃんの美しさに
息を呑みましたよ
辛い過去を持つおちかちゃんが
しっかりした優しい男性と結ばれて…
泣けました!
◆金目の猫
富次郎が子供の頃に出会った
真っ白な可愛い猫の話
兄の伊一郎が思い出話として語る
白い猫の正体にビックリ
もしかしたらいつの世にもありそう?な
人間の想いの強さが形となったお話でした
こちらのシリーズは
どこから読んでもどれもこれも
大変面白いのですが
第5弾は特に抜群に面白かったです
個人的好みのシリーズもの1位は
浅田次郎さんの天切り松闇語りですが
三島屋変調百物語も外せません〜