がん遺伝子とがん抑制遺伝子4「DNA修復遺伝子」 | ハマリョウの膵臓がん初回手術から14年、共存8年半

ハマリョウの膵臓がん初回手術から14年、共存8年半

2009年11月会社の定期検診で膵臓に影、
翌年2月に7時間に及ぶ手術を行い
2年後再発するも奇跡的再手術で
3年間無事に過ごすも、2015年7月に再々発、
11月に3度目の手術を別の病院で決行、
しかし取り切れず、QOLを保ち次のステップです。

6/9東京医科歯科大学で行われた「がんの基礎講座」

 がんは遺伝子の異常で起こる

 -がん遺伝子とがん抑制遺伝子-

の内容の続きを書きます。

今回は、がん関連遺伝子の最後として

DNA修復遺伝子」について書きます。



DNA修復遺伝子」には、以下のものがある。



遺伝子     機能        関連するがん

 MSH2   DNAミスマッチ修復  大腸がん、子宮体がん

 MLH1       同上      (リンチ症候群)

 BRCA1   組換え修復      乳がん、卵巣がん

 BRCA2   組換え修復      (家族制乳がん、卵巣がん症候群)

 ATM    2本鎖切断修復    リンパ腫、白血病

 その他



ミスマッチ修復機構とは

 人間のDNA遺伝子は2本の鎖がらせん状に繋がっていて、

4つある塩基の内2つがペアになっている。

このペアになるのは、A(アテニン)とT(チミン)

          G(グアニン)とC(シトシン)

が対をなす。

ところが、何かの拍子で例えば本来CGがペアになる

必要があるのにTGがペアになることがある。

この時DNA修復遺伝子」が、T側の鎖のミスマッチした

周囲を削り取り元通りに修復する。



がんが出来るプロセスはDNA修復遺伝子の変異によって

遺伝子が不安定になり、先に説明した、「がん遺伝子」

「がん抑制遺伝子」に変異が蓄積される。



例えば、大腸がんの場合

 正常→前がん(大腸ポリープ腺腫)→がん→転移

と言う経緯をたどるが、

正常細胞から遺伝子異常が蓄積されがん化するのには

40年以上掛かると言われている。

これは私の意見だが、膵がんブログでも20代の方が罹患していて、

若い人ががんになるのは、ちょっと違うのかな、と思った。



アメリカの論文であるが、人における各がんの遺伝子変異頻度を

調べたものが有り、

  肺がん   147163(種類による)

  乳がん   33

  膵臓がん  45

  少ないものでは、4とか8 もある。

すなわち、遺伝子の変異頻度は低いがんと高いがんがある。



次回は、がん遺伝子と分子標的薬のお話しを書きます。


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