「こんにちは!竹内不動産です!」
「うわっ!びっくりした~」
「不動産会社もあるんだ」
「どんな物件でも紹介します!竹内不動産です!」
「えらく元気だね」
「元気がモットーの竹内不動産です!」
「そればっかりいいから」
「はは~ん、さては皆さん今日の宿がないって顔をしていますね」
「…」
「まあそれは図星かも」
「それさあ、前に私が図星って言葉教えたから使い始めたでしょ」
「ぶっぶーはるだいぶまえから図星って言葉しってましゅ~」
「泊まるところ紹介してくれるのかな」
「ホテルとかあるんですか?」
「ありますよ。街の中心部に、きらりんホテルとか」
「きらりんホテル…」
「まともなホテルなんだろうか」
「失礼な!ちゃんとしたホテルです!一人一台ベッド完備朝夕ご飯つき1泊一人5000キュンです!」
「確かにそれで5000円としたら安いかも」
「そこだけですか?」
「後はみーぱんホテルもありますね。きらりんホテルと姉妹店なんですけど2つともすぐ近くです。こちらは内容ほとんど一緒で1泊5300キュンです」
「なんで料金違うんですか?」
「みーぱんホテルは朝夕のご飯がバイキング形式なんですが基本的にパンしかありません」
「おかずは?」
「パンです」
「デザートは?」
「パンです」
「えっ?じゃあ主菜は?」
「パンです。パンをおかずにパンを食べて締めにパンを食べるみたいなのが好きな人じゃないとおすすめはしないです。ちなみに飲み物も水と牛乳とオレンジジュースしかありません。あ、そういえば最近ハーブティーが追加されました。その代わりパンは美味しいですよ」
「変わったホテルだね」
「オーナーがパン好きじゃけん。あと、きらりんホテルは…出るんですよ」
「出る?」
「まさかとは思うけど…何が出るんですか?」
「それは…座敷わらしでーす!」
「…え?」
「座敷わらしでーす!」
「…」
「もし元の世界戻れなかったら泊めてもらう?」
「そうだね、そうしよっか」
「無視しないでくださいよ~。ところで、研究所行かれるんですか?」
「…なんで知ってるんですか?」
「小西んから聞きました」
「小西ん?」
「八百屋の人じゃない?」
「そういう情報はすぐ伝わるんですよ。狭いコミュニティなんで」
ピロン
「あ、今かほりんからも連絡きましたね」
「猫カフェの人か」
「休みの日はあそこがみんなの溜まり場じゃけん。研究所はこの通りまっすぐじゃけ、何かあったらまたここきてつかーさい!」
4人は礼を言って研究所へと向かった。