今日(2016.1.31)、林ヒロ夫妻の「お店」のシャッター絵が完成。
きれいに仕上がりました。すごい!
この「お店」の名称は「かがくのひろば遊」。
あの有名な梁塵秘抄の歌「遊びをせんとや生まれけむ 戯(たはぶ)れせんとや生(むま)れけん 遊ぶ子供の声(こゑ)聞けば 我が身さえこそ動(ゆる)がるれ」の一節からとった名称だとか。
お店といっても、何か物を売るわけではなく、地域の新しいコミュニティの場としたいそうです。将来的には、お年寄りと子供が共有できる空間にしたいとのこと。
今のところ、まだ具体的に何をやる店なのか決まっていないし、「開店」もまだもう少し先になるそうです。店名通り、遊び心満載な運営方針ですね。
原画を描かせていただいたこともありますが、シャッターにどうやって複雑な絵をつけるのか、現在の看板屋さんの技術が気になり、作業を見学にいきました。
なんでも、昨日一日で終わるはずが3分の2しかできず、二日目の作業に突入したとのこと。
休憩時間に業者さんに聞いたところ、シャッターに絵を乗せる作業は、その細かい凹凸のため、通常の5倍以上の時間がかかるそうです。
では、日本の印刷技術の粋を尽くした看板作りのあらましを。
きれいに仕上がりました。すごい!
この「お店」の名称は「かがくのひろば遊」。
あの有名な梁塵秘抄の歌「遊びをせんとや生まれけむ 戯(たはぶ)れせんとや生(むま)れけん 遊ぶ子供の声(こゑ)聞けば 我が身さえこそ動(ゆる)がるれ」の一節からとった名称だとか。
お店といっても、何か物を売るわけではなく、地域の新しいコミュニティの場としたいそうです。将来的には、お年寄りと子供が共有できる空間にしたいとのこと。
今のところ、まだ具体的に何をやる店なのか決まっていないし、「開店」もまだもう少し先になるそうです。店名通り、遊び心満載な運営方針ですね。
原画を描かせていただいたこともありますが、シャッターにどうやって複雑な絵をつけるのか、現在の看板屋さんの技術が気になり、作業を見学にいきました。
なんでも、昨日一日で終わるはずが3分の2しかできず、二日目の作業に突入したとのこと。
休憩時間に業者さんに聞いたところ、シャッターに絵を乗せる作業は、その細かい凹凸のため、通常の5倍以上の時間がかかるそうです。
では、日本の印刷技術の粋を尽くした看板作りのあらましを。
原画を長大なシートに印刷したものを、シャッターに貼ります。
シートの裏がシールになっていて、ヘラ一枚で上からこするようにして貼り付けていきます。シャッターのへこんだところにも、ヘラで折りたたむようにこすりつけ、キレイに貼ります。職人のワザ!
とはいえ、複雑な絵なので、隣のシートと絵柄をぴったり合わせるのは困難を極めます。
必要に応じて、シャッターのへこんだところで水平方向にカッターを入れてシートを切り取り、ズラしてまた貼る。
この場所では、左のシートの「ペンキ屋の冒険」実験をしている猫のしっぽと、その隣のシートの「綿菓子作り」実験をしている猫の耳との間がシートが足りなくなって、パズルのようにあっちを切り取り、こっちへ追加しと、絵合わせをしていました。
こうして、となりあうシートの絵柄がぴったり一致するように貼っていき、最後にドライヤーをかけます。
すごワザ。
今回のシャッター絵では、全部で6枚の長いシートを縦に貼り合わせ、最後にシャッターの柱にも絵を貼り付けて、できあがり。
業者の方に聞いた話では、今の方法は5年前に導入したとのこと。以前は、水性のインクを使っていて、剥離してくることがあったそうですが、今は油性のインクで耐久性が上がったそうです。
また、シートの上面はラミネートが貼ってあり、最後にドライヤーで熱することで縮んで、シャッターにぎゅっと貼り付くとのこと。
以前は、まず背景の色のシートを貼り、その上に各色のシートを貼り・・・と、フォトショップなどの画像ソフトで言うところの「レイヤー」を重ねていく方法だったそうで、手間も非常にかかったそうです。
今は、最初から原画通りの色で一枚のシートに印刷されるので、作業がぐっとラクになったとか。
では、シャッター絵と原画を比べてみてください。
そのままですね。すごい。
でも、まだ秘密のワザがあります。
シャッターのへこみ部分にシートが入りこむと、原画の図のままでは、その分だけ見た目の画面が縦方向に圧縮されてしまいます。そこで、シャッターの凹凸の分だけ縦方向に拡大してシートを印刷するんだそうです。
たしかに、2枚目の写真で、上から垂れ下がっているシートはシャッターの丈より長くて、下の方で長さが余っています。すごいなあ。
通りがかりの三つくらいの女の子が、引き寄せられるように作業中のシャッターに近づいていき、お母さんが慌てて止める一幕も。林夫妻からの具体的な注文をもとに、かなり考えて描いた絵なんですが、それなりの吸引力が確認できて嬉しかった。
住宅地(マンション街)のまっただ中にあるので、風景と調和するようにパステル調の色を使い、よからぬ落書きを防ぐためにシャッター全面を絵で埋めました。
さて、お店の前にある公園から眺めてみました。絵が周りの風景から浮いていないといいんですが・・・
公園の施設の一部みたいになっています。壁画ですね。ほっ。
今回のシャッター絵は、一箇所だけ原色の赤を使いました。あまり上品すぎて素通りされるのは嫌だったので、とくに子供の目を引き寄せるポイントを作りました。
下方で「板のせりだし」実験をしている「めがねくん」。子供と同じくらいの目の高さに、真っ赤なめがねを配置しました。
さきほどの女の子は「めがねくん」めざしてまっすぐに突き進んでくれたので、作戦成功・・・かな。
林夫妻は二人とも超多忙な人なので、本格的な「開店」はまだまだ先。また、開店後も、毎日のように店を開くことは当面は難しいみこみです。だからこそ、「壁画」がほしかったというお話でした。
この「壁画」で話題が呼べるといいですね。
開店したら、まっさきに遊びに行きたいと思っています。
このブログサイトでも「かがくひろば遊」情報は優先して紹介していきますので、お暇な方はお立ち寄りください。
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