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条件付の結婚



『そなたが誰であろうとかまわぬ。
       そなたをぜひとも予(よ)の妃にむかえたい。』



自分の持つ全ての財産を捨ててもいいとさえ思った、そんな熱い恋心から始まった1つのストーリー。



叙事詩『マハーバーラタ』の第一章は、あの有名な神のお話でした・・・。



〝国を二分した古代インド戦争〟と紹介されているこの『マハーバーラタ』。

いきなり知っている神話が出てくると思っていなかったので驚きましたが、大好きな神話からなのでとても入りやすいですね。







そんな求愛の言葉を投げかけられた絶世の美女とは・・・


Hanaind


すでに何度も登場してます神ですが、どなたかわかりますか?


こちらガンガー女神です。

そしてその愛を語ったお方の名は、シャーンタヌ王。



そしてここで、神々の人間関係が入り組んでいる理由の1つがわかります。

なんとなく喩えて言うとすると、、、


ガンガーは女優で、彼女は第一作目ではAさんと恋に落ち、

一方でプライベートではBさんと結婚している。

そしてさらに別の作品においてはCさんと愛し合う。



そんな感じがしました。

なのでガンガーを紹介する際に、旦那さんはAさんであり、Bさんであり、そしてCさんもいます。

というようなことになるんでしょうかね。


なのでこの『マハーバーラタ』ではガンガーとシヴァ夫婦のお話は存在しないんでしょうね







そしてガンガーはそれに応えて言った。


『王様、では私はあなたの妃になりましょう。でもいくつか条件がございます。

決して私が誰であるか、私がどこから来たかをお聞きになってはなりません。

また私がするどんなことも邪魔をなさってはいけません・・・・。』



とにかく相手が誰であろうと、自分が何をしようと触れないでくださいというような条件を投げかけたガンガー。

もしそれを破ったとき、彼女ははシャーンタヌ王の元を去るけれどもそれでもよければ・・・

というような返事をしたわけです。




夢中になっていたシャーンタヌ王は、

彼女のそんな滑稽な条件をなんなく受け入れて、まもなく一緒に住むことになるんです。

なんとも心が優しく、愛情深いガンガーをシャーンタヌ王は益々愛していきました。




そして時が経つにつれて、彼女はたくさんの子を産みました。

ただその時から彼女の不可解な行動が、順風満帆なシャーンタヌ王の生活を苦悩の道に引きずり込むのでした。



つづく。





人間の理想的な一生



今日はナーラーヤンさまに教えていただいたこちらの番組を皆様にもご紹介させていただきます。

21世紀仏教への旅



このインドBlogを始めた頃に勉強した『人間の理想的な一生 』というのがあります。

その時に知ったことが今回とても為になりました。

そしてまた新たな発見もありました。




『人生とは苦しいものである・・・』から始まる仏教の教えから、またその先を見出せたような気がしました。


人はやはり『希望』があってこそ、と感じました。

そして全てのものは役割があって存在していて、

その役割を終えたときに、ただまた宇宙の一部へと帰るだけ、のような気がしました。




昨日書いた『マハーバーラタ』に関してもそうですが、

その時代というのは印刷技術が発展してなかったため、

今のようにこうして簡単にBlogを書くことはおろか、文字ですら残すことがままならなかったわけです。


なので賢者はブラフマーにお願いするんですね。

そうするとガネーシャ神が現れて、賢者の心に浮き上がる言葉を書き取りましょう、ということでこのじ叙事詩が出来上がったと言われています。



ただの物語ではなくて、

『マハーバーラタ』は、

人々が自分たちの人生の心理を解くための鍵として長年色んな人々に手を加えられて伝えられてきました。



同じようにこの番組の中でも言われていたのが、、、

ブッダの教えは伝承により人々の『希望』が交じり合って今にいたると。

そしてその人々の願いが詰まっているゆえに形を変えている表現、、、もまた真実であると・・・。





インドの神話でもありました。

一度人間の世界へ突き落とされるお話が。

下界は苦しいものだから、と。




でもそんな苦しい世界でも

人はこうして『希望』を求めて生きていく。

とてもたくましく誇らしく思えました。





無情な常。

偉大なる不変に包まれている命。

残せるものは唯一心に通じるものかもしれない。

それでも忘れてしまう心もあるんだということ。

