終点の網走で流氷列車を降りてからは、流氷船「おーろら」に乗るまで時間が空いているので、市内をブラブラします。
網走駅前から網走バスの「市内観光施設めぐり」に乗りました。市内の主な観光施設を結ぶ路線バスで、便利です。
このバス路線には「刑務所前」というバス停もありますが、そこは現役の刑務所。
そこじゃなくて「博物館網走監獄」で下車せねばなりません。
監獄は天都山の中腹にあり、山の風景もきれいです。
監獄の中は夏に行ったので、今回は、お昼ご飯のみ。
博物館網走監獄では、現在の網走刑務所で収容者が食べている食事のメニューを再現し「体験監獄食」として提供させていただいております。 食事された皆様から「意外に美味しい」と評判の「塀に隠された秘密のレシピ」。
…麦飯(麦3:白米7)、焼き魚(さんま or ホッケ)、小皿、中皿、みそ汁。 現在の網走刑務所の昼食として出された食事メニューを再現したものです。本来は、みそ汁ではなく番茶が出されています。(博物館網走監獄のサイトより)
これです。
他のメニューは、普通に陶磁器の食器でしたが、この定食は食器もプラスチックで、雰囲気を出しています(?)。
食べてみたのですが、質素ながら栄養バランスもよく、麦飯はかなりの量。
正直、こんなまともな昼食、ふだん食べてない…だいたいサンマなんて今は高級魚、食べたの久しぶり。
こんな立派な食事を食べられるんなら、つかまって刑務所に入りたい…と思う人がいるのも頷ける気がしました(?)
再び観光施設めぐりのバスに乗って、天都山をさらに上って、オホーツク流氷館へ。
巨大なニポポ。
流氷館の有料エリアには夏にも来たので入らず。
無料の屋上展望台に出ます。
流氷のオホーツク海を、上から。
遠く遠く、ず~っと連なり「氷平線」となっています。
約55キロ先まで見えているそうです。
西側の眺め。
手前が網走湖、奥が能取湖。
網走湖の凍った湖面上に、何か置いてあるし、トレースもある。
どうやら、ワカサギ釣りらしいです。
展望台から1階に降りて、流氷アイスを買いました。
この青い粒々、塩でした。
ざらっとした塩の感触と、甘いアイスがとけあって、美味しかったです。
そろそろ、流氷船「おーろら」乗り場へと向かう時間です。
オホーツク流氷館のバス停でバスを待つ間の風景。
流氷を見ながらバスを待つ、贅沢な時間でした。
バスに乗って、天都山を下りました。
石北本線の踏切。
網走川に沿って走ります。
網走の市街地に入り、網走港の道の駅に到着。
「おーろら」は、この港から出ます。
海を見れば、もう流氷らしきものが浮かんでる。
「おーろら」。
紋別の「ガリンコ号」はスクリューで氷を砕きますが、「おーろら」は船体を氷にぶつけて砕いていくそうです。
15:30、満員のお客さんを乗せて、出航です。
さっき列車から見た、網走漁港のほう。
海岸には、すぐ急な崖が迫っています。
薄い流氷が、海面に模様をつくっています。
と、船の上にカモメが一羽。
みんなが一斉にシャッターを押し、まるでポーズをとるモデルのよう。
カモメからしたら「早くエサをくれ」だったと思うのですが…
カモメ、じっと粘り続けます。港入り口の白灯台とカモメ。
でもみな流氷に夢中で、結局、何ももらえずに飛び去ったカモメでした。
灯台を過ぎ、港の外へ出ました。
うっすら見えるのは、あれは斜里岳??
斜里岳の左には、知床連山と羅臼岳らしき姿も!
斜里岳まで見られるなんて、感激でした。
沖に進むにつれて、流氷はどんどん増えてきます。
どんだけ撮っても代り映えしないのに、写真を撮りまくってしまう…
ぎっしり
ギッシリと埋め尽くされたところにくると、エンジンの出力が上がり、氷にぶつかってるのかなぁ?という気がしました。
またカモメさんがやってきた。
船の後ろにいくと、船が流氷を開いた跡が見えました。
人間と映したほうが、スケール感がわかりますね。
港へ向けて、進行方向が変わりました。
流氷の上に、鷲が。
双眼鏡でのぞいてみましたが逆光で、オジロワシかどうかは不明。
まだ斜里岳は見えています。
港の入り口の、赤い灯台が見えてきました。
網走の町は、西のほうも崖が連なっていました。
港の横にある、帽子岩。
斜里岳に夕陽がかかる。
ずいぶんと狭いところで泳いでいます。
港の中と外。水面の様子が全く違います。
白鳥を発見。港の中。
航行は45分くらいでしょうか。
甲板の上は寒かったけれど、それを忘れる素晴らしい時間でした。
冬にオホーツク沿岸に来ても、流氷が来る時期は年によって違いますし、来ていてもその日の風向きで海から離れてしまうことも。
初めて来たのが、風の弱い晴れた日で、こんなにたくさんの流氷を見られて…、本当に運がよかった。
船を降り、暖かいターミナルの中で一息入れていると、おーろらは次の航海(16:45発の臨時便)へと出発していきました。
今度は、電飾を点しています。
暗くなると、船全体の電飾がきれいだと思うのですが、そのうち姿は見えなくなりました。
おーろらターミナルにあった、モヨロ貝塚から出土した土器と、食料だったらしき動物の骨。
網走川の対岸に、擦文文化のモヨロ遺跡があります。まだ行ったことはありませんが。
そろそろ、おーろらのターミナルを出ます。
網走のバスターミナルまで10分ほど、歩いていきます。
冷え込んだ空に、月。
港の奥の暗い海面に、ここまで流れ込んできた流氷が浮かんでいました。
網走の街の歩道を、転ばないように歩いていきます…
満員のバスターミナルでしばらくバスを待って、女満別空港行きのバスに乗りました。
バスは、網走の街の中をめぐっていきます。
夏に来たときに泊まったホテルの前を通り、網走川を渡り…
夏はこのあたりで、カモメの声がよく聞こえたなあ…と思い出します。
あの時はわからなかったけれど、こんなに港が近かったんだ。
網走駅前を経由して
女満別空港に到着。
今日の晩ごはんは、女満別空港で「ほっけフライカレー」。
北海道ではカレーにほっけフライを乗せちゃうんだ…カラッと揚がった大きなホッケが、とても美味しいカレーでした。
女満別発の最終便で帰宅。
冬は冬で素晴らしい北海道でした。また流氷を見たいなあ…