開運童子のブログ -6ページ目

雨のあとに虹・Part2 その73

「どうしてミスター高村に教えたのですか?」

健春は俊之に話をして戻って来た大輪に言った。

「高村をミスターと認めたわけではないよ。」

大輪が言うと

「それにしては親切でしたね。」

健春は言った。

「李先生からの支持では仕方がないですよ。」

大輪が言うと

「この先はマフィアがいて日本人は狙われますからね。」

健春は言った。

「私は日本人が嫌いだよ。」

大輪が言うと

「ミスター高村は悪い人に見えないですよ。」

健春は言った。

 

「明日の準決勝は自分のペースで試合をすれば必ず勝てるはずだ。」

朽方は育子とゆき乃に言った。

「はい。」

ゆき乃が言うと

「負ければそれで終わりですからね。」

育子は言った。

「これ以上は自分を追い詰める事はないぞ。」

朽方が言うと

「ここまで来たら金もダルを取りたいですよ。」

ゆき乃は言った。

「私も金メダルを夢見てここまで来ましたからね。」

育子が言うと

「少しだけリラックスした方が試合結果が良くなるよ。」

朽方は言った。

「私は意識しそうですよ。」

ゆき乃が言うと

「五輪には独特の雰囲気がありますね。」

育子は言った。

「高村社長なら金メダルよりも京野の努力を認めてくれるはずだよ。」

朽方は言った。

 

「総武は中国にホテルも百貨店もないのはどうしてなのかずっと疑問だったよ。」

俊之はホテルのラウンジで珈琲カップを口に持って気ながら言った。

「それはコネクションがないからです。」

立花は残念な表情で言った。陽子は俊之の横で黙って聞いメモをとっていた。

「国内でホテルは1位で百貨店は3位の規模だね。」

俊之が言うと

「国内は創業者である初代社長が強力なコネクションがありまして2代目社長がうまく受け継いで事業規模を広げています。」

立花は言った。

「それに加えて3代目の社長と4代目である正樹オーナーが確実に事業を展開してきたわけだね?」

俊之が言うと

「そうですね。」

立花は言った。

「欧米やオセアニアではいくつか店舗があるね。」

俊之が言うと

「アジアや中近東には同業他社に遅れをとっているのが現状です。」

陽子は言った。

「海外より国内を地固めした方がいみたいだね。」

俊之が言うと

「施設内を見るだけでも迷子になりそうですよ。」

久美子が直子と一緒にラウンジに戻って来て言った。

「意外と日本語が通じる係員が多いのには驚きましたよ。」

直子が言うと

「日本の報道陣がいる場所では安心できますね。」

久美子は言った。

「施設内は24時間いつでも賑わっているから時間の感覚がなくなるよ。」

俊之が言うと

「そろそろ夕食にしませんか?」

立花は言った。

「言われればお腹が空いたね。」

俊之が言うと

「今夜は中華コースにしませんか?」

 

立場は嬉しそうに言ったのであった。


雨のあとに虹・Part2 その72

「お早いご帰国ですね。」

桑田は電話の向こうにいる天門に言った。

「風水の研修旅行ツアーだから長くは滞在が出来なかったからね。」

天門は言った。

「高村さんにお会いになられましたか?」

桑田が言うと

「残念ながら高村さんとは入れ違いでしたよ。」

天門は言った。

「私も五輪を見に行きたいのですが漫画の締め切りがありましてね。」

桑田が言うと

「高村さんが帰って来たら3人で会おうよ。」

天門は言った。

 

「凄い混雑ですね。」

桜田は到着ロビーを見回して言った。

「世界中のほとんどの国から参加してしますからね。」

菊池が言うと

「我々の立場が微妙なのは解っていますね?」

桜田は言った。

「表向きは五輪選手のSP的な役割ですね?」

菊池が言うと

「我々が気をつけなければいけないのは日本のマスコミですよ。」

桜田は言った。

「本当に国分と三田が犯人でしょうか?」

菊池が言うと

「私は間違いないと思っていますよ。」

桜田は言った。

 

