開運童子のブログ -9ページ目

雨のあとに虹・Part2 その64

「携帯が鳴っていますよ。」

陽子に言われて

「ありがとう。」

俊之が言うと

「ゆっくり話をしてください。」

立花が言うと俊之はすぐに携帯電話を耳にあてたのである。

「久美ちゃん。」

俊之は言った。

「電話でお話しする時間がありますか?」

久美子が言うと

「大丈夫だよ。」

俊之は言った。

「育子さんの応援に関口さんや塚原さんも一緒に北京へ行く事は出来ないかしらら?」

電話の向こうで久美子は言った。

「僕も連れて行ってあげたいけれど翔ちゃんの都合を聞かないといけないね。」

俊之は優しく言った。

「会社に到着しましたよ。」

恵子が言うと田中が運転する社用車は総武の本社に到着していたのであった。

 

「高村さんは小説の主人公のような人ですね。」

菊池が言うと

「高村さんはそういう不思議な魅力を持った人ですよ。」

翔太は言った。

「義弟の石井純一さんが裏道会の木村誠一に殺害されていますね。」

桜田が言うと

「あれは僕でも防げなかったですね。」

翔太は残念そうに言った。

「矢島さんの自動車に細工をした犯人に心当たりがあるのではないですか?」

桜田が言うと

「まだお話出来る段階ではないですが北京五輪で何かが起こるような気がします。」

翔太は言った。

「北京は我々も名目がないと迂闊には対応できないですからね。」

菊池が言うと

「我々が行かなくても笹川さんが何とかしてくれるはずだよ。」

桜田は言った。

「警視庁捜査一課の敏腕警部である桜田さんが認めてくれて嬉しいですよ。」

翔太が言うと

「基本的に海外は治外法権ですから手続きが複雑になりますね。」

桜田はいたずらっぽく笑ってから言ったのである。

 

「育子さんは北京でメダルを目指すところまで来たのでみんなで行く事が出来そうだよ。」

俊之は自分の部屋で隣に座っている久美子に言った。

「北京五輪に行けるとは思っていなかったけれどみんなで行けるのは嬉しいですよ。」

久美子は俊之を見て言った。

「翔ちゃんたちは先に北京に行くのだから大変だよ。」

俊之は珈琲を飲んで言った。

「私たちをそこまでして守ってくれなくても危険は少ないと思うけれど違いますか?」

久美子も珈琲を飲んで言った。

「総武のトップに何かあると会社の経営に影響すると正樹オーナーと立花さんが言ってくれたからね。」

俊之は言った。

「それを言われると笹川さんに甘えた方が良いみたいですね。」

久美子が言うと

「翔ちゃんたちには苦労をかけるからあとで労わないといけないね。」

俊之は言った。

 

その夜は俊之たちにとって特別な時間が流れていた。俊之と久美子が始めて結ばれてから8ヶ月の月日が流れて久美子は大人の女性へとさらに成長していた。素直な久美子を俊之は愛おしく思い俊之の優しさに久美子は酔いしれていた。彦星と織姫のような誠実さがふたりを幸福へと導いていて俊之が男の役割を果たした時に久美子は自分が女である事をあらためて知ったのであった。

 

