こんにちは!今回のブログは大野・塩谷・竹内(梨)が担当します。今回のゼミでは、3つの英字新聞の記事について議論をし、3人のゼミ生からの卒論経過報告がありました。
まず、英字新聞についてです。
1つ目の記事は、大野が担当します。麻佑子さんが紹介してくれた、円安をめぐる日本経済についての記事です。円安が進行している昨今の経済状況が企業や消費者に深刻な影響を与えているが、感染症の水際対策緩和によって今後の観光業に期待することができるという予測がなされているそうです。
1つ目の議題として、残りの人生を日本で過ごすにあたって不安に感じることについて話し合いました。主にお金についての不安が多く挙げられ、子育てや医療、年金や老後資金といった、今後起こり得るライフイベントに対する不安があることが分かりました。さらに、円安に伴う値上げや不景気のニュースを耳にするたび、不安が煽られたり日本の経済が良くなる希望が持てないという影響も挙げられました。
2つ目の議題としては、日本のGDPを上げるためにできることについて話し合いました。現在の日本は少子高齢化が進んでいるため、労働環境の改善や託児所の充実により、労働と育児を両立しやすい環境を作ることが重要という意見が挙げられました。それに関連して、育児以外にも介護や家事の負担を減らし、働きたいと考える人々が働ける社会づくりも必要という意見もありました。また、先進的な技術開発に携わる研究者や企業、大学への投資をするべきという意見や、海外からの旅行者をターゲットとした観光業に力を入れるべきという意見も挙げられました。
円安や不況がより身近な問題に感じられ、個人レベルでも将来に向けてできることを模索していこうと考えさせられるトピックでした。
2つ目の新聞記事について塩谷が担当します。今回は谷君が紹介してくれたニュースで、同性婚を認めていない日本政府に先立って、世界的なゲーム会社である任天堂がLGBTQのパートナーシップ制度を後援していることについて話し合いました。一問目は、政府が支持を表明していない制度を企業や地方自治体などが支持することについてどう思うかという議題です。この質問に対しては、全員が賛成という立ち場をとっていました。政府に先立って企業や地方自治体が先進的は取り組みをすることは、世論を動かし政府に影響を与えていくボトムアップにつながるため、良い傾向だという意見があがりました。世界的にみると、デンマークなど国としてパートナーシップを認めているケースもあり、任天堂という世界に大きな影響力を持つ日本企業がそれを支持することは、日本の立場を変えることに繋がる先進的な一歩だという結論になりました。2問目は、任天堂が販売したゲーム内でゲイ同士の結婚ができないことについて批判を浴びているが、これに対して任天堂はどのような対応をするべきかという議題です。この問題については、意見が分かれました。任天堂を擁護する意見としては、ゲームがリリースされた2014年にはゲイへの理解があまり広がっていなかったことが挙げられました。また、契約婚など結婚の形が多様化する中ですべての結婚の形を反映することは難しいという声もありました。一方で動物の森や他のゲームが対応していることに加えて、ゲームの中のキャラクターに幅広いパーソナリティの選択肢を提供することは、より多くユーザーを獲得するために必要で有効な手段だという意見もありました。最終的には、将来的に徐々に改善していくことが望ましいという結論に至りました。
三つ目の記事は竹内(梨)が担当します。
オランダのハールレムという都市で、2024年から肉の消費量を減らすために、肉の広告が禁止されることについての記事でした。
まず、広告規制をすることが肉の消費量を減らすことに効果があるか?という問いについて議論しました。効果はあるだろうと考えた学生は、自分自身はコマーシャルなどの広告を目にすることで肉を食べたいと思うという経験を元に、そのような肉の広告が無くなれば食べたいと思う機会は減るだろうという意見を出してくれました。効果はないだろうと考えた学生は、広告の有無に関わらず肉は食べたい時に食べるという自分の経験を話してくれました。また広告が規制されていないにも関わらず、近年肉の消費量は減少傾向にあるというデータを紹介してくれた学生もいました。
つぎに、今回の記事のように、政府が広告規制を行うことに賛成できるか?について話し合いました。国の組織による広告規制は、表現の自由を奪うなどの問題もありますが、肉の生産や消費に伴う様々な問題を解決するためにはそのようなアクションも必要であるだろうといった意見がありました。環境問題など様々な事情が複雑に絡み合った事案であり、普段何気なく消費している「肉」について今一度考えさせられる記事でした。
ここからは卒論の経過報告です!
伊奈さんは映画における見た目についての研究をされています。見た目には様々な要素がありますが、例えば日本とアメリカでは同じ色でもそのイメージが異なるという発見があったそうです。また、アメリカは多様な人種で構成されている国であるため、日本と比べてより見た目に敏感になっているのでは?という発見があったと報告してくれました。
垣見さんはLGBTQの方々についての研究をされています。論文では、当事者の方の声(SNSへの書き込みなど)を紹介するなど、説得力のある引用が用いられています。SNSの普及により、LGBTQという言葉自体は浸透しているが、その詳細な意味までは知らない人が多いなどの現状を踏まえながら、経過報告してくれました。
神谷さんはアメリカの映画と女性の社会進出についての研究をされています。論文のなかで言及されている「フェミニズム運動」などは情報量が膨大であり、まとめるのが大変であったとのことですが、簡潔に分かりやすく、とても上手にまとめられていました。これから映画の分析に入られるということで、この先の展開が非常に楽しみだと思いました!
三人とも非常に興味深いトピックで、卒論の完成が待ち遠しくなりました!みな自分のペースで、コツコツと書き進めていきましょう!!卒業論文の提出日まであと1か月を切りました。体調に気を付けながら、無理なく完成に向けて頑張っていきたいですね!