4月26日 ハリスの童話・身代わりにされたクマ | ☆かおりキャンドル®☆CANDLE ARTIST☆手作りキャンドルのお花のお部屋☆ フラワーキャンドルアーティスト☆きょうちゃんのブログ☆

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蝋で花の芯から作り、花びら一枚一枚全て手作業でお花のキャンドルに仕上げていく工房での出来事を綴ったブログです(*^。^*)  

むかしむかし、ある森に、イタズラ好きのウサギがいました。
 ある日、キツネが畑にピーナツのタネをまいているのを見つけたウサギは、フンフンと鼻を鳴らして歌いました。
♪しめたぞ、しめた、ピーナツが土の中
♪どんどん太れ、大きくなーれ
♪今にみていろ、みていろよ
♪たっぷりごちそうになってやる
 秋になりました。
 キツネの畑には、ピーナツがいっぱい実りました。
 けれども、キツネがそろそろ取って食ベようかなと見回りにいくと、だれかに先取りされているのです。
 よく見ると、かきねが破れて、丸い穴があいています。
「ははあん。ここから、取りにもぐったな」
 キツネは、すぐにワナをしかけることにしました。
 そばにはえていた、トネリコ(→モクセイ科の落葉小高木で、家具やスキー板や野球のバットをつくります)のじょうぶな枝を曲げて、その先に輪(わ)をつくりました。
 つぎの朝、さっそくウサギがやってきました。
「しめしめ、きょうもごちそうさま」
 ウサギは、いつもの鼻歌で、かきねの破れ穴に首をつっこみました。
「あっ!」
 たちまちワナがギューッとしまり、トネリコのじょうぶな枝が、ビューンと空にはねあがりました。
 しめつけられたウサギのからだは、トネリコの木の上に宙ぶらりんです。
「えーん、どうしよう。下に落ちるのもこわいし、落ちないのもこわいよう」
 そこでウサギは、いつもの調子で頭をたたいて考えました。
と、ちょうどそこへ、人のいいクマが、ノッシノッシと歩いてきました。
「おおーい。クマさーん!」
「・・・?」
 ウサギがよんでも、クマはキョロキョロするばかりです。
「ここだよ、クマさん」
 クマはウサギの声が、空からふってくるのに、やっと気がつきました。
「なんだい、ビックリさせるね」
 クマは木にぶらさがったウサギを見あげて、目を丸くしました。
「へへへっ、じつはね。今、いいもうけ仕事をしてるんだ。こうして、かかしになって、ピーナツ畑にやってくるカラスを追っぱらってやるだけで、大金がもらえるんだ。よかったら、代わりにやってみる気はないかい?」
「うーん、そんなにかんたんな仕事なら、やってもいいよ」
 クマはウサギと代わって、トネリコの木のワナにはさまりました。
 するとウサギは、キツネのところへ走っていきます。
「おーい、キツネさーん。ピーナツをとった犯人がわかったぞ!」
 ウサギの知らせに、キツネは棒をもってかけだすと、ワナにはまったクマになぐりかかりました。
「な、な、なにをするんだ!」
 クマがウサギと代わったわけを話そうとしても、キツネは聞いてくれません。
「口をなぐれ、思いっきりなぐれ」
 そばからウサギがいうものだから、クマは話すひまがありません。
 そしてその間に、ウサギは逃げてしまいました。

おしまい

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