なんで、みんな自分事として動いてくれないんだろう
過去のわたしは帰り道、そしてスタッフルームの隅で、何度そう溜息をついたか分かりません。
私はこれまで、看護師として現場を駆け回り、エリアマネージャーとして複数店舗を統括し、コンサルタントとして全国の現場に伴走してきました。
ありがたいことに頼っていただけることが増えましたが、最初から上手くいっていたわけではありません。
むしろ、最初の頃の私はタイトルのように不必要な「正論の塊」でした🤣
そして、その正論こそが、チームをバラバラに壊していた張本人だったのです。
今日は、私が10年の試行錯誤で、痛い目を見ながらようやく手放した「マネジメントの勘違い」についてお話しします。
1. 「正しいこと」が、必ずしも「人を動かす力」になるとは限らない。
プロ意識が高く、自分の仕事にこだわりを持つスタッフが集まる現場。
そこでは、みんなが「自分のやり方」にプライドを持っています。
かつての私は、良かれと思って「もっとこうすれば効率的だよ」「今の対応はここがダメだった」と、何かと正論をぶつけていました。
その時、自分では「良質なサービスのための指導」だと思っていたんです。
でもある時、気づきました。
信頼関係がない状態では、相手にとってはただの「否定」でしかない。
(※この気づきがその後のマネジメントにとって大きな変化となりました)
彼女たちが今まで大切にしてきたセンスや、積み上げてきた努力を無視して「正しいこと」を押し付けても、返ってくるのは冷ややかな視線と、形だけの返事。
「この人は、現場の何を知っているの?」 そんな顔、不満もたくさん聞こえてきました。
そこから私は、まず自分の口を閉じ、相手の「こだわり」を聴くことに全力を注いでみました👂
「なぜそうしているのか?」その裏側にある彼女たちなりのプライドを理解し、心からのリスペクトを伝える。ここからがスタートでした✨
正論を横に置いて、一人の人間として向き合ったとき。
ようやく、相手と会話が通い始めたのを感じました。
2. 「採用」で妥協したツケは、必ず現場が払うことになる
コンサルとして多くの組織を見てきて、確信したこと。
それは、マネジメントの悩みの大半は、実は「教育」ではなく「採用」の時点で始まっているということです。
「人手が足りないから」「即戦力になりそうだから」と、組織の空気や価値観に合わない人を無理に迎えてしまう。
当時の私は「入ってから教育すればいい」と甘く考えていました。
でも、価値観のズレは、どれだけスキルがあっても埋まりません。
むしろ、その一人のズレが、今いる一生懸命なスタッフたちの心を消耗させ、全体の空気が見えないところで悪くなっていく。
そして、頑張ってきたスタッフが「退職したい」と申し出る事態にも。
可能な限り「誰を仲間に迎えるか」を妥協しないこと。
それが、結果として今いるメンバーを一番守ることになり、マネジメントの苦しみから解放される一つの道だと、私は多くの失敗から学びました。
3. リーダーの仕事は、みんなの「機嫌」を整えること
質の高いホスピタリティが求められる現場は、スタッフの「機嫌」がダイレクトにお客様への価値に繋がる場所です😌
(※経験上、分かりやすく表れます)
スタッフが朝から「今日も忙しいな…」「あの人と組むの嫌だな…」と暗い気持ちでいたら、どんなに立派なマニュアルがあっても、最高のおもてなしなんて不可能です。
私は、難しい理論を語るのをやめました。
代わりに、スタッフとの些細な会話を増やし、「今日、気持ちよく働けているか」に全神経を使っています。
「さっきのあの対応、めちゃくちゃよかったね」
「疲れてない?対応ありがとう」
「何かあった?」
そんな、些細な、でも温かみのあるやり取り。
リーダーがスタッフの心を軽くすれば、スタッフはお客様の心を軽くできる。この「幸せの連鎖」を作ることこそが、マネジメントの本当の仕事だと思っています。
最後に
私は、立派な人ではありませんし、
今でも迷うし、失敗して落ち込むこともたくさんあります😭
でも、10年前の私と同じように「部下が動いてくれない」「自分が動くしかない」と孤独に戦っているリーダーの皆さんに、
一人で背負いすぎないで、 そして、方法を知らないだけかもしれません。
そんな思いで現場を知り尽くした「伴走者」として、これからは力になれたらと思っています。