OrigamiATCとは
ATCとは「アーティスト・トレーディング・カード」の略。2.5×3.5インチ(64×89mm)の大きさで、好きなように表現して、交換したりコレクションしたりして楽しむカードの事です。
折り紙を使ったATCを、私たちはOrigamiATC(オリガミ・エーティーシー)と呼んでいます。
2022年8月の交換会のお知らせ
毎偶数月の交換会は、現在も郵送参加のみで開催しています。
・2022年8月の交換会のテーマは「夏色」
・郵送参加の締め切りは8月18日(木)必着
どなたでもご参加いただけます。詳細は下記をご覧ください。
==>> OrigamiATC交換会参加要項(2022年7月26日更新)
※次回も郵送参加のみ受け付けます。
2020年6月交換会のカードご紹介
*第2回目*
※おりがみつたへびとさん、茶毛のアンさん、Reikoさんのカードのコメントが抜けていました。追記すると共にお詫び申し上げます。(2022年8月3日)
第1回目はこちら
https://ameblo.jp/hanako-origami/entry-12755549880.html
2020年6月11日締切の交換会には、郵送参加30人、リアル参加1人で合計31人の方にご参加いただきました。
テーマ:好きな折り紙
本日は、主に縦構図のカードご紹介(後編)です。
以下敬称略。
左)
タイトル=シマエナガ 作者=山ちゃん 折り紙作品=シマエナガ:勝田恭平・作
中央)
タイトル=終わりにしたいね! 作者=smimi 折り紙作品=アマビエ:cochae・作、ヨゲンノトリ:カミキィ、黄ブナ:荒川千恵子、クタベ(ゴリラのアレンジ):新宮文明
右)
タイトル=折り紙の力 作者=noamama-1 折り紙作品=マスクねこ・うさぎのメッセージカード:カミキィ・作
山ちゃんさんは、「今までの日常が非日常になってしまいました。ステイホーム(懐かしい!)で時間がたっぷりできた時、折り紙好きでよかったーと思いました」と綴っていました。そして、当時発売されたばかりだった『高雅な折り紙』に掲載されているシマエナガが「現時点で気に入っている」とのことでした。止まり木には、本物の枝を使っているというこだわりぶりです。シンプルに見てかわいいのですが結構難しく、小さく折るのが困難な作品でもあります。
Smimiさんは、人々の願いを込めて登場した伝説の疫病退散の妖怪を集めたそうです。タイトル含め、おそらく2年前の全世界の人々の願いが表現されています。どれも元々妖怪なので本当はおどろおどろしさがあるのですが、背景の模様・色使いや作品の描き込みでとてもポップな感じにまとめられています。
Noamama-1さんのカードは、マスク着用とソーシャルディスタンスを促す啓発ポスターのような一枚です。「折り紙だからこそ、こんなに楽しく優しく、伝えられるそれが「折り紙の力」です」とおっしゃっていて、64mm×89mmという小さなスペースで、当時から感染拡大防止策に賛否両論だった世論に一石を投じています。
左)
タイトル=僕たちどこへ? 作者=銀の梅干 折り紙作品=亀:吉澤章・作
中央)
タイトル=まだ かなぁ〜 作者=銀の梅干 折り紙作品=花火:二階堂黎子・作
右)
タイトル=目が点? 作者=銀の梅干 折り紙作品=額あじさい:二階堂黎子・作
銀の梅干さんは、3枚とも違うデザインで制作されました。この時初参加だったのですが、情報が少なく不明なことも多かったかと思います。しかしどれも力作で、真剣に、かつ楽しんで作られた様子が伝わってきます。この交換会に関心のある方は少なくないのですが、「自分が出していいのだろうか」と妙に遠慮されているケースがあるようです。銀の梅干さんは、現在もご参加いただいていて、今やすっかり常連さんの風格が漂っています。ありがとうございます。
左)
タイトル=ありがとう♡旦旦(タンタン) 作者=おりがみつたへびと 折り紙作品=パンダ・笹:丹羽兌子・作
中央)
タイトル=薔薇と紫陽花 作者=茶毛のアン 折り紙作品=薔薇:山口 真・作、紫陽花:藤本修三、葉:川崎敏和
右)
タイトル=好きな折り紙“折り鶴” 作者=Reiko 折り紙作品=折り鶴:伝承、折り鶴リース:布施知子・作
