こんにちは、では先日の続きです
わたくし、興味の先がくるくると変わります。
ブログも乗っているときに書かないとなかなか続かないので
困ってしまいます
先週も色々なところへお邪魔して、色々なものを見て聞いて、
色々な本を読みました
でも飽きっぽいのかというとそうでもなく
無意識にそれらはすべて関連性があり繋がっているから
自分でも可笑しくて愉快になってしまいます
そう、何ゆえソムリエが建築なのか?
美しく魅惑的な外観、深いアロマが嗅覚や味覚を刺激し、
テロワールや歴史に深く感銘を受け、ヴィンテージにその時を思う。
ワインを愛する人々は、時にドラマティックな姿を追い求め、
深い深い森のように生涯かけて終わり無き迷路にいざなわれるのです。
昔からワインはよく女性に例えられます。
「悪女」、「貴婦人」、「溌剌とした女学生」、「少女」、「母」
時間を楽しむツールと言われる所以は
グラスの中で目覚めた赤ちゃんが
時間の経過とともに素晴らしい貴婦人に成長したり、
ボトルの中でじっくりと育まれ、やがて愛でられるワインにもなります。
また、コルクを開けて目覚めることにより
生まれたての命が芽生え、成長し、成熟して
やがて朽ち果てて消えてゆくような、
まるで命あるものの一生を感じるワインもあります。
また、悪女かと思うと素晴らしく善人で聖母のような趣を見せたり、
あるものは、まったくその逆だったり。
嗜好品の分野で一つのものに対する感じ方は皆それぞれかと思われますが
ワインを愛する人にとってのワインとは
人間の欲 飽くなき探究心をくすぐり続ける魔性の女性
若しくは神聖なもの
日々の糧
食事のお供
総じて楽しむものであると思います。
その楽しみを一瞬に奪うもの
それが、ワインのあらゆるダメージです。
病害や害虫、
害獣(狸やねずみ、ウサギなどが冬季に葡萄の皮を食べてしまったり、芽を食べてしまう)
雹、雨、冷害、天候の被害に遭わないよう細心の注意を払って手をかけて、
年月をかけて手塩にかけて育った葡萄が、更に厳しい目で選別され、ワインとして醸造され
ようやくグラスに注がれた時
健全では無い物になっていたとしたら…
天候被害で収量の非常に厳しい中
ほんの僅かなワインに思いを託した年もあるでしょう
栽培家、醸造家、ワイナリー、
あらゆるリスクを乗り越えて育った葡萄、醸造熟成過程を思うと
非常に残念で悲しい気持ちになります。
接木する前の葡萄の苗(発芽しないよう一本一本ワックスがかけられています)
ここから大きく熟すためにはグリーンハーベストや
暑い炎天下の除葉などが必要です
選び抜かれて豊かに実ったドルンフェルダー
レストランではお客様がお選びになったワインや
お客様のお好みに合わせてお選びしたワインが
万が一ダメージを受けていたとしたら…
ソムリエの判断で、健全なものとお取替えをさせていただいておりました。
お客様によっては、「そのままでも構わないですよ」と仰ってくださる方もいらっしゃいましたが
やはり、「美味しい食事と、食事に合わせて選んだワインを美味しく楽しんでいただきたい。」
そんな思いから、アルド・コンテルノのバローロさえも
在庫のあるものはお取替えしておりました。
在庫が無い場合



残念で堪らないのです
お客様のお好みを会話の中から探りに探って
これをこの料理に合わせたら素晴らしく最高に美味しいだろう

絶対に唸らせて差し上げる

と、わくわくしてセレクトするわけですから
空けた瞬間ダメージだともう!もう!!もう!!!がっくりです。
いくら美味しいと仰っていただいても
セカンドの登場は、ソムリエとして、ワイン飲みとしてとても悲しいです。
ダメージ(劣化)を誘発するには色々な原因があります。
一つは、酵母の暴れや過度なエアレーション
微生物による汚損などの醸造上のテクニカルな問題、
醸造の際の不慮の事故による問題。
一つは、以前も日記に書きました
過去のブショネ記事
ワインを出荷する際
栓打するコルクの漂白剤が化学反応を起こす問題。
一つは、熱や光によるワインの劣化という保管上の問題。
そして、
一つは建材由来。
現在、栽培学や醸造学の情報も興味があれば誰もが入手出来る素晴らしい時代です。
ワインを聴いて香りを科学する時代です。
人間の嗅覚を以ってよい香りも、実は善玉ではなく悪玉だったという恐ろしい事実も
続々と判明して常識となりつつあります。
香りを過去の記憶に変換して詩的に表現するソムリエとしては
見たくないものを見てしまったようなそんな気持ちに陥ります。
しかしながら、それにより防ぐことの出来るリスクが誕生します。
最近のそのような風潮から
代表的なものに、さわやかなりんごの香りと表現されているものは
「アセドアルデヒド少ししますね」などというコメント、
アセドアルデヒドは進行すると酢酸のような酸化臭になります。
あまり良い表現だとは思えないのですが…
ワイナリーの関係者が聞いたら絶対憤慨する

