聖なる赤に含まれる『陰』と『陽』
インドでは『赤』は神聖な色とされる。
よく見るインド女性の額の中央にある
〝ティラク〟とか〝ビンディー〟と呼ばれる印は赤を使われる場合が多い。
寺院に行くときも赤い服に、赤いティクラというのが伝統的な身だしなみらしい。
聖なる赤 = 血
その真っ赤な血は生贄を喜ぶあのカーリーへ捧げる血に由来しているという。
コルカタのカーリー寺院でのヤギの生贄の儀式。
切り落とされた生首はカーリーに、
そして残りは神のお下がりとして人間の食用になると聞いた。
元々バラモン僧たちの祭祀では血は不浄なものとして忌み嫌われていたのだが、
土着の宗教と交じり合っていく中でそういった生贄の儀式が取り入れられた。
そして不浄なものとされた血は、逆に生命のエネルギーとして神聖なシンボルとして見られるようになった。
聖と俗、
神と人間、
浄と不浄、
生と死、
このように何か、、
陰と陽が交じり合いながら作られるインドの世界がなんとも魅力的に映る。
カーリー寺院で見かけた婚礼の儀式をしていたカップルも真っ赤な衣装に身を包まれていた。
色々と神々の勉強をして思うのが、
これほどまでの力強さや勢い、というほどに、
シャクティ(ドゥルガーやカーリーなどの神妃)の存在感は他の神々と比べると圧倒的で、とても異質な感じもある。
シャクティは神妃の力、性力、生命のエネルギーといった意味合いを持つ。
そしてシヴァと崇められるそのものは時に男性自身の姿をしていたり、
時に女性の性器(ヨーニ)と合体したような状態で表される。
〝リンガ〟だ。
全てのエネルギーの源となる。
シヴァとドゥルガー/カーリー(パールヴァティの別の顔)との合体。
(部分的な絵で失礼します。シヴァとパールヴァティの夫婦。前には二人の子供のガネーシャとリンガ。)
パールヴァティが慈悲であり、ドゥルガー/カーリが攻撃である。
これもまさに陰と陽。
裏と表である。
リンガにまつわるお話はまたいつか。
PS:権蔵さんのBlogにてステキな蓮の花が見れます→こちら
今が時期なんですねぇ。知りませんでしたぁ・・・。
かなりキレイでビックリですよ!!
権蔵さん、ありがとうございます♪
勝手にリンクさせていただきました。
蓮の花を見ると心が休まる気がします。
なぜ蛇の舌は2本?
今日は不死の水、アムリタにまつわるまた別のお話。
『ガルダがこの世に生まれたとき、母は蛇族の支配を受けていた。
理由を尋ねると、母は-昔蛇族と賭けをして負けたからこんな境遇に落ちたの、と答えた。
ガルダは蛇族に支配を解いてくれるよう頼んだ。
蛇たちは-天界にあるアムリタをもってこい。そしたら自由にさせてやろう-と言った。』
そしてガルダは天界へと向かった。
途中、多くの神々たちに阻まれたがその攻撃を跳ね返し突き進んだガルダ。
あのインドラ(仏教名:帝釈天)でさえも破ってしまった。
アムリタを手に入れて帰る途中に出くわしたるはあのヴィシュヌ。
この戦いは果てなく続きいつまでも勝負がつかなかった。
そしてヴィシュヌがガルダにこう提案した。
〝アムリタも高い地位も与えるから、わたしの乗り物になれ。〟
そう、ガルダとは鳥の姿をした神であった。
(胴体は人間、あとは鷲。赤い翼と、大きな黄金に光る体を持つといわれている。
仏教名:迦楼羅(かるら)あるいは金翅鳥(こんじちょう))
またこのことで蛇族の優位に立ったガルダは、蛇から守ってくれる聖鳥となったとも言われている。
別の説ではガルダは一度アムリタを蛇族に持っていったが、隙を見て持ち去ったという。
蛇は草にわずかばかり残ったアムリタを飲もうと必死になったが、
その草は鋭く尖っていたので蛇の舌は二つに裂けてしまった。
そんな話から蛇の舌は今でも二本に分かれているのだとか・・・。
太陽と月を恨み続ける悪魔
以前お話した〝乳海攪拌(にゅうかいかくはん)〟
(海をかき回して不死の聖水、アムリタ(甘露)を手に入れる作業)
では、沢山の神々とアスラ(悪魔)、ヴィシュヌ(この時は大亀になってました)、
シヴァ、ヴァースキ竜王(大蛇とも言われてます)、
みんなの力があってようやく手に入れたアムリタでした。
<<<<ちょっと脱線>>>>>
前にも書きましたが、この写真、なぜにシヴァが赤ちゃんになってるのかが不思議ですが、
恐らくこの乳海攪拌というのは、命の誕生とも結びついているのだと思います。
母体から出るお乳は赤ちゃんに命を与えます。
攪拌によってあらゆる海の生物が死んで、海の色が乳色に変わりました。
そしてその海から命の水が現れます。
多くの死があってまた同じように生もある。
死は生であり、生は死である。
この時に海にばらまかれた蛇(竜)の毒を飲んだシヴァ。
彼に与えられる命(お乳)の姿がこの絵には描かれています。
このお乳をあげている女性は誰なんでしょうか?
後ろの方がヴィシュヌです。額に縦長のティラク(色の飾り)があります。
これは前記事のラクシュミーの額にもあります。それで化身というのがわかります。
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このときのアスラ(悪魔)なんですが、、
普段は神々と戦っているものの、こんな一大事の時だけはさすがに神々に力を貸した?
いえいえ、アスラたちはしっかり交渉をしていたんですね。
手に入ったアムリタを半分分けてもらうという条件付での参加だったようです。
そしてようやく手に入ったアムリタをアスラたちは独り占めしようと企んだのでした。
そんなことはさせまいとヴィシュヌが美女に変身してアスラたちの気を引きました。
それでも武力で襲い掛かってきたアスラたち。
その混乱の中、早くアムリタを飲んでしまえ!とヴィシュヌが神々にアムリタの入った白壺を渡しました。
おかげで全ての神々はアムリタを飲むことができたのですが・・・
そんな中、やはり不届き者がおりました。
その悪魔の名は〝ラーフ〟
神に姿を変えて自分も一緒にアムリタを頂こうという姑息な作戦を使ったのです。
そしてラーフの体にアムリタが注がれるその時!
その姿を見破っていたのが太陽と月が神々に告げました。
そしてすぐにヴィシュヌのチャクラ(円盤)によってラーフの頭は切り落とされたのです。
それ以来不死となったラーフの頭は太陽と月を恨んで、
未だに日蝕と月蝕を繰り返すということです。
太陽と月を食べて、日蝕・月蝕を起こすラーフ。
手に持っているのが太陽と月でしょうか?
(写真Wikiより)



