Alfons Maria Mucha Salon de Cent | HANDLERのブログ

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みなさんこんにちはHANDLERです

 

9/9から中之条ビエンナーレが始まります!

2年待ってます。

それくらい僕にとっては身近になっているアートイベントですが、存在は知っていたけれどようやく観に行ってみたのが2013年。

どうしてもっと早くに出かけなかったのかと、当時はがっかりしながら中之条町に点在する展示会場を回ったのを想いだします。

次の開催の2015はボランティアスタッフという形で関わることになって、13年よりもっと深い裏側も知ることができて、このサイクルは僕の生活にしっかり組み込まれました。

二年我慢して2017年。

あまりの忙しさに準備期間中のボランティアは1日だけというハードワークが今もつづき、このままオープンを迎えてしまいます。

ボランティアは10月の開催が終わってからもきっとあるからそちらで頑張ろう。

 

表題のAlfons Maria Mucha Salon de Centです。

 

HANDLER Inc.個展作品枠としてアップしようかちょっと考えましたが、テーマと違ったものだったので

別枠でブログにしました。

 

ミュシャと聞けばだいたいあんな感じの絵♪

そんなイメージができる画家ではないでしょうか?僕にはたくさんの好みの画家がいますが、その中でもとりわけスペシャルな存在です。

いつか刺しゅうで模倣してみたいとずっと温めていました。

前橋市のプレイベントのめぶくフェスという新しい催しに、刺しゅうLiveする機会を得ましてそこでパフォーマンスするのにこのミュシャのサロンデサンに挑戦してみたらどうだろうか?と選んでみました。

もちろん非売品です。

何事にも地味な作業というのはありましてね、なかなか進みが悪かったりしてイベント中に…

 

なんだかすごいけど作業が地味ね…

 

みたいな感じは仕方なくも、なるべく派手目なパフォーマンスの方が観る人にとっても楽しかったりします。なのでできるだけ地味な部分で最初に済ませられそうな箇所をイベント前に刺しゅうしておき、挑みました♪

会場はほんとうに絵や刺しゅうに興味のない人も大勢いらっしゃるわけで、いろんな話が出ます。

 

「何処に刺しゅうデータが入っているの?」とか「今日出来上がるの?」など手ハンドルミシンを初めて見る方ばかりでなかなか作業が進みません。

けれど進まなくてもいい息抜きができていて、飽きずに針が進みましたね。

これは絵柄の魅力にも救われたかなって思います。

それに僕自身早く仕上げて完成を観たいと思ってますから♪

立ち寄ってくださった方々本当にありがとうございます!!!

お蔭様でできましたよ♪

地元でする刺しゅうは繊維の街ということだからか、こんなおじさんが刺しゅうしていても奇異な目で見る方がいません(笑)

大抵褒めてくださる方が多いので、まんざらでもない僕でした。

 

手本は取り扱いが良いように、図録をコピーして参考にしていたのですが、どうもコピー機の色ブレがあって、オリジナルにできるだけ近しい配色に変換することがとても困難でした。

そもそも刺しゅうする毛糸の色数がとても少ないので、オリジナルに近い配色は最初から無理だったのだけどね。

それでもなんとかしながら刺しゅうし続けて、イベントが終わった時点でここまでの仕上がり。

全体の3~4割が終えた感じでしょうか。

手法はチェーン刺しゅうですがチェーン刺しゅうが終えたら今度は最終工程のシニール刺繍をします。

これでチェーン刺しゅうの下縫いになる部分がすべて完成です。

全ての箇所がチェーン刺しゅうで囲まれています。

チェーン刺しゅうが終えれば全体の7割くらいが終えた感じです。シニール刺しゅうが大変なのはチェーンの部分なんです。チェーンの出来栄えでシニールの完成度が決まってしまいます。

シニールはチェーンに比べて出来栄えが幼くなるので、顔の表情が甘くならないようにしないといけない。顔に手を付けるのが若干怖いです…

このモコモコしたのがシニール刺繍です。

群馬の刺繍業者間ではサガラ刺繍とかパイル刺繍などと呼ばれるものです。

チェーンは輪っかの中から輪っかを刺しゅうするのに対し、シニールは輪っかの隣に輪っかを刺しゅうします。なので輪っかは直立してそれを密集させて刺しゅうするとこの茶色の部分のようになる。

体のベタはとっても楽です。

ムラに上がらないように注意する位で、ミシンスピードもガンガン上がります♪

乳首の色合いが今でも気になる…いや業務的な意味で…(汗)

毛糸の色数がほんとうに少なすぎる。個展の時にこの糸メーカーさんが観に来て下さったので、懇願してしまった。

どうせ色数増えないだろうけど……増えないですよね?

ブログを見てくださっている様子なので、ぶつぶつ言ってみる(笑)

ミュシャの星がたまらなく好きです。

刺しゅうを終えたら今度は額縁です。

刺しゅうサイズをオリジナルのポスターと同じサイズにしていましたが、刺しゅうで多少歪んでしまい額装によるブレを消さないといけない。

考えには無かったライナーを入れることにする。

悩みに悩んで決めた組み合わせ。

その後、友人に好みを聞いてみたら僕と逆のことを言う…マジか

友人は左のシルバーフレーム推し♪

トレースから出来上がりまでおよそ40時間。

刺しゅう自体は35時間前後でした。僕の集中力の持続も考慮するとこれくらいのものだと1か月はどうしても欲しい作業規模です。

いかがでしょうか良くできていますか!?

色使いがまるで納得していない部分ではありますけれど、どうにか僕なりのサロンデサンができたと思います。

アクリル板を入れてしまったので、若干反射してしまっているけど。

凄く楽しい作業だったな。

友人のKenちゃんが撮影してくれた一枚。

イーゼルが凄い安物で可愛そうだけど…しかたないか。

 

ミュシャはどちらかというと刺しゅう向きな絵柄なんですけど、とにかく色分けが細かい。

他の絵柄にも挑戦してみたい気分だけど、まだお腹も頭もいっぱいですのでまたいつか考えてみようと思います。

しばらくは工房に飾っておくので観に来られなかった方ぜひお出かけください♪

 

 

それではまた次回