三鷹市議会 令和4年第1回定例会 本会議5日目 | 半田伸明のブログ

三鷹市議会 令和4年第1回定例会 本会議5日目

今日は定例会最終日でした。流れを書きます。

13時から本会議、最初に各委員会の審査報告書が読み上げられました。

そして、各議案につき採決。当初予算を除く議案につき、私がどのように考えたのかについては、この議案上程の部分をどうぞ。
私は厚生委員会付託の3つの議案に反対しました。新たな医療費助成と国保値上げについてです。前者はバラマキと判断、後者は値上げが足らないという理由からでした。討論はそれぞれ予算案でやることにしました。

これらのあとに、予算についてです。考察の過程はここにまとめています。

この中に、私が予算書を分析したものがあります。
三鷹市議会議員半田伸明による三鷹市令和4年度予算の解説

今回は一般会計予算と国保会計予算の2つで反対しました。
以下の討論をご覧ください。

<議案第16号 令和4年度三鷹市一般会計予算 反対討論>
数点問題提起をしておきます。
1)参加と協働推進費、事業補助金について。
協議会メンバーからの企画案に対し、有識者審査を経て10団体に20万交付とのことですが、市民参加にバラマキをするのかと疑問を感じます。市民プラン21の時こういうことはなかったと聞いております。モチベーション云々はわかりますが、市民参加しない人にはどう映るかの発想がなさすぎです。市民参加のコストをどの程度に抑えるべきかの発想が必要だと考えます。

2)義務教育就学児医療費助成事業費の増、及び高校生等医療費助成事業費の新規について。
所得制限の撤廃もあり、この両者で新たに持ち出しが8000万発生する事態になっています。
かつて乳幼児医療費助成の所得制限撤廃の際、近隣市がどんどん所得制限撤廃に向けて動く中、三鷹市は最後の最後で手をあげたという構図でした。私はこれは正しかったと思います。
善政競争という言葉がありますが、景気下降局面で善政競争をすると結果的には全てじり貧になってしまうのです。今回は周囲はまだまだの状況でいち早く三鷹市が所得制限撤廃というわけですから、善政競争を仕掛ける側となり、これはおかしいと思います。
さらに都で5年度から同様の事業が始まるという話があります。しかも当初3年間は全てを補助という話と聞いています。ならわざわざ半年先にやる意味は全くないわけです。
もうひとつ、これはまさに扶助費バラマキなのです。扶助費は伸びが激しい以上新規要素はできるだけ控えなければいけません。税収増がそのまま扶助費の増に消えている現実を見ると、新規の扶助費はできる限り避けなければならないのです。

3)公債費について。
昨年の12月議会で一部内入れがなされましたが、その際、返済期間を変えないままと仮定すると、期間が変わらない以上は毎年の返済が楽になってしまうと指摘しました。
内入れの原資は繰越金、つまり2年度決算で発生した余りでした。コロナ禍による市民活動制限などがあり発生した財源を活用して繰上償還をした結果、実は今後の返済が楽になるというのは私はおかしいと思うと、その時指摘をしました。今後の元金返済予定が今まで通りの6億1765万円を毎年返していくんだという返済計画をぜひ維持していただきたいとも指摘しました。
残念ながら、その指摘は実行に移されないとわかりました。コロナ禍による市民活動制限などがあり発生した財源を、好きなように使っているという解釈が成り立ちます。これはやっぱりおかしいと思います。

4)予備費について。
今回いつもの1億ではなく5000万増となっています。予備費の使われ方はなかなか見えにくいのが問題です。必要が生じたらその度ごとに臨時会を開けば済む話です。ましてや市長選まであと1年です。恣意的に使われるのではないかという疑念を発生させることをなぜわざわざするのか、ここはどうしても理解できません。

以上4点指摘しました。参加と協働、そして新たな医療費助成の所得制限撤廃などは、バラマキと判断します。日経平均が下落傾向を強め始めている中、新規のバラマキは首が締まりかねません。また、公債費及び予備費のところで述べたのは、そもそもの政治姿勢の問題そのものであるわけです。これら4点は賛否の判断の占める要素が私の中では大きく、熟慮した結果「おかしいことはおかしいと言う」責務が市議会議員にはあるという結論に達しました。以上より、本予算案には反対します。