「おはようございます。」

菊池が部屋に入って来て言うと

「おはよう。」

桜田は紅茶に口をつけて言った。

「捜査二課の杉山さんが話をしたいそうですよ。」

菊池が言うと

「杉山警部補が何でしょうね?」

桜田は言った。

「失礼します。」

杉山利秀が入って来て言うと金田二郎と中森あずさも杉山に続いて桜田の前にやって来たのである。

「斉藤弘子と木村誠一の関連性は捜査が終わって解決していますが警部は何か疑問を持たれているとお聞きしましたのでやって来ました。」

杉山が言うと

「私は捜査二課にケチをしけていませんよ。」

桜田は言った。

「そうではなく捜査二課としても時間に余裕がある時には協力したいと思っています。」

金田は桜田に笑みを浮かべて言った。

「どういう事ですか?」

桜田が言うと

「岸田官房長が会いたがっている人物に私たちもひと目会いたくなっただけですよ。」

あずさは言った。

「そういう事ですか。」

桜田が言うとあずさはいたずらっぽく笑みを浮かべたのであった。

雨のあとに虹・Part2 その63

「笹川警部補はそのあとにどのような理由で高村さんと再会されたのですか?」

桜田が言うと

「ロンドンに研修を兼ねて赴任した時に白仁春香さんと出会って高村さんの話を聞きました。」

翔太は言った。

「それで話が繋がりましたね。」

菊池が待ていたように言うと

「白仁春香さんもロンドンに留学や仕事でいらっしゃっていましたね?」

桜田は言った。

「春香さんは高村さんと親しくなって相談していたようです。」

翔太が言うと

「総武の白仁正樹さんを父に持つ自分が嫌になられたのですね?」

桜田が言うと

「春香さんはお妾さんの子供であり当初は非嫡出子でした。」

翔太は言った。

「正樹さんのあとを継いで総武グループのトップになりたくなかったのですね?」

桜田が言うと

「白仁家には複雑な事業があるみたいでした。」

翔太は言った。

「そんな事があったのですか?」

菊池が言うと

「春香さんから高村さんと一緒に写真に写っている写真を見せられた時には運命のいたずらを感じましたよ。」

翔太は言った。

「写真の男性が高村さんだとすぐに解かりましたか?」

桜田が言うと

「僕の人生を変えた高村さんの顔は決して忘れませんよ。」

翔太は言った。

 

「携帯が鳴っていますよ。」

陽子に言われて

「ありがとう。」

俊之が言うと

「ゆっくり話をしてください。」

立花が言うと俊之はすぐに携帯電話を耳にあてたのである。

「久美ちゃん。」

俊之は言った。

「電話でお話しする時間がありますか?」

久美子が言うと

「大丈夫だよ。」

俊之は言った。

「育子さんの応援に関口さんや塚原さんも一緒に北京へ行く事は出来ないかしらら?」

電話の向こうで久美子は言った。

「僕も連れて行ってあげたいけれど翔ちゃんの都合を聞かないといけないね。」

俊之は優しく言った。

「会社に到着しましたよ。」

恵子が言うと田中が運転する社用車は総武の本社に到着していたのであった。

 

「高村さんは小説の主人公のような人ですね。」

菊池が言うと

「高村さんはそういう不思議な魅力を持った人ですよ。」

翔太は言った。

「義弟の石井純一さんが裏道会の木村誠一に殺害されていますね。」

桜田が言うと

「あれは僕でも防げなかったですね。」

翔太は残念そうに言った。

「矢島さんの自動車に細工をした犯人に心当たりがあるのではないですか?」

桜田が言うと

「まだお話出来る段階ではないですが北京五輪で何かが起こるような気がします。」

翔太は言った。

「北京は我々も名目がないと迂闊には対応できないですからね。」

菊池が言うと

「我々が行かなくても笹川さんが何とかしてくれるはずだよ。」

桜田は言った。

「警視庁捜査一課の敏腕警部である桜田さんが認めてくれて嬉しいですよ。」

翔太が言うと

「基本的に海外は治外法権ですから手続きが複雑になりますね。」

桜田はいたずらっぽく笑ってから言ったのである。

 

