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アルは快活に言った。「帰ろう、私たちの家に」
ラーモセのアルを見つめる瞳は優しい。
それでもアルは、その瞳をかわし、どこまでも突き抜けるような澄んだ空を見上げた。
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絵の具で描いたような優しい青だった。
ラーモセに守られ頼りたくなる気持ちを抑え込み、必死に前を見つめた。
そして笑って言う。
「ラーモセは私が怖くないの?みんなは私のことを魔女だと思っているのに。
みんな私から逃げて離れて行った。当たり前よね、あんなことが起きたんだもん。
自分でも驚いたよ。何でラーモセは私と一緒にいたいの?」
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ラーモセは顔を背け、不機嫌に言う。
「自分でもわからないよ。お前なんかのどこがいいのか。頭悪いし可愛くないし」
アルは軽く睨み、納得したように言う。「そうだよね、でもそこまで言わなくても」
「しいて言えば俺の直感だ。
お前がどこから来て、一体何者なのか、考えないわけでもない。
知りたくないと言ったら嘘になる。
でもそれ以上に、俺の直感が、俺に確信させる」
二人はゆっくり砂漠を歩きだした。
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「確信?何の確信なの?」
アルはラーモセの顔を覗いた。
ラーモセはいつものように少し偉そうに胸を反らす。
「俺はお前といると幸せになれるという直感だ。
俺は王宮で王子として生まれ育った。
何不自由なく暮らし、周りの大勢の人間がガキの俺に跪(ひざまず)いた。
何でも自分の思いのままだったんだ。でも幸せだなんて思ったことは一度もない。
いや、幸せがどういうものなのか知らなかった。
だから初めて知ったんだ。お前と会えて、幸せがなんのか。
それまでそんなものがあるって、誰も教えては教えてはくれなかった。
だからお前は俺にとって特別なんだ」
照れたようにラーモセは顔を伏せた。
アルにとってもそれは同じだった。
ラーモセと出会わなければ、どんなに惨めな人生で終わったことだろう。
最後の最後に、神様くれた最高の贈り物だった。
涙が溢れそうになるのを堪え、ラーモセの温かい背中を見続けた。
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「パピルスの詩」





















