ユニホームを作る | HANDLERのブログ

HANDLERのブログ

HANDLERのホームページが公開されました!
www.handler-online.com

こんにちはhandlerですパー

空いた時間を利用してカキコです。



さて、今回は僕のユニホームを刺繍するという企画です。
自分の作業着なので、柄から刺繍の仕方からすべて自由な企画なので、
こういう作業はとても楽しいですアップ


まずは図案は自作イラストを用意。
$HANDLERのブログ-図案
ブログのバナースキンにも使われているイラストです。
折角のハンドクラフトですから、製品シャツの背中一杯に入れてやろうと、
370mmで用意しました。ちょっとでかいかな


図案を型に焼きます。
$HANDLERのブログ-型
ちょっと見えにくいですね。このスクリーンを使って、刺繍面に手捺染で型付けをします。



僕のユニホームはこれですビックリマーク
$HANDLERのブログ-ベース
JELADO ANTIQUE GARMENTS 30's STYLE Cotton Linen ワークシャツ BLUEです。
シャツを目にしたとき、何かしら落とし込みたいと考えていたシャツです。
JELADOさんHP http://jelado.ocnk.net/

僕はB型で、血液型では結構酷いこと言われますショック!
まぁあまり気にしていませんけどね。
キャンプ用のテントや、寝袋などを購入したときも、キャンプの前に自宅庭にて試したく
なる性分です。血液型ではなく性格はてなマーク
シャツが届くと直ぐに試着グッド!ばっちりですグッド!ただちに型付け作業に取りかかります。



しかし!!
シャツには問題はなかったのですが、僕の側で問題発生ですガーン





型付けは通常白色か青色で僕は型付けをするのですが、大概はどちらか一方でOKです。
しかしよく考えてみれば納得なのですが、このシャツシャンブレーのヘリンボーン組織…
青と白が織りなすおしゃれな色合いが、僕の型付けを叫びはばむ結果に…型付けをしても同化して見えないんです…

この分だと黒シャツを購入しても、同じだろうな…恐るべしシャンブレー地です。
染料屋さんに相談しなきゃな…とりあえず型付けは手書きに変更です。
型は今回無駄になってしまった。

代替え案は今のところ赤色カーボン紙です。
出来ればあまり使いたくない。落ちにくいという点で使いたくないのですが、
仕方ありません。






とそこで、最初なので軽く説明をサーチ



HANDLERのブログ-底部1
ミシン台の下です。
多くのミシンでは、糸は上に配置して縫います。
ハンドルミシンは下から引き上げるんです。
チェーンの形にするために、上から糸を送り込むと構造上無理なんです。
リングにするためにはミシン内部にある、『螺旋状のパーツ』を使って輪っかにするんですね。
これはまた別の機会にでも。



下にある糸をまずは上部に引き出す作業が必要です。
$HANDLERのブログ
ピアノ線の先を曲げた物です。これを穴の中に差し込みます。





$HANDLERのブログ

穴が二つ見えます。ちょっと見難いけど。手前側の見えにくい方から糸を引き出します。
$HANDLERのブログ



$HANDLERのブログ
針金を差し込んだら台の下から右手で、糸を針金のカギに引っかけてやる。
引っかかったのを確かめたら、針金を引いてやると糸がでてきます。



$HANDLERのブログ
そしたらミシン内部にある螺旋に糸を絡めるため、ハンドルを回してあげて、一度
針を落とします。
すると向こう側の穴から糸がでてくるようになります。
これで刺繍が出来る準備が整いました時計手間が掛かります…
もっと簡単に出来ない物かとよく思います。
一度縫いが終わるとこの作業ですから、
刺繍している時間より、この準備に費やす回数が増える柄ですと、もう相当な時間が掛かります。

でも引き出す準備をしなくても良い方法が、あるにはあるんですけどね、色々それが出来ない事情
があるのだ…。それもまた次の機会に。






$HANDLERのブログ
っていきなり縫い上げてるし…
プリントじゃねーんだぞパンチ!

