イヌゴマ(犬胡麻)
<学名:Stachys aspera Michx.
var. hispidula (Regel) Vorosch.>
シソ科 イヌゴマ属 多年草
撮影日 2024.8.15: 長野県
湿地に生える多年草です。
特に珍しい野草ではありませんが地域によっては絶滅危惧種になっています。
茎は四稜形で直立し、茎の角ばった部分にトゲのような
硬い毛が生える。
葉は対生し、長さ3~9㎝、幅1~2.5㎝の三角状披針形、
表面にシワがあり、縁に低い鋸歯があり、基部は切形。
葉裏の脈上には短い刺毛がある。茎の上部の葉には
葉柄がないが、中部以下の葉に長さ1~2㎝の葉柄がある。
花は茎先や上部の葉腋に数段の輪生状になった花序をつける。
花冠は長さ12~15㎜の淡紅色の唇形、上唇は裂けず先が丸く、下唇は3裂して
紅紫色の斑紋がある。
雄しべ4個と雌しべ1個は上唇に沿う。下唇は三裂し、赤紫色の斑紋がある。
萼片は長さ7ミリほどで先が5裂し、先端が刺状に尖る。
花の後、5つに裂けた萼の奥に、胡麻の果実に似た黒い種子が3から4個できます。
果実は4分果、分果は長さ1.7~2㎜。
別名 チョロギダマシ
名前の由来
果実が胡麻に似ているが食用にならず役に立たない事から。
このように似ているが利用できないものを、頭にイヌを付けて呼ぶことが多いです。
また、別名のチョロギダマシは正月料理や祝儀用に使う巻貝のような形(赤く
染めてある)の同属のチョロギに似ている事からといわれる。