チェーン刺繍の糸始末 | HANDLERのブログ

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こんにちはHandlerです。



SUPER WEEKENDの準備をやってます。

ミシンが移動できる状態なので、逆に手持無沙汰な感じです。

夜半にレンタカーを借りてくるまでにまだ時間があるので、前からスレ立てしなきゃと思っていた糸始末をまとめてみます。



意外に?

というかお客様はこの様なもの興味ないと思いますけど、チェーン刺繍はこういう物なんだと、改めて知っていただいた方が、今後何かといいんじゃないかな。


まぁ独り言ですよ



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チェーン刺繍はミシン台の下から糸を引き上げ、チェーン刺繍をするのですよ。
なので縫い初めが生地裏にあって、縫い終わりが生地表に出ます。

縫い初めは解れません。
解れるのは縫い終わりが処理がされていないと、一本につながったチェーンは一気にどんどん解れてしまいますエェ━━━━━( ゚Å゚;)━━━━━!!?

↑画像は表面。糸が垂れているところが縫い終わり箇所です。これを根元で切ってしまうと、一気に解れるので、これを始末します。


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まず裏から表の縫い終わりの所めがけて、かぎ針を貫通させます。


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表に抜けたかぎ針に縫い終わって余った糸を引っ掛け、裏に引き出します。


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この引き出した糸が表に出ないようにすればよいわけです。
ただ引き出したままにしておくと、長いし見栄えが良くありません。
このまま切ってしまうと万が一表に出てしまえば解れるわけですから、これを縛ってしまいもう表に出ないようにします。

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僕はこの作業性がなるべく効率よいように、縫い初めと縫い終わりが同じ個所になるように刺繍しています。
図案によってはそれができない場合もあるので、その時は別な方法で表に出ないようにしています。
そしたら初めと終わりの糸を2回かた結びします。



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結び終えたら二本の糸をハサミでCutでお終いです(´・∀・`)ヘー


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地続きな場所で必ず1か所はこの糸始末が必要になります。
つまり単語が分かれてしまっていると、その数分この糸始末をしなければなりません。


当然お時間もかかり、結果工賃に反映しなければなりませぬ(∩゚д゚)アーアーきこえなーい

本来ハンドル物(ハンドルミシンで作る仕事)は、つながった柄が良いとされるのは、こういった始末の問題も考慮したうえでの話です。

見た目の刺繍面積はさほど変わりが無いのに、仕上げの多い図案とそうでない図案では、お見積りもすごく変わってきます。
同じ文体でも単語別れしている図案と、筆記体でつながった単語の比較がよい例ですね。


そういうことを知ったうえで商品を見ますと、手間がかかってるんだなぁって思うでしょ?
服への愛着もわくんじゃないかな。



まあ刺繍図案の全体イメージが大事なディテールなわけですから、すべて筆記体にするとかそういう問題じゃないですからね。
なかなかね。



僕は縫い手なのでどうしてもそういう目線で見てしまいます。
適正な価格なのかどうかもおおかた察しがつきますしね。



それではまた次回