<議案第17号 令和4年度三鷹市国保会計予算 反対討論>
平成30年度より都単位化され、本会計の構造がガラリと変わっています。
入り口はまず保険給付費です。114億台が続いていたが、今回は3億増の117億となっています。
これは三鷹市が国保連に支払うものですが、三鷹市が単独で推計するものです。この推計を東京都が保証するというのが大枠です。
次に、東京都全体でこれだけかかるという推計があり、これを各市で割り振ることになります。国民健康保険事業費納付金です。今回は62億で4億増となっています。2年度は8000万増、3年度は1.6億減。今回はかなりきついことになっています。
三鷹市はこの62億を保険税で賄う必要があります。ところが全部保険税で賄うことができていない、だから一般会計からの持ち出しが発生するわけです。
今回は国保税の値上げがありましたが、その結果国保税38億となっています。
前年度は値上げがない状態で一般会計からの繰り出しが17億だったのですが、今回は値上げがあったにも関わらず、一般会計からの繰り出しが19億と増えているのが問題です。
このように都単位化された以上は、国保会計の論点はたった1つに絞られます。
一般会計からの繰り入れを減らすべく国保税値上げするか否かです。今回は値上げしたにもかかわらず、一般会計からの繰り出しが増えていることを見ると、値上げ幅が足りないと判断しました。
以下、数点問題提起をしておきます。
まず、三鷹市国民健康保険運営協議会への諮問についてです。実際の事務の流れは数回開催されることもあり、都による本算定が出された後に一気に開催するとなると、スケジュールの短縮となり、これはなかなか厳しいです。
となると、大きな財政上の変動があった場合に、再諮問をすることができないかとなっていきます。一旦値上げの諮問をしたが、都の本算定の結果値上げ幅が足りないので、さらに値上げして再諮問をすることが可能か否か、検討を開始していただきたいと思います。
また、そもそも赤字解消の健全化計画が守られていないというのも問題です。
さらに大切なことは、国保に加入してない8割の層に、納得していただけるかという点です。弱者救済云々はもちろん大事な視点です。しかし、国保未加入者の方々に納得をしてもらえる構造づくりがもっと大事なことではないでしょうか。彼らからすれば、いわば自分が入っている保険の他に、一般会計からの持ち出しという構造でいわば二重払いを強制されているのも同じなのです。
以上のように、値上げしたにもかかわらず、一般会計からの繰り出しが増えてしまっている現状は、国保未加入者の方々からの理解が得られにくいであろうという点は無視できません。今一段の値上げを考えておくべきだったと判断しました。
以上より、本予算案には反対します。

以上になります。

これらの後、市長から監査委員の選任について、追加議案上程。特に問題なく賛成しました。

次に、意見書案・決議案です。
いつものように、下記の文章を読み上げてすべての意見書案につき退席しました。

<意見書1号 退席討論>
29年第3回定例会における意見書(案)第12号に述べたことと同様のことを指摘して、意見書提出の請願に賛成した関連の8号を除き退席します。

決議案には賛成しました。

以上になります。市側の発言場面はないので、動画紹介は割愛します。賛否一覧は後日市議会HPに載りますので、そちらをどうぞ。

なお、現時点で判明している、次の各委員会の日程(予定)です。
総務 5/16 9時半~
文教 5/19 9時半~
厚生 5/20 9時半~
まちづくり環境 5/13 9時半~

なお、31日に臨時会の予定です。コロナ関連の補正と年度末特有の市税条例改正です。これらは臨時会終了後、ここに追記という形でリンク追加することにします。

以上になります。
今定例会も本ブログをお読みいただき、ありがとうございました。


3/31臨時会 追記
<市税条例改正>
議案概要
議案
<補正予算>
総括表
議案
市税条例改正は地方税法等の一部改正に伴う規定整備です。
補正ですが、概要に詳しく載っています。
それぞれ問題なしと判断、賛成しました。