「北京には初めて来たけれど涼しい所だね。」

俊之が北京の街中を見て言った。

「映画に出ていた風景がそのまま目の前にあるが夢みたいですね。」

久美子が言うと

「向こうにも行ってみませんか?」

立花は言った。

「街全体が広いですね?」

直子が嬉しそうに言うと

「あまり遠出はダメだと笹川さんが言っていましたよ。」

陽子が冷静に言った。

「昼間でも危険なのでしょうか?」

立花が言うと

「五輪を開催しているのだから大きな危険はないと思うよ。」

俊之は言った。

「それならもう少しだけ遠くに行きましょうよ。」

直子が言うと

「せっかくだから行ってみましょう。」

久美子は歩き出して言った。

「行ってみよう。」

俊之も歩き出してから言った。

「すみません。」

大輪は英語で俊之たちに言った。

「はい。」

久美子は言った。

「どうかしましたか?」

英語が話せないので言葉が出ないでいると久美子に代わって俊之が英語で言った。

「この先は治安が悪くなっています。」

大輪は言った。

「私たちが行くと危険なのですか?」

陽子も英語で言うと

「五輪開催中は他の国の方も事前に申請をして警察が護衛につかないとここから先は安全の保証が難しいのです。」

大輪は言った。

「話の内容が解りますか?」

直子が言うと

「僕は英語が苦手なものでね。」

立場は言った。

「解りました。」

陽子が言うと

「ご親切にありがとう。」

俊之は言った。

「気をつけてください。」

大輪は丁寧な口調で言ったのである。

雨のあとに虹・Part2 その71

「試合終了。」

審判が笛を吹いて言うとその瞬間に瞬間に育子の勝利が決まっていた。

「やりましたね。」

立花が言うと

「育子さんは強いですね。」

久美子も喜んで言った。

「この調子なら育子さんは金メダルが取れそうですよ。」

直子が言うと

「少なくても今の時点では他の選手を圧勝していますね。」

陽子は言った。

「あとひとつ勝つと準決勝だね。」

俊之は嬉しそうに言った。

「準決勝とは早いですね?」

立花が言うと

「僕たちが来た時には卓球の試合がかなり進んでいたからね。」

俊之は言った。

 

「やったね。」

ゆき乃が言うと

「今日は特に調子がよかったみたいだな?」

コーチの朽方康彦は嬉しそうに育子を見て言った。

「今日は日本からみんなが応援に来てくれているからね。」

育子が言うと

「応援に応えられてよかったな。」

朽方は言った。

「私だって負けないよ。」

ゆき乃が言うと

「高村さんたちがゆき乃も応援してくれるから頑張ってよ。」

育子は言った。

「本当に私も応援してくれるかな?」

ゆき乃が言うと

「高村さんは誰でも暖かく見守ってくれるよ。」

育子は言った。

「次は準決勝で強い相手と当たるぞ。」

朽方はふたりを戒めるように言ったのである。

 

「せっかくだからどこか見て回りましょうか?」

立花が言うと

「次の試合も見てから回る事にしようよ。」

俊之は言った。

「それはかまいませんけれどどうしてですか?」

立花が言うと

「育子さんのチームメイトのゆき乃さんが試合をするからでしょう?」

久美子は言った。

「ゆき乃さんも応援したいと思ったからね。」

俊之が言うと

「ふたりで決勝を戦えば良いのにね。」

直子は言った。

「それは難しいですよ。」

立花が言うと

「戦う前からそんな事でどうするのよ。」

陽子は怒ったように立花に言った。

「そんなに熱くならなくてもいいのにね。」

立花が言うと

「次の試合が始まるよ。」

俊之は立花に言ったのである。

 

「国分さん。」

三田は言うとすぐに国分の傍に駆け寄って来た。

「遅くなってすまないね。」

国分は言うと

「中国マフィアとのパイプは大丈夫でしょうね?」

三田は言った。

「心配には及ばないよ。」

国分が言うと

「それはよかった。」

三田は言った。

「ここは施設内なだからセキュリティがきびしいな。」

国分が言うと

「五輪は中国が威信をかけて開催していますからね。」

三田は言った。

「とにかく様子を見る事にしよう。」

国分が微笑み菜ながら言うと

「矢島正一は僕がやったのだから国分さんも頼みますよ。」

三田が言うと

「京野育子にメダルを取らせなければいいのだろう?」

国分は言った。

 

「ありがとうございました。」

ひとみがお客に向かって言うと

「堀川さんは五輪の試合を観戦している頃ですね?」

小百合は言った。

「中国との時差はあるけれど試合を見ている時間ね。」

ひとみが言うと

「日本が金メダルを獲るところを見られるなんて羨ましいですね。」

小百合は言った。

「大石さんも見たいわよね?」

ひとみが言うと

「それは見たいですよ。」

小百合はあたり前のように言った。

「あとで堀川さんの携帯に電話をしてみたらどうなの?」

ひとみが言うと

「そういう方法もあったのを忘れていた。」

小百合は言った。