表現だと思います
また、カベルネ系の特徴的な「青いピーマンの香り」という表現
「メトキシピラジンを感じる」というような具体的な表現も聞こえる昨今です。
ブショネという現象
コルク臭やカビ臭に汚染されたワイン
コルクをコーティングするパラフィンがカビの栄養になり汚染される場合と
コルクを殺菌消毒する際に使用される
テトラクロロフェノールやトリクロロフェノールがカビ(ペニシリウム)によって
クロロアニゾールに変化し、クロロアニゾールに汚染されたコルクで
瓶内のワインが汚染されコルク臭がついてしまう場合。
それだけでは無いのです
コルクだけではなくワイン醸造所や倉庫、商社の保管倉庫
店舗やワインセラーの建材による
フェノール反応により気化したテトラクロロアニゾールが充満し、
ワインに混入する危害。
もしも、ワイナリー(醸造所)が汚染されてしまったら大変なことになります。
ソムリエの私は、健全なワインを飲んでいただきたいと調べてゆくうちに
この問題に直面したのでした。
フランスやヨーロッパの建築基準では
そのようなことがあると国家的な経済の大打撃を受けるので
非常に厳格に定めており、クロロアニゾールの汚染が判明すると
ワイナリー全部壊して建て直すとのことなのです。
日本はフォースター★★★★でホルムアルデヒドが検出されなければオッケー\(-o-)/
のような安易な基準を設けておりますが
「ホルムアルデヒドに取って代わる化学物質を使ってどうする?」
という突っ込みも表立ってなかなか出てこない。
規制すると建築業界が立ち行かなくなるという恐ろしい現状です。
メーカーの開発さん
考えてみてくださいね
とりあえず
セラーに保管しているオールドヴィンテージワインのダメージを無くしたいが
シックハウスを謳いながらも新建材中心のビルダーさんや設計士の方には
100%理解出来ないので相談できない
勿論レストラン、飲食店、個人宅問わず
化学物質に汚染された環境で
食品やワインが汚染されるなら、
人間はどうなるの???
もともと小さな頃から異常に鼻が効く私は
ダメージワインやアロマの講義は非常に優秀で(笑)←過敏症なら当然
どんなに些細なダメージでもわかってしまうほどでした。
そんな疑問をぶつけた古い友人で東京の建築士に紹介されたのが
灯台下暗し、
日本で最初に電磁波化学物質の分野で学会発表をしていた
地元の建築デザイナー(ハニーハウスの代表)でした。
代表は、10年以上前に大手ゼネコンの現場で倒れてシックハウス症候群と診断され
自身が生業を継続するために研究をはじめ
愛知で化学物質過敏症と電磁波過敏症の方の住宅の改善リフォームを施工し
結果を出して学会で発表し認められ、
その後各地で実績を積み、独立開業しました。
イグサの畳の農薬問題や和紙畳の中身の防腐剤などを改善したものを開発し
日経トレンディーにも掲載されたそうです。
色々山ほど相談して
色々な経験を聞いて
「理解する人が少なすぎるのが駄目なのね」という結論に達しました。
メーカーが大丈夫でも自分が反応して駄目なら
それは大丈夫では無い物というバロメーターになるそうです。
苦しむ原因のひとつに「周りの理解が無い事」
呼吸困難で唇紫にしてうずくまっていても
「気のせいじゃないか」、「大げさだ」と言われる日常を
多くの場合たった一人で乗り越えるのですから
免疫力には個人差があり
免疫力を理解している人は稀なのです
そこで、迷わず「では、理解する側になろう!」と門戸を叩きました。
ただ単に美味しいワインを美味しく飲みたい!から始まった興味の先が
ワインとのマリアージュの為の料理、醸造、葡萄栽培、テロワール、歴史、地域性、民族、
やがてヨーロッパの文化、ワイン醸造に関する法規から建築へ発展。
「美味しいワインを良い状態でお飲みいただきたい、そのために出来ること」
それが私が建築に入った理由です。
もともと建築に興味があり、若い頃には海外でもチャンスがありました。
更にヨーロッパの文化芸術(勿論食文化も)が大好きで、
だからこそ日本の文化も大好きで
何より、美しいものが好きです。
私は美しいものが何より好きです。
設計士さん
ビルダーさん
美しいデザインの中で
美味しいワイン飲みたいですか?
美味しく飲めるよう日本を変えるのは
あなたかも知れない
うーん長い
今日は美味しいワイン飲んじゃおうっと
おやすみなさい