シニールワッペン カイコ蛾 | HANDLERのブログ

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みなさんこんにちはHandlerです。


先日に続いてまたシニールワッペンです。
先日のカイコ君ではシニールの毛足高を長めに設定して、よりモコモコ感があるようにしていました。
今回のモチーフはカイコの成虫『蛾』ですドクロ
僕の天敵でもある蛾がモチーフとか普通ならあり得ません。
お客さまからの御依頼であれば、泣く泣く受注せねばなりません代物です。。・゚・(ノД`)・゚・。

だけどカイコガだけは可愛いとさえ感じるのはなぜ゚(∀) ゚ エッ?
たぶんカイコさんが大事な存在だということを子供ながらに理解していて、その親分だからか?不思議と嫌悪を抱きません。
ただ昔のように触れるかどうかは、カイコ君同様チャレンジしてみないと……

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ワッペンの大きさは300mm弱の超特大サイズです。
べつに何用ってわけでもないのですが、細部の表現性などを見てもらうために、このサイズになりました。
スタジャンの背中ワッペンとしても使えそうなサイズですね。
ちょっと大きいか。

捺染に従ってチェーンを刺繍します。
このチェーンが下縫いになるので、ここを手抜きしてしまうと最終的な仕上がりに影響します。
今回も売り物ではないので、色々気になっていることとか試しながらの刺繍です。(^ω^)

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このワッペンはチェーンの下縫いを境界部だけではなく、すべてベタで埋めてみました。
すっごい手間をかけています。因みにチェーンを埋め終わって3時間です。

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このモチーフのキモな部分である触覚。アンテナってやつですね。((((((~ ´∀`)~
ここが綺麗に見えるか見えないかで、大きく印象が違うポイントです。
と言いながらも、忙しく刺繍するのが一番良くないというか、ぶれる原因ですね。

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基本チェーン刺繍を終えてからシニールを仕上げるのですが、チェーンからシニールに変換するのに幾つかのセッティングが必要になります。

1.針の取り替えと針高の設定
2.押え金の取り替え
3.ルーパーのギアチェンジ
4.糸調子

です。シニールからチェーンに戻す場合も同じ作業が行われます。
つまり一番よいのはチェーンですべての糸色の刺繍をすませ、4過程を変更してシニールを仕上げるのが、一番効率が良くなります。
しかしモチーフによってはこの1~4を一度だけではうまくいかない場合があります。

柄が入り組んでいると糸の張りによってたわんだりするので、ややこしいモチーフではしばらくミシンを止めて次の一手を考え込んでしまうと気が在ります。(´ε`;)ウーン…


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下縫いがあるとシニールのルーピング(ハンドルで円を描く作業)が多少荒くても下地が見えないのでミシン速度が上げられます。
ただ下縫いにかかる時間とルーピングを低速で丁寧に刺繍するのとでは、どちらが時間短縮になるか……これは後者でした。

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触覚は初めチェーンだけにしようか悩みました。
でもそうすると触角のところだけエンボスのように凹んでしまう。( ´゚д゚`)エー
しかしシニールに決定したことで、仕上がりに統一感がでてとても良い感じです。

文字はちょっと試すことがあって仕上がりに満足できていません。
何度か治そうと思ったのですが、結局このまま仕上げました。手作業の味として許せる範囲かな…┐(´д`)┌ヤレヤレ

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たぶんお客様はほとんど見たことがないと思う。
刺繍の裏面です。シニールの裏面はステッチあがりです。
このステッチがまんべんなくきれいに埋められていれば、丁寧な仕事をしていたかが分かります。急いで作ったかとかも見えてきますね。
見慣れてくると刺繍順なども見えてきたりするので、作者の癖みたいなことも分かったり。


カット画像を取り忘れてしまったので、それは次回の時にアップいたしますね。
シニールネタが続いてしまいますが、次回もシニールです。


それではまた次回