虹の約束♪ -23ページ目

虹の約束♪

「いつも喜んでいなさい・・・」

 

静けさと厳粛な空気が辺りに広がった。

 

川下から川上に吹いていた風がそよともしない。

 

蛙や虫たちの鳴く音も耳から消えた。

 

 

 

※画像おかりしてますm(__)m

 

 

あたかも時間が制止し、宇宙の果てに立っているような錯覚さえ起こした。

 

アルはエセの言ったナイル川の女神なのかと思った。

 

「あなたはイシスという神ですか?」

 

老婆は頭巾をかぶっている上に、月光を背にしているのでその表情は読み取れないが、

アルのその問いに微笑んだ気がした。

 

 

 

 

※画像おかりしてますm(__)m

 

 

 

 

「パピルスの詩」

 

 

 

 

 

 

葦やパピルスの生い茂る辺りを行くと、すぐにあの偉大なナイル川は眼の前に広がっていた。

 

 

※画像おかりしてますm(__)m

 

 

 

エセの姉もここで身投げした。

漆黒の闇を湛えて母なる大河は、死の砂漠の真ん中で口をぱっくり開いて待ちうけていた。

 

全ての生命を吞み込んでしまうような迫力がまさにあった。

命の源のナイル川。

 

如何なるものも映さない虚ろなアルの瞳に、青い小さな光が突如飛び込んできた。

それをかわそうと一瞬体の均衡が崩れ、死に神にとり憑かれた魂に辛じて正気が戻った。

 

光の玉を眼で追うと、それは人の形に姿を変え、いつの間にか老婆がそこにいた。

 

アルはここへ来てからというのも、大抵のことでは驚かなくなっていたが、奇妙なことにこのときも身を竦ませたり慌てたりすることはなかった。

 

とりもなおさず老婆の様相からは、不快な悪意が感じられなかったからだ。

 

 

 

「パピルスの詩」

 

 

 

※画像おかりしてますm(__)m

 

 

 

 

 

アルは以前の虚無感や喪失感がよみがえり、気持ちが鬱屈していった。

 

生きていて何の意味があるのか、もはや生きているという実感さえ失われてしまった。

 

 

 

※画像おかりしてますm(__)m

 

 

 

ナイル川へと足を運ぶ。

 

ここへ来てから二度目の満月の夜だった。

 

夜道に不慣れなアルでも十分歩行可能なほどの月明かりに照らされた。

 

輝く流星雨が降り注ぐ夜空も、死に急ぐアルの瞳にはすでに何も映らなない。

 

冷たい薄笑いさえ浮かべていた。あたかも自分自身を蔑みように。

 

葦やパピルスの生い茂る辺りを行くと、すぐにあの偉大なナイル川は眼の前に広がっていた。

 

 

 

「パピルスの詩」

 

 

 

 

※画像おかりしてますm(__)m

 

 

 

 

 

 

 

 

ラーモセの世話になるだけで何もできない。

 

これから先も母親代わりなど務まるなずもないし、

いつかきっとラーモセのお荷物になる。

 

そのとき悲惨に見捨てられるより、今死んだ方がマシだ。

 

それなら以前いた世界の方がよっぽど自分に都合よかった。

 

何もしなくても生きて行けた。

 

もう一度死ねば、あっちの世界へ戻れるかもしれないという期待なくはなかった。

 

どうせ一度死んだ身だった。

 

 

 

 

「パピルスの詩」

 

 

 

 

 

※画像おかりしてますm(__)m

 

 

 

 

 

 

 

 

エセやサブやラーモセが人生に背負っている重荷は、

以前の自分の悩みなど吹き飛ばすような壮絶なものだった。

 

もっとも自分の自殺の理由など、

改めて考えてみれば何だったのかわからなくなっていた。

あえて言うのなら、親への復讐とでも言おうか。

 

まったく惨めな話だ。

 

自分でもあきれ果ててしまう。

そう思えるのもきっとここへ来たからに違いない。

 

だからこそもう一度やり直したいと思ったのも事実だ。

所詮、詮ないことだった。

 

 

 

「パピルスの詩」

 

 

 

 

 

 

 

※画像おかりしてますm(__)m