2017 ベストブック | 我が家の本棚

我が家の本棚

大好きな読書について書いてます。
お酒や音楽、趣味のバレエ、鉛筆デッサン、ナンタケットバスケット関連話も時々。





大晦日です
今年を振り返ってみましたが
正直なところ記憶が曖昧で
何があったかあまり覚えていません  笑
ブログの過去記事を眺めて
ああ!そうだったね、と思い出す始末

一番はやはり家族みんなが
怪我や病気無く平和に過ごせたこと

長男は夏以降受験勉強一色で大変そう
と一瞬思いましたが
勉強だけに集中出来る環境に身を置けて
それはそれで恵まれてるなと思い直し
一切ノータッチ

それぞれがそれぞれの場所で
それなりに日々をこなし
笑ったことの方が多かったかな?と思うと
充分すぎるくらい良い一年でした


読書生活は
まずここ数年の読書量減を改善出来ず
今年は70冊程度でしょうか
ただし近年稀に見る当たり年でして
読後感の素晴らしい作品を何冊も読めて
充実していました

ブロ友の皆様からの情報を
今年も参考にさせて頂きました
心より御礼申し上げます
ありがとうございました!

大好きな皆様とのやりとりも
何年目に突入かしら、と独りごち
ニマニマ(*´-`)しながら
お酒ばかり飲んでいる私ですが
来年もどうかよろしくお願い致します♫

昨年同様に今年読んだ中から
印象深く忘れられない作品を
5冊選びました

発行年無関係、再読本除外、
自費購入もしくは家族購入本限定です
*図書館本は対象外
友人から借りた本は含みます


順位付けはしないつもりでしたが
圧倒的な一冊をまずはじめに↓↓↓

★「すべての見えない光」
アンソニー・ドーア(新潮社)
言葉で、言葉に出来ないことを伝えるには
受け手の想像力が必須です
著者が読者を信じて描き切っているように
感じられる作品でした

第二次世界大戦下で
フランスの少女とドイツの少年が
奇跡的に出会う物語
盲目の娘の為に、生活する街のミニチュアを
精巧に作り続ける父親の愛情
不遇な生い立ちの少年兵ヴェルナーの
妹を思い続ける健気さ
心に残る場面は数知れず

読む側も壮大な時間と空間を飛び
鳥になってすべてを眺めているような
風になって側を通り抜けているような
透明な何かになった気分です

一冊なのに何冊分もの感動を得られました
翻訳本ですので、ここまで美しい日本語に
置き換えて下さった訳者の方に感謝します


★「みかづき」森絵都(集英社)
こちらは昨年ブロ友Cちゃんさんの
お墨付きだった作品でして
年明けすぐに読み、大感動した一冊です
教育に情熱をかける大島吾郎と大島一家の
塾経営の物語
子育て中の身、主人公達の語る
熱い教育論に共感したり反発したり
感情移入しました
ラストも良かったです


★「太陽の棘」原田マハ(文藝春秋)
大好きなマハさんのアートもの
史実に基づいた物語でした
沖縄の戦後の美術史に触れたのは初めて
ニシムイアートビレッジについて
更に知りたくなり
エドとタイラの友情には涙しました
いつか沖縄を再訪する時には
美術館をチェックせねば!!と決意

先日ラジオにゲスト出演されたマハさん
落ち着いた語り口と優しそうなお人柄
ますますファンになりました


★「朗読者」
ベルンハルト・シュリンク(新潮社)
すべての見えない光、に触発され
翻訳本を愛するバレエ仲間のMさんから
オススメの作品をお借りしました
こちらも凄い物語でした 
15歳のミヒャエルと
36歳のハンナの年齢を超越した恋物語、と
軽く考えて読み始めましたが大間違い
ナチスの強制収容所で看守をしていた
ハンナの戦争責任を問う裁判の場面は
重く暗くやるせなく
戦争とは何なのかを改めて考えました
物語に宿るパワーは
戦争を知らない私達を圧倒します



さて5冊目
アンソニー・ドーアさんが東の横綱ならば
西の横綱は迷わずこちら↓↓↓

★「蜜蜂と遠雷」恩田陸(幻冬舎)
とにかく面白く読めた作品の第一位
芳ヶ江国際ピアノコンクールの観客となり
予選から本選まで
ずっと夢中で読み続けました
出場者の塵、亜夜、マサル、明石、
彼らの演奏を文章から存分に堪能、
味わい胸震わせ余韻に浸りました

浅田次郎さんが小説を評価する時にあげる
三大条件
◦面白くて
◦美しくて
◦わかりやすい
こちらの条件、常に共感してますので
今回の恩田陸さんの作品は文句なし!!
読者を最高に楽しませてくれました

ブロ友の皆様のオススメ本でした
感想を共有出来たことで喜び倍増〜





長文になってしまいました
お付き合い下さいまして
ありがとうございます(^-^)
今年も大変お世話になりました
どうか皆様良いお年をお迎えください
また時節柄くれぐれもご自愛くださいませ