ブログ作業用に写真を撮っていなかったので、仕方ないって言えば仕方ないのです。
まぁこれから追々載せることになるでしょうから、今回はよしとしましょう。







$HANDLERのブログ
この図案はある意味かなり楽そうに刺繍できるように見えて、実はもの凄くヘビーな
内容の図案にしました。
そりゃもう疲弊するほどにカゼ




$HANDLERのブログ
全体的に普通やらないだろ!っていう位、ちょこっと刺繍して終わるという始末。
筆記体のように縫い続けられる構成で図案を作りませんでした。
この単語の数……泣けてきます。
一文字縫ったらシャツをどけて、先ほどの糸だし準備です。
中には肉厚な生地もあるので、気を付けないと針が生地を引っかけてしまうので、慎重に
作業します。









$HANDLERのブログ
細かい単語に加えて、もうひとつハードルを上げてみたのが、この円ステッチ部分。
ミシンの絵柄部分も同じ事が言えるのだけど、この円ラインは太い方を4本並べて1本空けて、1本
刺繍するという構成。
これは1周で縫い上げてます。それを並べる訳ですが、どれだけふらつかないで刺繍ができるか
が腕の見せ所なわけです。

こういう図案の場合、楽な方法は『刺繍で塗りつぶす』という感じで刺繍するのが楽です。
常にふらついている刺繍目が並ぶから、それなりに見えるんですね。だから重なっても縫い直さない。
刺繍ヶ所が埋まればおしまい。
ループにして埋める方法もそれなりに楽です。HANDLERの文字のように。
ただ下縫いを入れてから、ループに刺繍するので、時間は掛かるし手間はあまり変わらないですね。





$HANDLERのブログ
ラインがぶれています。
これはここでは良くない仕事です。出来るだけ縫い直して綺麗なラインになるように、心がけたい
物です。音譜
ぶれたところは左角の位置で、シャツの身頃がミシンの懐に押し返されてしまった為、こうなった
わけです。あとは刺繍による生地の吊れが原因なので、回避が難しい所です。
刺繍している最中は、綺麗に型付けの通りに縫えていたのに、次第に刺繍が膨らんで来て、まっすぐ
なラインが丸くなった。そんなこともあります。



これが手作業による『あじ』ってやつです。
決して手抜きじゃないんですよ。その辺ご理解頂ける日が、きっと来るはずです。
僕はそう信じてますよ…にひひ






$HANDLERのブログ
このほかにも話すのも恐ろしい作業があるんですけど、それもまたの機会に。
このサイズ感では、コンピューターミシン(ジャガードミシンとか平縫いってやつです)では、
マンツーマンで一枚張り付いていないと、刺繍できないですね。
手ハンドルならではのインパクトです。





$HANDLERのブログ
せっかくなので左胸にもイニシャルを入れてみました。
1本ラインでは、片道で終える縫い方と、往復して終える縫い方があります。
前者はリングの穴目がハッキリ見え、チェーン刺繍の趣があります。デメリットは貧弱に見える。
今回は後者の往復して終える縫い方で刺繍しました。
やはり片道よりは安定感グッド!


このワークシャツはコットンリネンですので、当然経年変化を楽しむ為に、
作られたようなシャツです。刺繍も一緒に年を取れるように配慮しまして、
コットン100%の堅牢染めで『無い』糸を使いました。

ドレッシーなシャツにはレーヨン100%刺繍糸を使ったり、無骨なワークシャツなどには
綿糸を使ったり、素材を選ぶのも楽しみなところですね。
これは決まりがないので、選択肢は自由ですグッド!
レーヨン糸の日焼けした経年変化も捨てがたいです。






ちなみにこの偉い大変な内容の刺繍ですが、背中で13時間半と左胸に10分の作業時間がかかりました。
背中は時間計測ミス?かと思ったくらいです。
左胸のロゴが単語分けされたら、だいたい1時間程度の作業時間になると思います。それを思えば
そりゃいくわな……かお



ではまたの機会にパー