めだか屋で奮闘しまっせ(フィクションです。)
第二十六話 召田輔とあかねの漫遊記の巻(その1)(1) <=以前はこちら
第二十六話 召田輔とあかねの漫遊記の巻(その1)(2) <=以前はこちら
第二十六話 召田輔とあかねの漫遊記の巻(その1)(3) <=前編はこちら
第二十六話 召田輔とあかねの漫遊記の巻(その1)(4)
翌日、召田輔(めだすけ)とあかねは朝から開催場所である博多の市民会館のイベントフロアーを訪れていた。
フロアーには、既に企画メンバーと地元の作業担当者たちが集まっていた。
合流した二人を見た企画リーダーは、「皆さん、監督がいらっしゃいましたので集まってください。」とマイクで声を掛けて関係者全員を集めた。
二人とリーダーの周りを関係者が取り囲んだ所で、召田輔にマイクが渡され挨拶を始め様とした時、大きな台車に青いコンテナを積んで押している男性が目に入った。
台車を押していたのは喫茶店で会った白髪の老人だった。
驚いた召田輔は「ありゃあ、あんたは昨日の。」と大声で第一声を上げたので、何事かと皆もその男性の方へ向いた。男性も急に皆が自分の方を向いたのに驚いて立ちすくんでいた。
召田輔が驚き顔のまま黙ってしまったので、あかねが代わりにマイクを取って挨拶を始めた。
企画リーダーが「あの老人をご存知なのですか。」と聞くので、
召田輔が「そうでんねんけど、あの爺はんも何か担当してまんのか。」と聞き返すと、
「あの人は養魚場の社長さんで、今回、協賛してくださってめだかを提供して貰っています。大手の養魚場ですので召田輔さんがご存知なのは当然でしょうね。」と言うので、
「いや、そんな事やおまへんけど・・・。」と言いながら、台車を押して通り過ぎて行く老人を睨んで見ていた。
一通り紹介と挨拶が終わった所で、企画リーダーと共にめだかブースへ行き、各コーナーの様子を確認していた。
ほとんどのコーナーは、既に設置が進められていて、企画メンバーが改良点などを説明してくれた。召田輔とあかねは若者の行動力に感心しながら担当者にも声を掛けて回った。
そして、メインである空飛ぶめだかでは、百台のドローンが用意されていて水槽を吊り下げる細いワイヤーも長いものに変えられてドローン本体の姿が見えない様に、高所を飛ばす設計になっていた。
「こりゃ、むちゃ手が込んでまんなあ。それに、百個に増えてまんがな、上手い事出来まんのか。」と心配する召田輔は、
「何事も挑戦です。」と強気のメンバーに、
「無理しなはんな。」と言いながらも、楽しみが増えたと喜ぶ二人だった。
その日から準備の三日間、召田輔とあかねは設置の進捗確認や予備のめだかの手配、誘導案内のルート確認や配布物作りの手伝いなど、忙しく働き、開幕前日を迎えていた。
そして、一番気になる空飛ぶめだかのコーナーには、二人の他、企画メンバーが皆、集まっていた。
「何度も水槽だけでシミュレーションしましたが、スペースの関係で百台は無理ですので八十台で飛ばすことにしました。」と担当者の説明の後、いよいよ あかねのあい を水槽に入れてリハーサルが始まった。
固唾を呑んで見守る企画メンバーたちの前で、80匹の あかねのあい は、長い行列となって飛び上がり、音楽に合わせて丸く四角く絵を描く様に飛び回った。
「ワアー、綺麗。」「凄いでんなあ。」と見続けている召田輔とあかねだった。
何度もリハーサルが繰り返され、「これで行けそうでんなあ。」と拍手を送る召田輔には、担当者の喜ぶ顔が輝いて見えた。
博多での観賞魚展示会は、翌日から大勢の来場者を迎えて開催され、5月10日まで、召田輔とあかねは誘導案内役、めだかの在庫調整、トラブル対策など、めだかブースに付きっ切りで働いていた。
今回も、めだかブースは圧倒的に人気を呼び、連日満員御礼と好調なまま賑わいの余韻を残して幕を閉じたのだった。
(つづく)
*---------------------------*
▼メダカブログランキングに参加しています
*---------------------------*
お知らせ
◆趣味のめだか おおさと ショップの営業について。
◆営業時間のご案内。
通常営業しています。
平日:13時~17時 土曜・日祝日:10時~17時 営業。
火曜・水曜 定休。(祝日の場合は営業。)
尚、営業時間外にご来店の方は電話にてご確認ください。
◆めだか通販は常時受付。
趣味のめだか おおさと めだか通販は常時受付しています。
通販サイトかメールでご注文ください。
◆めだか通販でクレジットカードが使えます。
PayPal決済を、めだか通販でご利用いただけます。
*---------------------------*
趣味のめだか おおさと ホームページは、
観賞メダカとデザランのお求めは、
*---------------------------*