三井住友銀行による脱法行為の良し悪し | 連結会計よもやま話

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公認会計士試験や日商簿記検定で難解と言われる連結会計その他について色々と書き綴って行きます。
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最近SBIHDによるTOBに揺れる新生銀行

このTOBを敵対的と判断し、ポインピルの導入を決定しました。

新生銀、買収防衛策導入 賛否留保、TOB延長要請―SBIは差し止め要求へ

新生銀、窮余の「後出し」防衛策 買収対抗、過去に批判も―SBIと対立深まる

ポイズンピルによる新株予約権の発行は、

アジア開発キャピタルによる株式買占めにあった、

東京機械製作所IRにて21830日に公表しており、

最近注目を浴びている手法です。

 

ところで、新生銀行が揉めている理由の一つに、

バブル経済崩壊による経営破綻を回避する為、

1998年以降に何度か公的資金の注入を受け、

未だに3,500億円余りを返済できていないことがあります。

SBIの新生銀買収を注視 公的資金回収収益増に期待 金融庁

 

ここで思い出すのは、三井住友銀行の脱法行為。

三井住友銀行はなぜ脱法行為を選んだのか?(三菱地所との対比)

三井住友銀行が脱法行為に走った主な理由は、

公的資金注入による準国有化を回避する為でした。

崖っぷちで決断力を学んだ「必有我師」

三井住友銀行が脱法行為を行ったのが20033月期。

この荒業で公的資金の注入は受けずに済んだ訳で、

未だに公的資金の返済が出来ない新生銀行と比べると雲泥の差です。

 

新生銀行の前身は国策銀行の日本長期信用銀行

銀行の中の銀行、超エリート銀行と言う評判でした。

一方、住友銀行時代から行儀の悪さで評判の三井住友銀行

しかし、その行儀の悪さが脱法行為と言う荒業で

税金が原資の公的資金注入を未然に防いだと考えると、

何が幸いするか分かりませんし、

過去の評判なども当てにはならないものです。

 

物事は決して一面だけ見て判断は出来ない、

つくづくそう思います。

 

最後に、当時の三井住友の経営トップだった西川頭取を

小泉首相が三顧の礼でもってJP初代社長に迎えたのは

この荒業で公的資金の注入を防いだことが大きいと思われます。

日本郵政社長に西川善氏: 依存症の独り言

 ↑ 三井銀行を「お公家集団」住友銀行を「武家集団」ならまだしも、「追いはぎ集団」とは。

思いっきり笑いました。

 

時間的余裕のある方、興味が湧いた方はコチラもどうぞ。

三井住友銀行頭取2名による回顧録

 

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