静電モーターの作成と実験 | ひろじの物理ブログ ミオくんとなんでも科学探究隊

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 ミニサークル<遊>で作った静電モーター(*1)です。

 高性能回転台の支柱をそのまま回転子に使いました。

 アルミテープはニチバンのキッチン用アルミテープで、昔はどこでも見かけたものなんですが、今はめったに見なくなりました。(今日、たまたま近所のダイソーで、似たものを見つけました。灯台下暗し、というやつです)

 

 実物の写真はこんな感じ。

 

 

 <遊>にあるもので適当に作ったのですが、うまく回りました。

 静電気を利用したモーターなので、本体を完成させたのは湿度が低くなってから。

 動画も撮ってあり、編集も終わってYouTubeに上げてありますので、後で記事中に引用しますね。

 

 以前紹介した高性能回転台(*2)の支柱部分の試験管にペットボトルで作った回転子を取り付けます。載せるだけだと回るうちに接点がずれて回転しなくなってしまうので、両面テープをフタの裏側につけ、フタと試験管を接着。

 接点が小さいので長持ちはしませんが、実験する間くらいだったら、じゅうぶん持ちます。

 

(*1)「電磁気と静電気・静磁気実験〜遊のミニサークル2021.8.22」

(*2)「高性能回転台の進化〜遊のミニサークル2021.8.1より」

  どちらも関連記事リンクを参照

 

 

 

 回転子に電荷を渡すブリッジ部は同じアルミシールを長めに切り、紙コップの底に切り込みを入れて挟み込みました。

 ブリッジと回転子のアルミシールの間で電荷が飛びやすいように、ブリッジの先にハサミを入れてギザギザというか、トゲトゲにしています。

 ブリッジの1つに追加するゾンデも同じ理由でトゲトゲしていますね。ゾンデは柔らかいので、間違って帯電体がぶつかってもこわれませんし、効率よく電荷を受け取ってくれます。

 

 静電モーターは単純にいうと、摩擦電気などでブリッジに電荷を与えると、その電荷がブリッジから回転子の導体部分に乗り移り、同じ電荷同士の反発力で動くというもの。そのままだと一周するとブリッジに近づくときの反発力で泊まってしまうので、反対側にもう1つブリッジを置いて、そこで回転子の胴体部分の電荷を吸い取るしくみになっています。

 

 

 静電モーターが回転するしくみをざっくりと絵にしたのがこちら。

 

 負に帯電体したゴム風船(紙と摩擦すると負に帯電する)から負電荷がゾンデを通じてブリッジに与えられ、負電荷はさらに回転子のアルミシートに移動。回転子とともに反対側まえ移動した後、もう1つのブリッジに飛び、そのままアースへ向かいます。

 

 この図ではゴム風船から床までの電荷の移動しか描いてありませんが、負電荷はこの後、床から人体を通じてまたゴム風船まで戻ってきて、めでたく一周することになります。

 

 動画はこちらです。

 シロウト編集ですが・・・

 

 

 9月になってからの<遊>(*3)で成功した実験の動画を編集したものです。

 では、また。

 

(*3)8月まで<遊>の活動記録を紹介していましたが、9月以降はその報告は休止しています。理由は単純で、<遊>の記録を書く余裕がなかったからです。新型コロナの緊急事態宣言でオンライン講座が始まり、その補助として物理ネコ教室の更新を緊急的に集中アップするのに精一杯だったというわけ。まあそのおかげでオンライン講座は支障なく済ませることができました。

 

 

関連記事

 

高性能回転台の進化〜遊のミニサークル2021.8.1より

電磁気と静電気・静磁気実験〜遊のミニサークル2021.8.22

 

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