丹羽兌子さん作のパンダはとても人気がありますね。単色で描かれた竹の背景に対してパンダがグラデーションの笹を持っていて、パンダは真正面を向いていても画面に遠近感があります。裏書きには「2000年に『興興(コウコウ)』とともに来神し、被災地を元気づけてくれました。残念ながら来月中国に返還されます」とありました。タンタンやコウコウは、神戸市立王子動物園のパンダで、それぞれ新世紀の幕開けという意味で「旦旦」、震災復興の願いで「興興」と名付けられたそうです(コウコウは2010年に亡くなっています)。これが2019年時点での情報で、先日、作者のおりがみつたへびとさんからは更新情報を受け取りました。返還予定は新型コロナの影響で返還が2022年末となり、さらにタンタンには心臓疾患が見つかって観覧中止となっているそうです。
茶毛のアンさんは落ち着いた色合いの和紙で季節の花を描きました。和紙はテクスチャーや色彩に雰囲気のあるものが多くて魅力的な一方、洋紙に比べて柔らかく、平織りのような折り筋の正確さが命の作品には向かないのですが、茶毛のアンさんはとても美しく仕上げています。
Reikoさんは折り鶴が好きな作品だということです。折り鶴は左右対称という美しさの中で、1箇所だけ中割り折りで「くずす」という日本文化的な仕上げがなされている代表作品です。折り紙文化の起源は諸説あって、おいずれにせよ、日本だけで発生したものではないというのが現在の定説ですが、その中で、折り鶴はほぼ間違いなく日本で創作されたものと考えられています。
左)
タイトル=姉様人形の楊子入れ 作者=キャベツ 折り紙作品=姉様人形の楊子入れ:作者不詳、椿:伝承、葉:サイト「おりがみくらぶ(新宮文明)」掲載
中央)
タイトル=フクロウ&セミ 作者=キャベツ 折り紙作品=フクロウ:サイト「おりがみくらぶ(新宮文明)」掲載、セミ:伝承
右)
タイトル=私のトキメクもの 作者=ひろりん 折り紙作品=バラ・はさみ1回リボン:カミキィ・作
キャベツさんも熱心かつサービス精神旺盛な方で、いつも2種類のカードを作って3枚ずつ作り、毎回一番早く送ってくださっています。姉様人形の楊子入れは、頂き物を参考に作ったことから、作者が分からないようです。気に入って、たくさん作ってお友達にお裾分けしたそうです。
フクロウ&セミのカードは、つるし飾りからヒントを得たとのことで、ヒモがついていて下げられるようになっています。フクロウは不苦労、セミは泣く子は育つという意味を込めているそうです。セミのこの弦担ぎを私は初めて聞いたのですが、「長い間地中にいることから耐え忍ぶの意」があるそうです。
ひろりんさんの作品は、以前はかわいいモチーフを使ってもどこかクールな印象があった(と私は感じていました)のですが、この頃からちょっとガーリー度高めな傾向になったと思います。本作は「トキメク」と題しつつも、かわいい一辺倒になりがちな花とリボンの色使いに対しシブめの背景をもってきて、半透明のマステで囲むことで閉塞感を回避しモチーフとなじませて、シックに仕上げています。
左)
タイトル=ツルのポチ袋 作者=スマイル 折り紙作品=ツルのポチ袋:中島 進・作
スマイルさんは、紺色の鮫小紋の縁取りに白の余白をつけて、お気に入りだという色とりどりの鶴のポチ袋をシンプルにカードへ貼り込みました。あわじ結びのミニ水引が素敵なワンポイントになっています。どんな時にどの色を使うか考えるだけで楽しそうです。
左)
タイトル=ロゼットが好き♡ 作者=千羽鶴 折り紙作品=ロゼット:ビンセンテ・パラシオス・作
千羽鶴さんも、「正方形1枚から折り出される花の立体感に感動」と、お気に入り作品を色違いで送ってくださいました。使った紙にもこだわりがあって、ロゼットは写真だとわかり難いのですが、さり気ないエンボスが施された「教育おりがみしぼり(廃番)」で折られていて、背景の和柄の紙は越前和紙だそうです。クラフトバンドを細く切って額縁のようにあしらい、そのまま飾っておけそうです。
次回は横構図カードの紹介(前編)です。
『OrigamiATC通信』購読のご案内
『OrigamiATC通信』は、超零細ボランティア団体であるOrigamiATC研究会が発行している、フルカラーA4サイズ、10ページの会報です。半年間に集まったカードのご紹介を中心に、OrigamiATCの情報を発信しています。現在、第4期(7号、8号)の購読(新規・継続)を受け付けています。購読費は600円です。
現在、2020年発行予定だった第7号を鋭意編集中です。完成までもう少しお待ちください。
購読の詳細は、info@origami-atc.jpまでお問い合わせください。
▼第7号の1ページ目(仮)
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