お疲れ様です。
競泳面4回生の渡邉誠也です。
朝練に行かなくなったり、生活リズムが乱れたり、自制してたものが解禁されたりと、引退した実感が湧くタイミングは人それぞれだと思います。
自分はラップとかレースの動画見て、これを活かす場所がもうないのかと思った時に引退を実感しました。
では本題に入ります。
・大学で水泳をもう一度始めた理由
・大学4年間
・同期、先輩方、後輩へ
・阪大水泳部に入部するまで
自分は元々大学で水泳をする気はありませんでした。もうこれで終わるつもりで高校の部活を引退したし、実際受験終わって3月くらいまでは気持ちは変わりませんでした。
時は遡り、、
小学校の時からスイミングスクール選手コースでやっていたけど、1,2学年上の人たちが中学に入ったらほとんどの人たちが辞めていきました。実際自分の同期も半分以上辞めました。中学になったら勉強が大変で塾に行く、水泳は辞めて別の部活に入る、という人がほとんどでした。この当時から自分がいつか水泳を辞める時の理由はなんだろうかと漠然と考えていました。
小学校の自分にとっては、練習はしんどいし、楽しくない。放課後に他のみんなが遊んでいる中練習に行くのはめちゃくちゃ嫌でした。それでもやめるほどの理由がなかったし、何よりやめる勇気もなかったのでただなんとなく続けていました。それでも中学に入ると、ちょっとずつ練習やレースが楽しいなって思うようになりはじめていました。
どのタイミングで結論に辿り着いたかは覚えてないけど、自分が水泳をやめるのは
・完璧なレースができて、大ベストが出て、もうこれ以上速くなれないってほど水泳に満足した時
または
・水泳のことが100%嫌いになってもう二度と泳ぎたくないって思った時
のどちらかと決めていました。他のことが理由でやめたくなかったというのもあります。
中学高校はこの考えが頭の中にありました。
高校の3年間はほとんどベストが出なかったのでかなり苦しかったです。仲間には恵まれていい環境で過ごせていたので、楽しい思い出の方が多いけど、それとは別でしんどかったです。だんだんレースが怖くなって、緊張するようになって、結果思うように泳げない、負の連鎖が続いていました。高校3年になった時には、部活は楽しいし、同期後輩は面白いし、まだまだ引退したくないという感情と、もうレースに出たくない、傷つきたくないという感情が入り混じっていました。この時、たぶん自分はもう水泳自体はあんまり好きじゃないって気づきました。そういうわけで高校で水泳をやめようと思っていました。
受験期は完全に離れていたので特に考えることはなかったです。そうして人よりも少し早く受験が終わり、改めて高校生活を振り返ったりしていました。大やらかしして、今まで一度も振り返らなかった最後の引退試合のレースも見ました。
あーおれもうちょっと速くなれるかもなっていうのが一番の感想でした。個人的な想いとか感情とか抜きにまだ伸びしろがあると客観的に思いました。100%とまでは嫌いになれてないなら、今は辞め時じゃないなとも思いました。色々悩んだりしたけど、主にこれが決め手になってもう一度水泳をやろうと入部しました。
入学以前の話をだらだらと書いてすみません。それでも、自分にとってはこれが大学水泳の原点だったので書きました。みんなそれぞれの動機があって入部していると思うし、中にはただなんとなく、高校の部活の延長という感覚で入部していると思います。それ自体は別に悪いことだとは思わないけど、入部した後は明確な意思、目標を持っていないと4年間なんてあっという間に過ぎてしまいます。
・4年間振り返って
このような経緯で大学でも水泳部に入部することに決めましたが、4年間続けるにあたって自分の中でルールを決めていました。
まず一つ目が「少しでも嫌になったらやめる」です。ベストが出ないときとかも嫌ですが、そういう意味ではなく、やめるという考えが少しでもよぎったらやめようと思っていました。高校までも誰かに強制されていたわけではないですが、どこか義務感でやっている感じがありました。自分の中でやめる時のルールを決めたせいなのかもしれないけど。だから自分の気持ち的にはいつでもやめれる準備だけはしておこうと思っていました。試合とか何か節目の時に、今やめれるかどうか、もしやめても後悔しないだろうかと一人で考えていました。結果的にまだまだ速くなれるからと思ってここまで続けてこれました。
実際にやめるってなったら、それはそれで色々考えることがあるだろうけど、何かに強制されたり、縛られたくないという思いからこの考えが生まれました。
二つ目が「自己管理を徹底する」ことです。ほかの球技などのスポーツとかと違って、水泳は相手による影響が少ないものだと思います。雰囲気に飲まれたり、横がライバルだったりとか、周りの要因が必ずしも0だとは思いませんが、それでも自分がもたらす影響の方が大きいと思います。普段の行いや考え方、レース直前、最中、その後の行動が結果を左右していて、それらは自分で改善、あるいは改悪できうるものです。練習も含めて普段の習慣によって、結果が大きく変わるということをより強く意識していました。
