ジェノサイド(上・下)/ 高野和明 | 我が家の本棚

我が家の本棚

大好きな読書について書いてます。
お酒や音楽、趣味のバレエ、鉛筆デッサン、ナンタケットバスケット関連話も時々。




息子の受験がまだまだ終わらず
気をもみつつも
母の出番はほとんど無いため
静かにペースを崩さず過ごしてます
片っ端から読んでます


今月も何冊か
面白い本を読み終えました


こちらは
数年前にブロ友Pさんが年間ベストブックに
選んでいらした作品で
いつか読むぞ!とチェックしておりました
タイトルがタイトルですので
自分自身の体調と気分が好調の時に、と
しばらく塩漬けしてました

Pさーん(T_T)!歯を食いしばって
苦しい場面をダダダと走り読みしましたよ  泣

読んでるけどがっつり目で追えない
辛い辛い場面が何箇所かありまして、、、

ジェノサイド=大量殺戮ですもんね

冒険小説、推理小説になるのかな
力作でした



『 ジェノサイド 』高野和明著


難病を抱える息子の治療費を稼ぐため
米軍を辞め民間会社の傭兵となり
戦闘地域で働くイエーガー

破格の報酬を提示され
アメリカ政府からの依頼と思われる
重要機密作戦への参加を決め
アフリカ・コンゴのジャングルに
傭兵4人で乗り込みます

ピグミーの村で遭遇した
人類学者のピアーズと謎の子供アキリ
彼らとの遭遇によりミッションは頓挫し
地元のゲリラからもアメリカ政府からも
逃げなくてはならなくなったイエーガー達は
アフリカからの脱出を決意しますが
難題は山積み

重体の息子の命を救うためとはいえ
戦場のあまりの悲惨さに
目を覆いたくなりました、酷すぎる、、、




もう1人の主人公
東京で創薬の研究をする大学生の研人は
突然病死した研究者の父親から
謎めいたメールを受け取り
父の残した指示通りに動くことを決め
町田の古びたアパートの一室で
ある新薬の開発に取りかかります
強力な助っ人、ジョンフンの力を借りて
薬を作る目的を悟った研人は
イエーガーの息子ジャスティンのために
限られた時間の中で奮起
新薬完成は間に合うのか、、、


そしてこの物語の最重要人物が
アメリカ大統領であるバーンズと
彼の命令によって
コンゴの作戦を計画実行したルーベンス

最高の権力を手にし
権力の座に溺れて悉く間違うバーンズを
冷静に分析して
事態を何とかおさめようと奔走する
秀才ルーベンスの活躍も見ものでした

アキリはいわゆる未来型天才児
彼をどう扱うかが主題となっています

たしかに読んで良かったです!
アメリカの内情を
これでもかという程具体的に
描いてらして
高野氏の作品への意気込みが
ガンガン伝わってきます
いつの時代も争いは絶えず、
国を問わず、戦争になれば
人は人を殺め、奪う

衣食住が足りた時にしか
人は世界平和の話をしない、とありました
その通りなんだと思います
人間はそのような生き物なのだと思います

それにしても
読んでいる最中に何回息を止めたか
ゼーゼーしたり
ハーハーしたり
緊張の連続でありました

こんなにぐったりしたのに
体重は全く減りません