「育子さんは北京でメダルを目指すところまで来たのでみんなで行く事が出来そうだよ。」

俊之は自分の部屋で隣に座っている久美子に言った。

「北京五輪に行けるとは思っていなかったけれどみんなで行けるのは嬉しいですよ。」

久美子は俊之を見て言った。

「翔ちゃんたちは先に北京に行くのだから大変だよ。」

俊之は珈琲を飲んで言った。

「私たちをそこまでして守ってくれなくても危険は少ないと思うけれど違いますか?」

久美子も珈琲を飲んで言った。

「総武のトップに何かあると会社の経営に影響すると正樹オーナーと立花さんが言ってくれたからね。」

俊之は言った。

「それを言われると笹川さんに甘えた方が良いみたいですね。」

久美子が言うと

「翔ちゃんたちには苦労をかけるからあとで労わないといけないね。」

俊之は言った。

雨のあとに虹・Part2 その62

「少しやり過ぎだったかな?」

俊之が歩きながら言うと

「笹川さんがアドバイス通りにしましたが大丈夫でしょうか?」

立花は心配して言った。

「私には黙って見ていればいいとの事でしたが少し心配です。」

恵子が言うと

「私は自分の事なので緊張しましたよ。」

陽子は少し恥ずかしそうに言った。

「翔ちゃんに考えがあるから荒療治をするように言ってきたのだと僕は判断しているよ。」

俊之は言った。俊之たちは田中が待つ社用車の前まで来ると田中は軽く会釈をした。

「お待ちどうさま。」

恵子が言うと

「早かったですね?」

田中は言った。

「翔ちゃんの言うとおりにやったら早く終わったよ。」

俊之が言うと

「乗ってください。」

田中は言った。俊之が社用車に乗ると陽子が俊之の横に座りその横に恵子が座って立花は助手席に座った。

「当面は笹川さんの言う通りに動いて様子を見ましょう。」

立花が言うと

「行ってよろしいですか?」

田中はハンドルに手をかけて言った。

 

「何があったのですか?」

桜田が言うと

「高村さんにそのタンポポを採ってはいけないと注意されましたよ。」

翔太は言った。

「高村さんが注意されたのですか?」

菊池が呆気にとられた顔で言うと

「その花にも生命があるから採ってはいけないと優しく諭すように言われました。」

翔太は言った。

「高村さんらしい言い方ですね。」

桜田が言うと

「秋になったらタンポポが綿帽子を作るからその綿帽子を採って大きく息を吹きかけて遠くまで飛ばせばいいと言いました。」

翔太は言った。

「高村さんの人間性がよく解かります。」

桜だが言うと

「綿帽子が飛んで行った所に根を張って新しい生命を作るから今その花を採って生命は耐えてしまうと言われました。」

翔太は言った。

「そんな理由だったのですか?」

菊池が言うと

「その言い方は高村さんにも笹川警部補にも失礼ですよ。」

桜田は菊池を見て言った。

「僕たちの世代は親が生命の尊さを教えてくれる事など無かったと言っても過言ではないですからね。」

翔太が言うと

「そうかもしれないですね?」

桜田は考えるような表情で言った。

「それが見ず知らずの青年が悪ガキの少年を差別しないで他の人と同じように優しく諭してくれました。」

翔太はその場面を思い浮かべるように言った。

「それが笹川さんには衝撃だったわけですね。」

桜田はコップを口持ってきながら言った。

「その時に人のために何かする事はすばらしいと少しずつ考えるようになりました。」

翔太が言うと

「それで空手を習って警視庁に入ったわけですか?」

桜田は言った。

 

「川嶋さんが国分さんにつきまとわれた時に矢島が間接を外して追い払ったと聞いたけど本当の事ですか?」

俊之が言うと

「運良く私が困っている時に矢島さんが通りかかってくれました。」

陽子は言った。田中は安全運転のようであるがスピードを出して走っていた。

「あんなおかしな男は殴り飛ばせば良いのよ。」

恵子が言うと

「それは乱暴だよ。」

立花は言った。

「おそらく翔ちゃんは国分さんに疑いをかけているのかもしれないね。」

俊之が言うと

「国分さんに何の疑いがあるのですか?」

立花は考えるように言った。

「矢島の自動車に細工をした犯人が国分さんだと翔ちゃんは考えているみたいだね。」

俊之が言うと

「それは少し飛躍をしていませんか?」

恵子は言った。

「僕はその可能性が高いと思います。」

立花が言うと

「私も可能性が高いと思うわ。」

陽子は言った。

「未確認情報だから極秘にお願いします。」

俊之が言うと

「心得ています。」

立花は俊之に言った。