素晴らしい作品と出会いました
ブロ友Kさんが
2014年度のブックランキングにて
第4位にあげてらした本です
感想を拝読し、絶対読みたい!と
要チェックしたまま1年以上経過(汗)
直木賞受賞作でもあります
初読み作家さん
『 恋歌 れんか 』朝井まかて著
舞台は幕末
江戸の商家で裕福に育った登世は
恋を実らせ水戸の藩士である
以徳のもとへ嫁ぐ
しかし水戸藩は
天狗党と諸生党のニ派に分かれ
内紛は深刻さを増していく
天狗党の以徳は
やがて窮地に陥り
妻の登世は投獄されてしまう。。。
樋口一葉の師である
歌人 中島歌子の物語
幕末好きですが
水戸藩の壮絶凄惨な内乱を知らず
樋口一葉さんのお師匠さんであったという
中島歌子さんなる人物も知らず
全く知識ないまま読みました
大当たり!
非常に満足度の高いお話でした
天狗党の身内、奥さんも子供たちも
悲惨な末路なんです
なぜそこまで、と怒りが湧き
涙なくしては読めない場面も(涙)
もともとは仲間であるはずなのに
水戸の藩主
徳川慶篤(慶喜の兄)の母
貞芳院のセリフに
「水戸は藩も人も、皆貧しかった
水戸者は生来が生真面目や
質素倹約を旨とし過ぎて頑なになって、
その鬱憤を内紛にむけてしもうたのや
あまりの貧しさと抑圧が強いのは
人の気ぃを狭うすることやな
気ぃが狭うなれば己より弱い者を痛めつける
ほんで復讐を恐れて手加減できんようになる
、、、」
復讐の連鎖は続きます
天狗党は幕末混乱期以降
お家復活となります
そうなると今度は憎っくき諸生党の一族を
根絶やしにしてくれるわっと
仕返しするのです
何のために血で血を洗うのか、、、
さて歌人として活躍する登世こと歌子さん
晩年の華やさも描かれ
どういう風に幕を降ろすのかと
怒涛の勢いで読み進み
最後は涙涙でございました
辛い史実が盛り込まれていて
少し気持ちの沈むところもありました
でも水戸藩の武士、武家の女性達の
芯の通った生き方や
以徳や登世夫婦のように
生きてこそ、という形は違えど
筋の通った生き方に
感服致しました
昔の人は我慢の総量が違いますね
今の日本が
このように成り立っているのは何故か?
幕末、明治さらに現代までの
歴史を学ぶことの大切さを
またまた痛感です
中島歌子さんに興味が湧きましたので
ちょっと追いかけてみようと思います!