前回のブログ『アットホーム鍾乳洞 源三窟』
のある那須塩原を訪れたのは、
観光シーズン真っただ中、9月の三連休のことでした。
那須の王道観光スポットはどこも人で溢れかえっていて、
「やっぱ王道はキビシいね…」
と、おそらく混み合っていないであろう穴スポット、
源三窟に向かったわけです。
源三窟を出たのが16時過ぎ。
宿が近かったので、そのままチェックイン。
18時半の宿の夕食までは少し時間がありました。
普通なら温泉に入り夕食を待つのでしょうが、
その時間すら有効に使いたい貧乏性な私は、
宿から近いお寺を参拝することにしたのです。

宿からほど近い場所にある臨済宗の古刹、妙雲寺さん。
ここで私はまだ知らぬ石仏の存在を知ってしまいます。
上の写真の左端にある…

赤い『百観音』の文字!
なんと、妙雲寺さんの裏山に百観音石仏が安置されているというのです!
これは石仏好きとしては参拝せねばなりません。
しかし私は18時半には宿に戻り那須牛を食べねばならないのです!
(仏さまを拝む気持ちとは相反する、煩悩まみれな私…)
仏さま参拝と煩悩とを両立させるべく、
ここから時間との戦いが始まります。

お寺の境内を奥へ奥へと進み、百観音の参拝路入口を見付けました。
入口にあった看板には『塩原妙雲寺百観音』とあります。
ここで基本情報を少しだけ。
百観音とは、西国三十三観音、坂東三十三観音、秩父三十四観音、
33+33+34=100
この観音さまを合わせて百観音といいます。
百観音霊場をすべて参拝するのは容易なことではありません。
ですから石仏を一箇所に集め全ての霊場を巡れるよう整えた、
このような場所が各地に存在するのです。
しかしながらこの道もある意味、容易ではないのかもしれません。

なぜなら『野生動物の出没地』であるらしいから。
この時点で時刻は17時。夕食は18時半。
いろんな意味で、無事に夕食まで戻ってくることはできるのでしょうか…
入口の案内看板のすぐ横から百観音は始まっていました。
西国第一番から順に、参拝路の左端に観音さまが並んでいます。
左手に観音さまを拝みながら進んで行くと、先に鳥居が見えてきました。

この鳥居をくぐると、山登りが始まります。
鳥居の先には真っすぐに石段がつづいています。
石段を進むのが最短ルート。
ですが百観音は石段を迂回する曲がりくねった道に並んでいますから、
観音さまを参拝するなら迂回路を行くのが正解だと思われました。
こんな感じ。
参拝路は整備されていて、そこまで歩きづらい道ではありません。
平成2年に地元住民の寄進により、この地に祀られたという百観音。
まだ少し新しい感じがします。
西国三十三観音をめぐり終えたところで、温泉神社という名の神社が現れます。
神社の向かって右手にさらに山道がつづいていて、
そこからは坂東三十三観音、秩父三十四観音ゾーンとなります。
参拝路入口から神社までは約7分。
1/3来たところですから、全体の所要時間は20分ちょっとと予想されます。
そうは言っても、先が見えない…
この辺りまで来ると、どこまでも観音さまがつづいているような気がしてきて…
しかも徐々に辺りは暗くなってきますし、
来てしまったことを軽く後悔しはじめました。
いや、でもここまで来たんだから最後まで登ろう!
そして無事下山して美味しい那須牛を食べるんだ!
そんな葛藤もありつつ…
ゴールの観音平が見えてきました!
観音平と呼ばれる頂上部分には
満願釈迦如来、結願観音、30体の観音脇侍が並び、
穏やかな表情で温泉街を見守っています。
なんだか心強い!
手元の時計は17時20分をさしており、
予想どおり、入口からここまでの所要時間は約20分でした。
眺めは…晴れた日中ならば素晴らしいとのことですが、
夕刻の曇天でしたので、あまり良く見えませんでした。
とにかく、早く帰らねば!
ここは高い位置なのでまだ明るく感じられますが、
下山して行く間にどんどん暗くなっていくでしょう。
観音さまに手を合わせ、急いで下山しました。
皆さまは、時間に余裕を持って、日中に歩きやすい恰好で、
可能であれば熊鈴などを持って、ご参拝ください。
往復で40分ほどの登山道、道はそこまでキツくありません。
紅葉の時季はとても奇麗だと思います。
最後に、
宿の夕ご飯には無事間に合い、
美味しい那須牛をいただいたことをご報告します。
登山の後のビールも格別でした。ご参考まで。