今回は植物の語源を少し紹介します。
꽃の語源
母語話者が꽃(花)のことをドラマなどで꼬시、꼬슬と発音しているのを耳にしたことがあると思います。これは꽃の古語が고시/고사であることと関係しています。「高麗史」(1451年)によると、江華県(現在の江華島)を高句麗では漢字表記で「甲比古次」と記しています。「古次」は「花」の固有語である고시の吏読式表記です。「鷄林類事」(12世紀)には、꽃화(花)を漢字表記で「果思」と記していますが、これは固有語の고사を表したものと思われます。고시/고사は곱다(きれいだ、美しい)の곱とも通じる言葉で、꽃の最初の形は고운것という意味から成り立ったと考えられます。韓国・朝鮮語で짓/집(家)、솝다/솟다(湧く、ふきだす、湧き出る、そびえる)のように子音のㅂとㅅがよく入れ替わって使われました。고사は곳→고지/곶→꽃と変化してできた言葉です。龍飛御天歌(1445年)では꽃 좋고を곶 됴코と記しています。고시から고지/곶と変化した곶が、初声のㄱ→ㄲの濃音化現象と終声のㅈ→ㅊの激音化現象によって꽃になりました。
회초리の語源
회초리(むち)とは、萩や柳の木のように細くてよく曲がる木の枝のことです。회초리の회は、現代語の「회/휘」と同じ語で、「ぐるぐる回る、フラフラする」という意味です。회は古語の횟돌다(휘돌다、ぐるぐる回る)、회로리바람(회오리바람、竜巻)などで見られます。また휘は휘다(曲がる)、휘돌다、휘두르다(振り回す)などの単語で見ることができます。초리は獣の尻尾を意味する言葉です。16世紀の代表的な詩人鄭澈(1536~1593)は、1580年に創作した詩歌「関東別曲」で은같은 무지개 옥같은 룡의 초리(銀色のような虹、玉色のような龍の尾)と歌っていますが、この초리は꼬리(尻尾)のことで、現在でも馬の尻尾の毛を말초리と言っています。このように회초리は本来「ぐるぐる回る尻尾」を意味していましたが、萩や柳の木の枝が馬や牛の尻尾に似ているところから、この枝を회초리と言いました。초리が「細いもの」という意味を表す単語に눈초리があります。눈초리は、耳に近い目の細い方の端を指します。「目尻」のことですね。
<カラム先生☆語源の話>より
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