だからこそ今この瞬間に学ぶしかないと、近頃とても強くそう思うようになりました。

今このときに頑張らなければいつ頑張るのか、と思うのです。




わたしなりの勝手な解釈も多々ありますし、

まだまだ未熟ですが、心を通ずるもの全ては自由であると信じます。







『マハーバーラタ』とこの番組を通して、伝えることって大事なんだなぁと思いました。

楽しいインドの神話を子供を寝かしつける時に聞かせてあげられるくらい詳しくなれたらいいなぁ、と思います。


ナーラーヤンさまをご紹介くださいましたSameeraさんにも感謝の念を申し上げます。

まだまだ知らないこと、わからないことだらけです!
色んな文献や人や思想、あらゆるものとの出会いを通してこれからも勉強させて頂ければ幸いでございます。




読むべき書へ


『タイッティリーヤ・サンヒター』に収められているお話の中に、

〝三都を破壊するシヴァ〟というものがあります。




『タイッティリーヤ・サンヒター』って何でしょう↓

● タイッティリーヤ:ヴェーダ聖典についてくる解説書のようなもの
● サンヒター: ヴェーダ本文のこと

あんまり詳しくは分かりませんが、恐らくそういうことだと思います。



そもそもヴェーダ聖典を書いたとされるアーリア人が使っていた言葉って言うのが

ヴェーダ語で、サンスクリット語はその後にできたものです。


なのでわかりやすいように解説が必要だったんでしょうかね。






~三都を破壊するシヴァ~


アスラたちは鉄、銀、金よりなる三つの城塞を持っていた。
(城塞<じょうさい>:お城を守るとりでみたいなものか、お城のこと)


神々はそれを包囲して攻めようとした。

矢を作り、アグニ(火の神)をヤジリとし、ソーマ(神酒)を穴とし、
ヴィシュヌを棹<さお>とした。




そして家畜の主であるルドラが矢を放ち、
三つの城塞を破壊してアスラを世界の外へ追い払った。


ゆえに敵を追い払う為に〝ウパサッド〟という、『包囲』を意味する祭式を行うのである。


                                  
『タイッティリーヤ・サンヒター』より











『インド神話 マハーバーラタの神々』 上村勝彦 著  <ちくま学芸文庫>においては、

当時アーリア人の敵であった先住民(ドラヴィダ人のことでしょうか?)の砦<とりで>のことを象徴した、とみられています。

その攻撃の仕方が祭式とも結びついてる点も不思議な感じがしますが・・・。


アーリア人は自分たちを『神』とし、

敵であった先住民を『アスラ<魔神>』とみたてたわけですね。







そしてここで最も重要な点としてもう1つ上村氏がとりあげているのが、

後のヒンドゥー教で最高神となるルドラ(シヴァ)が主要な役割を演じている点。

さらにはヴィシュヌという、これまたシヴァと並ぶ大変大きな存在となる神もここで登場してきているわけです。

(ヒンドゥー教の三大神: シヴァ、ヴィシュヌ、そしてブラフマー)



上村氏曰くこれが意味しているのは、

ヴェーダ神話からヒンドゥー教神話へ移る過渡的段階を示していて、
それはシヴァ神の重要性が高まっていく時代に作られたものであるだろう。

ということでした。



この三都の破壊のお話は、後のヒンドゥー教においても叙事詩である『マハーバーラタ』内に収められているようです。

(●叙事詩:叙情詩、劇詩とともに詩の三大部門のひとつ。歴史的事件、英雄、神話などを題材にした、民族的意識を仮託した長大な韻文。)




『マハーバーラタ』というのは、サンスクリット語で書かれた10万もの詩をベースにした物語が収められている、
まさに神話の百科事典とも言われるものです。



今回の内容は若干堅苦しい感じがしてますが、、

ちょっと可愛らしいのが、この『マハーバーラタ』は、ヴァーサ(ヴィヤーサ)という賢者が自分の心に浮かんでくる物語をガネーシャに書き取ってもらったものだそうです↓


このBlogのプロフィール写真にも載せてます、象の頭のガネーシャ神は学問の神でもありますからね。



Hanaind


ガネーシャ、、、可愛いですね。

足元のねずみさんはいつも一緒です。

ガネーシャの乗り物がねずみだとも言われてますがすごいサイズ違いで、これまた可愛らしいです。



と、いうことで、

今回いきついたところはシヴァの愛息子であるガネーシャさまでした。





『マハーバーラタ』は読みやすそうなものを取り寄せていたのですがまだ手付かずでした。

なので今回ページを開くいい機会になりました。

勉強しなさい、ということなんでしょうね。ありがとうございます。