あとは目標を常に念頭に置くとか、挨拶返事など基本的なことは気を付けていたつもりです。それに加えてこの二つは特に意識して過ごしていました。
それでもこの一年間はこれまで以上に色んな事に気を配って生活していました。ちょうど一年前、ずっと身近にいた偉大な先輩方が引退し、急に先のことが不安になりました。気づけば自分が最上回生になっていて、この約二年間で何か成長できたのだろうか。このままいけばあっという間に一年なんて過ぎてしまうと思いました。
練習以外の日常生活にまで気を使っているのはしんどいと感じる人も多いと思うし、実際自分でもしんどい生活していたなって思います。けれど、レースでベストが出ないこと以上にしんどいことは自分にとってはないので特に苦も無く過ごせました。
これらは約三年間を通じて変化することのなかった習慣でしたが、変化というか成長できたこともたくさんあります。よく言われる「大学水泳は団体競技でもある」ということを実感できたことが一番大きかったです。
これまで再三書いてきたように自分にとって一番大事なことはレースでベストを出すことです。順位やライバルに勝つことも大事だとは思いますが、最優先ではなかったです。
それでも前のブログに書いたみたいに、だんだん考えが変わってきて、自分の所属している団体に何か貢献できないか考えるようになりました。そうすると、良くも悪くも周りからの影響も受けやすくなりました。他人のレース見て、一喜一憂できるようになり、そんないいチームを作り上げてくださった先輩方、同期、後輩には感謝でいっぱいです。
全体を通してみると、ベストを出し続けていたわけでもないし、決勝に残って点を取ることすらほとんどできませんでした。その中でも自分がチームに貢献できることを探しながらラストシーズンは過ごしました。そうしてたどり着いたのが、過去の先輩たちと同様に人に影響を与えるレースをしようと思いました。今まで先輩たちの背中を見てきて、その人らしさが溢れるレースを見た時にすごいなって思うことが多かったので、自分らしさが出るレースをしようと考えていました。
あんまりかっこいいところは見せれなかったけど、ラストレースの後にせいやらしかったと言っていただくことが多くて、本当にうれしかったです。
・関わってくださった方々へ
先輩方へ
大きな背中を見て追いかけていましたが、ただただすごさを感じるばかりでした。楽しく自由に部活ができていたのは、先輩方が作り上げてくださった素晴らしいチームのお陰です。ありがとうございます。特に一つ上の代の先輩方にはお世話になりました。色んなアドバイスをくださったり、レース前にはメッセージをくださったりとありがとうございました。本当に色んなことを学びました。ありがとうございました。
OBOGの皆様
いつも多大なるご支援をいただき、ありがとうございます。特に幹部になってからは様々な面でこの部活が支えられているということを実感しました。これからは一OBとして還元していきたいと思います。
寺井先生
何一つ不自由なく活動できていたのは寺井先生のご支援があってのものでした。本当にありがとうございます。
後輩たちへ
普段はあまりしゃべらないし、練習やレースとかでは機嫌悪くなったりと、色んなところで気を遣わせていたと思います。本当にすみません。特にマネージャーの人たちは何回もタイム聞き直してごめんなさい。それでもたくさん応援してくれてありがとう。特に全国公ではスタート前にたくさん声が聞こえました。結果では魅せれなかったけど、何か少しでも気持ちが伝わるレースができていたらうれしいです。多分この先色んなことが起こると思うけど、自分たちなりの結論を出して、自分たちの色を出してチームを作り上げてください。これからも変わらず応援しています。
他大学の方々へ
合同練やレースのたびに仲良く話してくださりありがとうございます。全国公での4回生のラストレースはチーム関係なく感動しました。出会えて仲良くなってくれてありがとう。そしてIM専の人たちは特に感謝しています。ほとんどのレース組が一緒になって、勝ったり負けたりを繰り返して、常に刺激になっていました。全国公の2コンは関西ばっかりが同じ組に固まって、最後に一緒に戦えて楽しかったです。個人的には阪大の後輩と同じくらい応援しています。ありがとう。
同期へ
最初に入部していた人は誰もやめることなく引退したし、途中から仲間も増えて、最高の同期でした。みんなのおかげで3年間たくさん話したり笑ったりして、常に楽しく過ごせました。各々が自由行動をする性格だから全員で集まることがほとんどなかったけど、同期で集まるとやっぱり落ち着きます。本当にありがとう。
両親へ
これまで好き勝手水泳やらせてもらってありがとう。丈夫な体に産んでもらって、育ててくれてありがとう。大きな怪我や病気をすることなく終えることができました。感謝しています。
個性豊かな人にたくさん出会えて、たくさん学んで、たくさん支えてもらえた4年間でした。阪大水泳部でよかったと心から思えます。本当に感謝しています。ありがとうございました。
烈華
渡邉 誠也