2010年2月に膵尾部、膵嚢胞切除及び脾臓摘出手術を実施し、その後2年間ゲムシタビン(商品名:ジェムザール)の術後補助療法を実施。
2年経過後の定期診断で再発を告げられ、その時主治医に「あとどの位生きられますか?」と尋ねたら「これでリセットだね。まず1年そして半年」と言われ、余命と言う言葉は主治医の口からは出てきませんでした。
思えば、最初の手術後の組織検査で膵臓がんが確定したとき、「人間いつかは死ぬのだからね」といとも簡単に言われました。
肝胆膵の大学病院の教授ともなれば、患者の死は星の数ほど見てきているのだ、
医者は人の命を助けること、患者が良くなることが一番うれしいこと、
しかし、現実は自分が手術した人が亡くなっていく、本当に辛い仕事だなと思います。
何とか、患者を助けたいと思っても目の前で死んでいくのを毎日のように見ていること、人間には慣れというものがあるが、それでも苦しいと思います。
医者と患者の信頼関係を築くことが、治療を進めていく上で一番重要なこと。
昔の医者は、「俺の治療方法が気にくわなければ勝手にしろ」と言う人も結構多かったのですが、今は情報公開とインターネットによる情報が患者に伝わる事により、良く患者とのコミュニケーションを取る先生が多くなったと思います。
これまで、私の治療に携わってくれた方々は、皆さん良い方です。
もう、退官されて別の病院の病院長になられた最初の主治医、現在の主治医、丸山ワクチンをいつも打っていただいているお医者さん、免疫治療の相談にのっていただいたクリニックの先生、入院中お世話になった看護師の皆さん、本当によくして貰って感謝です。
そして、家族の支えが何よりです。
膵臓がんの治療で大切なことは、
①自分で正しい情報を得ること
②がん細胞が大きくならない、状況が変わらない場合は、その治療法を続ける。
③悪くなった時は、自分で良いと思った方法を実施してくれる医療施設でそれを実施して貰う。
④それで、だめなら残される人が困らないよう手を尽くす。
取りあえず、標準治療は行い、その後の治療法は賭けです。
自分の責任で行う賭です。
「泣いて過ごしても笑ってすごしても、平等に時は過ぎ去る」
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