原子からの発光は原子に特有な色になります。通常の炎色反応実験では、白金線に試薬をつけてバーナーの炎で発光させるのですが、炎が小さく見えにくく、演示実験には向きません。
演示実験の場合は見やすいことと、あまり条件がややこしくないことが必要。いくつかを紹介します。周りの人に教えてもらったり、独自に開発したりしたものですが、どれもざっくりとした実験です。
最初のイラストは、お手製のイルミネーションキャンドル。ゆらゆらとゆれる黄緑色の炎はホウ素の発光する光。
ビーカーの真ん中の棒はチョークです。最近のチョークは手が荒れないように側面がコーティングされているのですが、ここで使っているのは古いタイプのチョーク。側面も多孔質のものです。百円ショップで売っているチョークはこのタイプですね。
ホウ酸はエタノールに溶けるので、適量を溶かし込み、真ん中にチョークを立てると、これがアルコールランプの芯の役割をします。
チョークに液がしみこんだ頃に火をつけると、黄緑色の炎がゆらめくキャンドルになります。炎の動きがカオスで、暗い部屋で見ていると飽きません。
炎はエタノールの液面の1~2センチ上で燃えます。エタノール自体の炎の色は青いのですが、ホウ素の色が目立つので気になりません。
もっとざっくりと実験するなら、こちら。
蒸発皿に試薬(たとえば、塩化ストロンチウム)を入れ、エタノールを入れます。
演示実験の場合は見やすいことと、あまり条件がややこしくないことが必要。いくつかを紹介します。周りの人に教えてもらったり、独自に開発したりしたものですが、どれもざっくりとした実験です。
最初のイラストは、お手製のイルミネーションキャンドル。ゆらゆらとゆれる黄緑色の炎はホウ素の発光する光。
ビーカーの真ん中の棒はチョークです。最近のチョークは手が荒れないように側面がコーティングされているのですが、ここで使っているのは古いタイプのチョーク。側面も多孔質のものです。百円ショップで売っているチョークはこのタイプですね。
ホウ酸はエタノールに溶けるので、適量を溶かし込み、真ん中にチョークを立てると、これがアルコールランプの芯の役割をします。
チョークに液がしみこんだ頃に火をつけると、黄緑色の炎がゆらめくキャンドルになります。炎の動きがカオスで、暗い部屋で見ていると飽きません。
炎はエタノールの液面の1~2センチ上で燃えます。エタノール自体の炎の色は青いのですが、ホウ素の色が目立つので気になりません。
もっとざっくりと実験するなら、こちら。
蒸発皿に試薬(たとえば、塩化ストロンチウム)を入れ、エタノールを入れます。
ガラス棒で溶かし込み、火をつければ、大きな炎で原子発光が見えます。
エタノールに溶けないものはメタノールを使います。この方法だと、溶けにくい試薬の場合も、エタノールが青白い光で燃えているうちにその熱で光り、炎に原子発光の光が混ざってきます。かなりいいかげんなやりかたですが、そこそこ使えますね。
もっとおすすめなのが、こちら。蒸発皿にエタノールを入れて炎を作り、そこへ試薬を溶かした液を霧吹きで吹きかけます。
もっとおすすめなのが、こちら。蒸発皿にエタノールを入れて炎を作り、そこへ試薬を溶かした液を霧吹きで吹きかけます。
カセット式のガスバーナーがあれば、その炎を使う方が簡単ですね。
こんな感じになります。霧を吹きかけたとき、ごおっと原子の発光色の炎が見える。もちろん、霧吹きの風下側には人を立たせないようにしてください。
図の霧吹きは化学の実験用の専用品ですが、いまは百円ショップにいけば手頃な霧吹き容器が手に入るので、その中に試薬を溶かしたエタノールを入れておけば、何種類かの原子発光がお手軽に見られます。
ここから先はうちのシカ部が見つけたのですが、実験室を暗くしておいて、霧吹きタイプでごおっと炎を上げているのを、簡易分光器(分光くん*)で横から覗くと、ちゃんと原子特有の線スペクトルが見えます。
(*)組み立て式のキットにしたもので、30分ほどで作れます。いずれ、ここで紹介します。
原子の線スペクトルはナトリウムランプや水銀灯などの光を分光器で見るのがお手軽ですが、たまにはこういうのも楽しいですね。
・・・実験終了後は、実験室の床の掃除をお忘れ無く。霧吹きで巻き散らかしたエタノールの液でびしょびしょになることも。